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自宅の倉庫が異世界に繋がった⁉︎〜家族全員チートで異世界セカンドライフ〜  作者: 風と空
第一章

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まずは位置の把握から

すみません……予約忘れてましたm(_ _)m

 「うわああああ!!!源!お前、また穴作ったなー!」


 「わんっ!」


 「源ちゃん、駄目よぉ。はい、おいで」


 夏期講習から帰って来てすぐに倉庫扉を開けると……源の掘った穴に片足を突っ込んだ俺。と言っても膝下くらいなもんだけど。


 異世界側で母さんが源を訓練するのはいいけどさぁ。頼むから入り口で源の練習をしないでくれよ……


 げんなりする俺を横目に、当の本人は嬉しそうにまた穴を掘っているけどさ。


 あ、そうそう。説明いるよな?


 あの地震の日から地球時間で数日経って、いつもの夏休みに突入した俺達坂木家。


 異世界はこちらの一日で8日になる為、地球時間の朝、昼、夜に母さんと爺ちゃんが源を連れて様子を見に行っているんだ。


 ん?時間経過が違うと老化が進むんじゃないかって?


 それがさぁ……鑑定してみると、どうやら地球に戻った時点でリセットされているんだよ。これには爺ちゃんが大喜び!


 「あちらでどれだけ過ごそうともリセットされるなど、俺の為と言っても過言じゃないな!」


「あら、お義父さん。女の私だって嬉しい事ですよ?」


「えー!凛は早く成長出来ると思ったのにぃ!」


 ……ま、まぁ、凛の気持ちもわからないでもない。俺も、あっちで鍛えてムキムキになる計画が一瞬でなくなったんだもんなぁ。


 それはそうとして……源の土スキルだが進捗はゆっくりだ。だって、スキルじゃなくて前足で掘るのが好きなんだよなぁ、源。


 だけど、畑で土をフカフカにするのは出来たらしく、爺ちゃんはご満悦だ。但し、源のゴロゴロ攻撃で台無しになっている場所もあるけどな。仕方ない、犬だし。


 むしろ今の関心事は……


「爺ちゃん、何処まで行った?」


「拠点から東に約26,000歩だな。平面なら20キロ先だが、獣道だからなぁ……まあ、そんなもんだ」


 爺ちゃん……そんな、大雑把な。なんて言う俺も、その遺伝子引き継いでいるけどさ。


 たださ、爺ちゃんのスキルは違う。


 「だけどねえ、お義父さんちゃーんと街見つけて来たわよぉ」


 「遥さんや、良いところ取らんでくれ……」


 あ、母さんフライングしてるわ。爺ちゃん、ちょっと悔しそう。頑張れ、爺ちゃん。


 「ええっ!遂に見つけたの?」


 「あら凛。お帰りー」


 ナイスタイミングで凛も異世界に揃ったのはいいけど……母さんと凛で話逸れたじゃんか……!


 まぁ、いつもの事か。


 「で?爺ちゃん。街の方向は?」


 「ああ、バッチリマークして来たぞ!」


 俺の質問にサムズアップして応える爺ちゃん。そうなんだ!爺ちゃんの[温泉スキル]、地脈地図が見れるんだよ。一応30km四方って条件がつくけどな。


 しかも、歩いたら歩いただけ地脈地図が広がるから、爺ちゃんはコツコツ距離を稼いでいたんだよ。勿論、夜帰って来た父さんと一緒に行ったりもしてたんだぜ。


 一方で俺と凛は、その間移動方法を作成中。


 凛が木やタイヤでレールを作り、俺が耐久性アップ付与をする。そして凛が蔦で編んだ車両につけて、内装も凛と俺で協力して作ったから、見た目ファンタジーな車両が出来たんだ。


 俺だって結構頑張ってたんだぜ?俺は付与魔法だから造り出せはしないけどさ。


 魔石エンジンで稼働出来るように付与させたり、振動/音/風の遮断付与を内部につけたり、結界や空調の付与も完備!


 母さんは、父さんや爺ちゃんの狩ってきた魔物を料理したり、拠点の内装を充実させたりしてたから、拠点も快適になってきたし。

 

 だから、父さんなんか毎日ぶつぶつ文句言っているんだぜ?


