二万五千年の荒野。
原子炉から排出されるプルトニウム239の半減期は二万五千年である。
人類が滅びても放射能は残る可能性が高い。
「おーい!豆腐!監督!!」みんなが迎えに来た。
「ばっちゃん!どうよ?」「水もってきたぜ!」「野菜こないだはありがとうな!」
人気あるな。糸子ばっちゃん。
「糸子さん」「なんですか?」
「……この一帯の除染はしましたが福一に近く、放射能だらけです。
できれば安全な地域に避難して、残りの一生を過ごしたほうが良いと提案します」
ぷ。あははは。糸子ばっちゃんは大笑い。俺、なんか言ったっけ。
「もう日本中何処に行っても放射能だらけさ」……確かにそうです。
政府発表の安全区域がまるでアテにならないのは有志の調査で既に判明している。
「トウフや。……放射能の半減期って知ってるかい?」
座学で習ったな。「色々ありますが。プルトニウム239の半減期が二万五千年です」
「半分にするだけで二万五千年も故郷を荒野にするほどな。私はボケて無いんだよ」
「おうよ」「絶対人の住める土地にしてやる」「俺ら舐めんなよ」
「……解りました。あのバケモノを退治してきます」
俺の視線の先は木々で見えない。だが、俺の心は確実に今なお放射線を垂れ流す諸悪の根源を捕らえていた。
福島第一原発。
多大な犠牲を払って石棺に封印されたバケモノ。
だが。完全に封印するには至っていない。このバケモノを封じるためにトーフは生まれた。
福一事故時、東海村事件で作成されたレスキューロボット群は自民党(時の小泉政権)の政策により仕分けされており、既に使える状況ではなかったという。
徹夜態勢で研究者は自費を削ってロボットを復活させるべく頑張ったがほぼ間に合わなかったという。
その無念。今更ながら晴らさせてもらいます。
「とりあえず。野菜と米ください」
動けないんだが。エネルギー足りないんだ。
「本当にコイツに任せて大丈夫なのかよ」工事は始まったばかりだ。
(次回予告)
計器が同時に壊れた。核燃料取り出しに一兆円が必要だ。
誰が為に。何のために戦うのか。
次回。すぱ☆ろぼ!!新章。
激動編。巨大ロボよ。一番の福を運べ。
「エリートの条件」
ご期待ください。




