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自宅の倉庫が異世界に繋がった⁉︎〜家族全員チートで異世界セカンドライフ〜  作者: 風と空
第二章 獣人解放編

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デーヴィさんの言うことにゃ……

やるなら徹底的に、がモットーの坂木家。


「はーい、出来たわよぉ〜」


「はいよ!熱いからしっかり持てよ!」


 母さんが特製シチューをパパッと作り上げ、俺が屋台の親父の口調よろしく「うまいぞ〜!」と子供達に取り分けている時、他のみんなは……


「焼き上がりました!」


「はーい!大丈夫、みんなに行き渡るよー!」


 ケイトさんはジュワアアと焼き上がった餃子を凛に渡し、すぐにまた新たな餃子を焼きに取り掛かっている。


 餃子を持った凛の周りには、美味しそうな匂いに耐えきれず集まってくる子供達の姿があるんだ。


 その後ろではマーチさんとナラちゃんがせっせと通常のハンバーガーを量産している。パテは沢山仕込んでいるからな。


「ほらほら、焦らなくても大丈夫だから」


「はいよ、しっかり食え」


 そのハンバーガーを周りに配る父さんと爺ちゃん。


 よっぽど食べものを奪われてきたのか、大人でも受け取ったらガバッと食いついて口の中に突っ込むんだぜ?父さんは水も配ったりと大忙しだ。


 爺ちゃんはイカつい相手を対応しているな。と言ってもスラムだからそんなに体型のいいヤツはいない。


 幹部のおこぼれを貰って生きているらしい。よくよく見るとどこかしら欠損していたり足を引きずったり片目がなかったりする男達なんだ。


 だから、そもそも日本の整然とした支援場面になるわけもなく……


「全部よこせ!」

「これは俺のだ!」


 渡した途端に起こる喧嘩や俺達から奪っていこうとする輩が後を立たないんだよ。


 まあ、防御付与がかかった魔石ネックレス装備の俺達には被害は出ないけどさ。


 何より、ディグランさんヤレンさんゼファさんスワイ君の四人が警備に当たってくれているから万全だしな。


 あー……そういや、なんでこの状況になってるのか説明してなかったよな。


 俺達がデーヴィの拠点に着いた時、外に広がっていた光景は避難場所なのか?と思ったくらいの人達が居たんだよ。


 どうやらデーヴィの拠点からたまに流れてくる食料を狙っている住民達が集まっているらしいんだ。


 それを見過ごせなかったのが母さん。


「デーヴィさんにお会いする前に、皆さんに食料を与えても良いかしら?」


 なんて幹部の人に言い出すんだぜ?いや、俺も気になったけどこの時は焦った。


 ……まあ、そこは流石というか抜け目ない母さん。


 聞く時に俺の回復付与がついた赤ワインとローストボアと各種焼き鳥が入った袋を賄賂に渡していたからな。


 それを受け取って「デーヴィさんが来るまで好きにしろ」と言って家の中に入って行った幹部。


 「さあ、許可が出たわ!みんな!やるわよぉ〜!」


 とまぁ、こんな感じで母さんの開始の声が響いた時には、やれやれ……と思いながらも俺達坂木家は既に動き出していたからなぁ。


 母さん達が結構余分にマジックバックに入れてきたのが役にたったぞ。


 で、簡易魔導コンロ(俺作成)を出して、ジュージュー焼き始めて今に至るわけ。


 肉の焼ける良い匂いって、辺りに広がるしただでさえ人を集めるだろ?


 おかげで次から次へと集まってくるし、あちこちで喧嘩は起こるしで、流石に俺達もどうすっかなぁ……って思っていたんだよ。


 丁度その時、ギイっとドアが開いて出てきたのは———


「この騒ぎはなんですか?」


 ヒョロッとしているけど毅然とした立ち姿の貴族然とした男。


 するとさっきまでの喧騒が嘘のように、サーッと人が蜘蛛の子のように散って行ったんだよなぁ。


「貴方達ですか?新たに許可を求めてきた人は?」


 凄えこの場所に似合わない雰囲気な人が来たよ……って俺が思っていたら、スッと動き出したのはやっぱり父さん。


「はい、お会い出来て光栄です。大変恐縮ですが、デーヴィ様ご本人でいらっしゃいますか?」


「……貴方達は何者ですか?」


 質問が質問で返ってきたけど、ゼファさんを見たら頷いていたから本人なんだろう。


 「ただの森に住む平民にございます。ですが、お気に触る事が何かございましたか?」


「………いえ、良いでしょう。市場での販売許可を与えます」


「有難き幸せ。———と言いたいところですが、提案がございます。我らと取り引きを致しませんか?」


 父さんが逆に提案を持ち出したら「不敬だろうが!」と激怒する幹部の人がいたけど。少し間があった後、手で制して「ついてきなさい」とデーヴィが建物に入って行ったんだ。


 ともかく俺達もサッとマジックリュックに全てを収納して、全員でデーヴィの後を着いていったんだ。


 そして、たどり着いたのはその一画だけ調度品が立派な部屋。


 椅子にデーヴィが腰掛けると、父さんにも対面の椅子に腰掛けるように促し、ジッと俺達の様子を見るデーヴィ。


「ふむ。貴方達全員なんともなさそうですね」


 デーヴィが興味深そうに全員の様子を見るも、さっぱり何を言いたいのか見当もつかなかった俺。


 周りを見るとみんなも一緒みたいだ。


「失礼ですが、意図をお聞きしてもよろしいでしょうか?」


 代表の父さんがデーヴィに聞いてくれたけど、デーヴィはそれに答えずにまた質問で返してきたんだ。


「先に聞きましょう。貴方達私の仲間になる気はありません

か?」


「は?」


 これには流石の父さんも対応できなかったんだよ。


 っていうか、この人なんなんだ?

アクセスありがとうございます♪

誤字報告も本っ当に助かっています!!!

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