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少々優柔不断な僕と一直線な君  作者: ミシシッピアカミミガメ
2/2

2話

さていきなり本題から話そう。 俺は心実家—南沢家に泊まってしまった。 いや、無理矢理泊まらさせられた、が妥当 な表現だと思う。 だから心実とも蜜月とかそんな色っぽい話 は一切ない。 因みに、俺の家には連絡済み。いつものこ とだから何も言われなかった


「おばさん、おはようございます……」


ここで寝ろと言われて寝かされた客間から 出てリビングで朝食の準備をしてる心実の お母さんに挨拶をする。 南沢家は3人家族なのだが、テーブルの上に は3人分の皿ではなく4人分用意されてた。 要するに、俺の専用の皿が南沢家に用意さ れてるということだ。 因みに俺の家、江口家にも心実の皿は用意 されてる。布団もある。


「おはよう。駿くん。卵大丈夫?」 「あ、はい。大丈夫です」


この人たちは娘の恋人でもない俺をこの家 に泊めて何も思わないんだろうか。 そんなことを前にも思ったので南沢家の両 親に聞いたところ


『駿くんも家族みたいなものだし、いい じゃん』


とのこと。どうせならそのままうちに婿入 りするか心実を嫁に貰うかしてもいい、む しろしろ。とまで言われた。 どうなってるんだ。


「顔洗ってきますー……」


何と無く色々と考えたが眠いからやめた。 顔を洗って目を覚まそう


じゃぶじゃぶと顔を洗ってすっきりした所 でリビングに戻る。まだ心実 お父さんと心実は起きてきてないようだ。


「駿くん、心実とお父さん起こしてきてく れない?やーねぇ、駿くんが泊まっただけ でみんな騒いじゃって……」 「あはは……」


おじさんと心実の部屋は二階にある。 二階に上がるとおじさんは部屋から出てき た。


「おはよう、駿くん。心実は?」 「これから起こす所です」


頼むぞぉとアクビ交じりに言われて心実の 部屋に入る。ノックなしでいきなり開け る。これも何時もだし問題ない。


「おい、心実。起きろ」


半分くらい胸元が空き、へそが見えた状態 で心実が寝てた。なんとなく面白いから 持ってたスマホで撮影した後、心実を揺ら して起こす。


「おはよう……駿……」


まだ半分眠そうな顔で起きた。 5秒ほどぼーっとした後、おもむろにパジャ マを脱ぎ出した。


「せーふくとって……」


俺は無言でクローゼットにある制服を渡 す。のんびりだがパジャマを全部脱いだ。 そして寝ぼけたまま下着も脱ぎ出した。


「制服着替えるのに下着脱ぐ必要あるか、 アホ」


頭を小突き、肩紐を半分くらい外したブラ ジャーを元に戻してもう一度制服を渡す。 今度はしっかりと着替えてくれた。


「パジャマ、洗濯機に入れとくからな」 「匂い嗅がないでね……」


俺は何も言わずに心実の部屋から立ち去っ た。 因みに少しミルクっぽい匂いがした


終業式を終えた後、成績表を返され家庭科 以外評価が5だったのを満足した時当たりに メールが来た


『本日は部活なし。明日は10時にプールサ イド集合。南沢にも伝えといてくれ』


部長からの連絡事項だった了解しました、 と返信して成績表を見て苦い顔をしてる心 実の所に行く。


「私、生物赤点スレスレだったみたい」 「よかったじゃん」


交換しろよー、と言われたので俺の成績表 を渡して心実のを見る。 家庭科が5段階で5の評価で、生物が2の評価 を貰ってた。他のは全て3だった 俺たちの高校では1になった人は補修授業が 行われたりする。


「殆ど5で気持ち悪い……これ、破いてい い?」 「そんなことしたら今日のお前のパンツの 柄を大声で叫ぶ」


ちぇっ、と心実が言うと何もせずに成績表 を返してくれた。俺は持ってた心実の成績 表を机に置く。


「今日は部活なしだとさ。明日10時から だって」 「ん、了解。帰る?」 「やる事ないし。うん」


そう言うと心実が帰り支度を始めたので俺 は自分の席に戻って自分の身の回りの整理 をする。教科書類は前々から持ち帰ってた から重い思いをして帰る必要はない。


「準備できたよ」


俺が最後に筆箱を閉まってバッグのファス ナーを閉めてる所で心実が来た。持ってる バッグが少し膨らんでる。


「あぁそうだ、水着買いたいんだ」 「持ってたじゃん」 「大会用。この間点検したらお尻の辺り擦 り切れてて薄くなってたんだよー」


夏と水着でビキニとか想像するかもしれな いが、心実が買うのは競泳用の水着だ。 大会用のはお尻の辺りどこかにQRコードが 付いている。このコードが無いと大会に出 られなくなるのだ。 ただいつも気になるのだがこれを読み取っ たら何が出てくるのだろうか?いつもやろ うやろうと思ってるのだが忘れてしまう。


「近くのスポーツ用品店?それとも今から 上野まで行く?」 「スポーツ用品店の方でいいかな。あっち もそれなりに品揃えはいいし。あぁ、今日 は行かないよ。明日行く」 「あいよ」


心実がスポーツ用品店でいいと言ったので そっちに行く事になった。 正直、上野の所は歩くからな!


そして、帰ろうとしたらクラスメイトから カラオケ行かないかと誘われた。 俺は行く、と返事したが心実はこれから用 事があると言って帰って行った。


「奥さん帰って行きましたが寂しいです か?」


ニヤニヤとカラオケにいくメンバーの1人が ニヤついてる。


「誰が奥さんか。誰が」 「南沢さんに決まってるじゃん」


カラオケのメンバー6人にニヤニヤされた。 なんとなくムカついたから一人一人頭に チョップをしてや……ろうとしたが2人当て た所で逃げられた。


この野郎





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