巨大ロボットが日本を護ります
東北の皆さんごめんなさい。
巨大ロボットが日本を護ります。
もう一度言う。巨大ロボットが日本を護ります。
パイロットは。俺。
もう一度言う。パイロットは。俺。
どうしてこうなった。どうしてこうなった。
そのロボットは空を飛んだりしません。
変形なんてしません。合体しません。戦おうともしません。
ミサイルやレーザーなんて装備していません。
馬鹿でかい日本刀は持っています。
暴動なんておきません。
悪の組織なんていません。
外国との関係も概ね良好です。
世界征服なんて誰も狙っていません。
怪獣なんていません。宇宙人も攻めてきません。
どうしてこうなった。どうしてこうなった。
話は前後する。
「大臣っ!膨大な復興財源の内訳を公表してくださいっ!」
「台湾などの地域、各国、国民の皆さんから頂いた復興募金はいつ被災者に届くんですかっ!!」
またやってる。かつての与党も安楽な野党になって言いたい放題だ。
野党も野党だ。とりあえずパンダなんて借りてどうするんだろう。
俺はTVのリモコンを探していたが見つからない。国会中継は続く。
「わかりました」総理大臣は庶民からさまざまな要因で総理になってしまったという人らしい。
「わが国は各国、国民の皆様から頂いた募金、復興支援金で」
浪々と話し出す総理大臣。
「『特殊な放射能防護服』の開発に成功しました!」
図面を取り出し、自信満々で解説する総理大臣を見て、俺も、国会にいらっしゃる議員の皆様も唖然呆然。
「ロボじゃないか!!!!!!!!」俺と国会にいらっしゃる議員さんがたの突っ込みは同時だった。
関係者の皆様。被災者の皆様。申し訳ございません。
(次回予告)
膨大な復興支援金は全額謎のロボットにつぎ込まれていた。荒れる国会。次回、すぱ☆ろぼ!!
誕生編。巨大ロボが日本を護ります!
「巨大ロボ。瓦礫の大地にこける」
ご期待ください。