第1章 非通知電話
メリーさんと出会った有希乃。彼女の今後の人生は一体。メリーさんとは、一体何者?
第1章 非通知電話
私は冬野有希乃。今年で16歳の高校1年生で、クラスは1ーA。ここまでは、割と一般的な高校生だけど、実は最近になってある異変が高校生を襲っていた。それは、通称「メリーさんの悪ふざけ」別名「666」。高校生を狙う連続殺人事件のことをさす。現場の特徴として、必ず携帯電話が近くにあるということ。そして、後ろから刺された傷跡。なぜ、高校生を狙うかは不明。もちろん、犯人も不明である。
私は「メリーさん」のことが気になった。ここ最近、これといったニュースはなく、退屈していたタイミングでニュースとなった。個人的に、「メリーさん」と話してみたいと思った。
学校から帰宅した。私の母と父は、すでに他界していて一人暮らしをしていた。ただいまと言っても、返ってこない返事にはもう慣れた。カバンを適当において、ソファーに腰をかけた。そして、テレビのリモコンへと手を伸ばした。もちろん、あの事件についてのニュースを見るためだ。しかし、まだ報道されていなかった。「がっかりだわ、なんだか疲れたし少し寝よう」そう思い、瞳を閉じた。
2時間後。日は暮れていた。「少し寝すぎたかな。でも、今日は金曜日だしいいっか」。テレビをつけっぱなしで寝てしまっていた。大きなあくびをして、ソファーから立ち上がった時、カバンの中から音がしていた。「友達からかな」そう思っていた。カバンから携帯を取り出してみたら、ダイアルに「666」の数字があった。もちろん、非通知電話である。とりあえず、でてみた。「もしもし、メリーさん。貴方は私の後ろにいるのでしょう」少し間があり「そうよ、私はメリーさん。貴方を迎えに来たわ」そう言ってきた。迎えに来たわって、どこに私を連れて行くわけ?そんな、疑問が浮かんだので尋ねてみた。「迎えに来たわと言ったようだけど、一体どこへ連れて行くつもりなのかしら」そうしたら「異世界よ。私はメリーさん。それには変わりないけど、私は異世界の番人で、この世を退屈そうに生きている人を連れて行くことが、私の使命よ」予想を超えすぎた回答だった。「異世界には、何があるの」興味本位で聞いてみた。「そうね。基本的にはこの世界とあまり変わりはない。だけど、この世界にはいない生物がいたり、異世界の住民には必ず、超能力が与えられるわ」「超能力って、具体的にどんなもの」「まぁ、簡単にまとめると、生きるための力。異世界では、異常な奴ばっかりだからな」そんなことを話しているうちに、携帯のバッテリーが切れた。だから、後ろに振り返った。当然、後ろにはメリーさんがいた。ピンク色の髪が印象的だった。身長は、私と同じくらいの160cm程。服は黒いパーカーに白いズボンを履いていた。「メリーさん、異世界って楽しい」「もちろん、楽しさぶっ飛びだよ」私は決心した。異世界に行こう。そして、第2の人生を歩もうと思った。「私を異世界に連れて行って。メリーさん」「わかった、後ろからこのナイフを刺すから、前を向いて」私は心を踊らせて前を向いた。
「グサリッ」
私の視界はどんどん暗くなっていった。
貴方の後ろの後ろのメリーさんを読んでくださり、誠にありがとうございます。今回は自身初のファンタジーを書かせていただいきました。何かございましたら、お気軽にコメント、感想等をお送りください。