 「お前達は良いよなぁ……時間沢山あって。俺は家族の為に一生懸命稼いでいるってのに……」


 一人疎外感を感じているみたいだけど、俺達は知っている。


 結構夜一人で異世界に行って、拠点の周りを整地しているのを。だって、地球時間で次の日行くと、拠点の周囲が煉瓦調になってたり、東屋が出来てたりするんだもんなぁ。


 父さんだって、楽しんでいるじゃん。って言ったら「一人は寂しいんだ!」だそうで。ハイハイ。


 こんな父さんは、母さんがフォローしているから問題ないとして———


 遂にやって来ました!みんなが待ちに待ったお盆休み!(主に俺と父さん)


 今年は従姉妹達の家に暑中見舞いとお中元を届けているし、ご近所さんには旅行と話しているから、地球側はバッチリだ!


 お盆休みの一週間、異世界での方式でいえば56日間!心置きなく異世界側の開拓が出来るんだぜ!


 まあ、防犯対策で、母さんや爺ちゃんがちょこちょこ戻ってくるけど。


 「今日は父さん帰って来たらまた焼肉しよーぜ!」


 「えー?お兄ちゃんお肉ばっかりじゃん!お母さんのローストビーフが食べたい!」


 「こっちで両方にすりゃ良いじゃないか」


 「「(お)爺ちゃん、それだ!!」」


 なんて家族コントを母さんはくすくす笑いながら、「母さんも頑張るから二人も頑張ってね」と手伝いを言われた俺と凛。


 爺ちゃん……「わしゃ知らん」とお風呂に一人で行って狡ぃ! こんな時だけ爺さんぶるんだもんなぁ。家族で1番体力あるのに……!


 「わん!」


 そんな不貞腐れた俺の足元で、お座りして俺を見上げている源。


 なんか手伝うよ!って言ってるみたいだな……


「源〜!お前可愛いなぁ!……って言うか土まみれじゃん!母さーん!源に[洗浄]かけてくれよー!」


「お母さんは今、手が離せません。洸?面倒くさがらずに、しっかり洗ってブラシもかけてあげるのよ?」


「お兄ちゃん。凛がお母さんを手伝うから、源ちゃん宜しくね」


 くぅっ!……可愛い妹に言われちゃしょうがない。


「オシ!源、爺ちゃんの後を追うぞ!あ、コラ!こっちだって!逃げるな!」


 俺が源に声をかけると、察した源。また居住区の外に向かって走って行くんだもんなぁ。あいつの風呂嫌いも克服させたいぜ。


 なんていいつつ、地球時間で定時に帰って来た父さんが来た時には、ちゃーんと準備終わって自宅で寛いでいた俺達。


 異世界側でしっかり食べて地球の自宅で夜を明かすと……


「さぁ!準備は良いか!」


 バタンッと大きな音を立てて、待ちきれなかった父さんが俺の部屋に突撃してきた。


 ……まだ、はええよ……


 モゾモゾと起きない俺に源も突撃してきて、朝からヨダレまみれになったけどさ。楽しみにしてたのは俺もだし、起きて準備をする。


 「きゃああ!なにー!?」


 あ、凛もやられてるわ。ありゃ、源攻撃だな。


 「ちょっと、繁さん!」


 「……すまん」


 あーあー父さん、母さんに叱られてるよ。仕方ねえなぁ。爺ちゃんは……?ああ、毎朝恒例のラジオ体操中か。


 まあ、こんな感じで、テンションの高いまま朝早くに異世界に行った俺達坂木家。


 もはや拠点も慣れたもので、「さあ、やるぞ!」「「「おお!!!」」」とノリよくドームの扉を開けようとしたら……


「……?開かないぞ?」


 押して開けるタイプの扉が、父さんのいつもの力だと動かない。


 顔を見合わせる俺と爺ちゃんも扉に体重をかけると、ズズズズズと開いた扉の隙間から見えたのは、なんと!赤い髪!?


 「ちょ!もしかして人かよ!?」


 つい叫んだ俺は悪くないと思うんだ。「う”う”っ……」って低い男性の声が聞こえてきたけどさ。


 こう言う時は父さんと爺ちゃんは頼もしい。


 父さんは俺達の前に出て、爺ちゃんが俺と凛を庇ってくれたんだから。因みに、母さんは居住区にいるぞ。


 だけどまだ半開きだった為、バタンッと父さんはすぐに扉を閉める行動に出た。


 すると、すぐさまドンドンドン!っと扉を叩く音がする。


「お願いだ!食料を!食料を分けてくれ!」


 切実な声に俺は爺ちゃんの顔を見あげるが、爺ちゃんの顔は険しい。父さんの後ろ姿からも、油断していないのがわかるぐらいだ。


 この時の俺は、なんで言葉がわかるのか、なんでここに人がいるのかも考えずに、ただその切実な声に絆されてしまったんだけど——


……まさかのお盆休み初日から、シリアス展開になろうとは思ってなかったぜ。ったく。

アクセスありがとうございます!

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