まさかの協力者
すみませええええええん!!!
更新し忘れていましたm(__)m←間抜け
俺達が答えに困っていると、なんとネタ明かしをしてくれたデーウィ。
「威圧スキル持ちでしたか……」
理由を聞いた父さんが納得したのは、俺達全員が俺制作の魔石ネックレスをつけていたから。
魔石ネックレスには魔法防御も付与されているからな。威圧が効かない筈だよ。うん。
「私も普段は制しているのですが、それでも一般人には恐怖を与えるみたいでして、仲間は耐性のある者しかなれませんからね」
話しながら差し入れのワインを取り出してグラスに注ぐデーヴィ。
……こう言っちゃなんだけど、聞いていたイメージと違うよなぁ?
「一応提案したからには、私の素性を少し明かしましたが……貴方達の事も少しは明かして下さいますか?」
ワインを優雅に飲みながら父さんに語りかけるデーヴィに対して、父さんは少し考えているみたいだな。
「わかりました。スキルを明かして下さったのですから、こちらもスキルを明かしましょう」
そう言って立ち上がり壁に手をつける父さん。
「【復元!】」
父さんが唱えた途端に建物がほんのり光り出し、数秒後に光が収まるとあれだけボロかった建物が新築のように綺麗になっていたんだ。
っ!!父さん!やりすぎじゃねえ?
内心アワアワと心配していたら、今度は「ふむ……」と考え出すデーヴィ。
「お分かりでしょうか?私のスキルは【建築】です。かなり応用が効きますがね。———さて、その上で今度はこちらが提案した取引に移らせて頂きたいのですが、いかがでしょう?」
ニコニコ笑いながらまた席に着く父さんの姿に、沈黙したままジッと父さんを見るデーヴィが、しばらくすると「ふぅ」とため息をついて俺達全員を見渡し始めた。
「……困りましたね。追い詰めた筈が、追い込まれているとは。敢えて私が気づいている能力以外のスキルを出され、それが桁違いとなると、敵対するなら私が損をするだけじゃないですか」
やれやれといったポーズをとりながらも、足を組み直し姿勢を崩すデーヴィに、父さんは鍛えられた営業スマイルを発揮している。
「私達は仲間に手を出さない限りは、対等な関係を願いますからね。デーヴィ様が賢い方でこちらとしても嬉しい限りです」
「……よく言いますね。私の返答次第では、この家……いや、この地区全てを瓦礫に出来る可能性を秘めた貴方が。しかも、困った事に他にも大きな魔力持ちがここに揃っているんですよ?」
言葉では困っているように言っていても、落ち着いた態度で父さんに対応するデーヴィ。一瞬だけ眉を寄せたけど、後はゆったりとワインを口にしているんだ。
この人、本当にボスって感じだよなぁ。
なんて、呑気に父さんとデーヴィの話し合いの場を見ていた俺と違い、凛はマジックリュックから転移フラフープを出していたのを見て流石に俺も気を引き締めたけどさ。
「良いでしょう。まずは提案内容をお聞かせ下さい」
「では、こちらをご覧下さい」
父さんが出したのは、爺ちゃんが前に作り出した金塊と魔物の素材に母さん秘蔵の果実種。ついでに、母さんが作った各種焼き鳥も出していたな。
「私達の望みはスラムにいる獣人の引き渡しです。出来るならスラムに逃げ込んで来た獣人達の引き渡しも協力して下さったら助かります。
———対価は金銭よりも現物になりますが、ここにあるものはこの国では手に入らないものばかりですからね」
あ、そうか。その為に、父さん俺に魔物の素材に付与を頼んできたのか……!
なんか見覚えあるなぁ、と思っていた魔物素材。付与をかけたと言っても[浄化]や[魔法防御]くらいのものだけど。
あ、そういや俺にとってはそれくらいでも、ジャンさんは首を振ってたっけ。坂木家はチートだらけだから、正直いって現地の価値がよく分からんからなぁ。
「…………ポンとこれだけのものを出してきますか。しかも、私が食事に力を入れているところまで交えてくるとは、ね」
腕を組みジッと父さんを観察するデーヴィに見られていても、営業スマイルを崩さない父さんもなんか凄え……!
緊迫感が流れる雰囲気の中、先に声を上げたのは———
「ハッ!こりゃ参ったぜ。猫被るのも疲れてきたし、本音で行くか!———その度胸と強さが気に入った!良いぜ、連れて行きな!勿論獣人どもを渡してやるし、なんならこの街で何かデケエ事をするなら協力してやろうじゃねえか!」
そう、デーヴィなんだぜ。しかも、さっきとは全く態度が変わってガハハハハハッと笑い出してるし。
「いやぁ、おキレイな服着た集団が来て護衛の獲物(武器)は凄えわ、美味そうなもんは寄越すわ、胡散臭えったらねえと思っていたからよぉ〜……まさか、狙いが獣人かよ!
ハッ!そりゃこの国じゃ面倒だわ。クソ見てえな貴族共は、貴族以外は人とも思わねえ扱いだし、それが獣人なら尚更扱いが酷え。
———いくら俺でも胸糞悪ぃから逃げ込んで来た奴らは好きにさせてたがな。まあ、面倒なんぞこれからも見るつもりもねえが……面白ぇ事があるなら別だ」
服を着崩しニヤッと笑う姿は、また別の意味でボスの貫禄を見せつけるデーヴィは、ジっと俺や凛や爺ちゃんや母さんを見て指差したんだ。
「あんたらコイツと家族だろ?雰囲気がコイツとそっくりだし、魔力がめちゃくちゃ特殊な色をしているよなぁ?
そこの爺さんからはバシバシ殺気は届くわ、なんか変な蔦が俺を狙ってるわ、威圧は効かねえわ……お前ら最高だ!」
……前言撤回。この人なんかやべえ。だって、俺らを見てニヤニヤしてんだぞ?
まあ、後でただの魔力マニアだってわかったから、変人には変わりないって事がわかったけどさ。
「どれ。一つ、俺も面白え事教えてやるよ。最近入ってきた獣人達だが、出所は二つ。チェルノ家と領主の家からだ。
で、今俺らは奴らの会合が明日とある場所である事を掴んでる。
俺らにもちょっかい出してくるから、いい加減うぜえと思ってな。ここらで一度暴れるかと思ってんだが……お前らも来るか?
……その場で獣人ども同士で殺し合いをさせるんだとよ」
「「「はあ?!」」」
父さんと爺ちゃんと俺はつい声を上げてしまったけど、ディグランさん達は殺気を放ち、母さん達女性陣は余りの事に口を押さえている。
っていうか、何考えてんだ!?この国の貴族は!!!
「父さん!」
つい感情のままに声を上げて父さんに目で訴えた俺。だけど、思いはみんな一緒だったのか全員が父さんを見ていたんだ。
父さんもその意図を汲んでくれたのか、頷いて真っ直ぐデーヴィに向き直って全員の思いを言ってくれた。
「是非お願いします」
父さんの言葉にニヤっと笑うデーヴィ。
「歓迎するぜ。思い上がった奴らを叩きのめしてやろうや」
スッと手を差し出すデーヴィに父さんも手を出し、握手を交わす二人。
どこまでデーヴィを信用出来るかわからないけどさ……この機会は見過ごせない……!!!
腐った奴らから獣人さん達を絶対助け出して見せるぜ!
ご迷惑をおかけしています。
よろしければまた遊びに来てくださいませ。




