表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

幸せの象徴に飼われていたコウノトリ

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(不思議のパルプンテ)

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782


【カクヨム】

https://kakuyomu.jp/my/works


【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:(仮)幸せの象徴に飼われていたコウノトリ。ある日、平和の式典において大空へ解き放たれた!そのとき多くの報道陣の目の前でショッキングな事が…!【ショッキング系】


1行要約:

平和式典が、人間の意のままに飼いならして来たコウノトリのお陰で悲惨な末路に!


▼登場人物

●夢野 ゆめのわたる:45歳。報道カメラマン兼記者。平和式典に参列する。

●餓鬼山シンジ(がきやましんじ):35歳。コウノトリの飼育係。結構厳しい。

一村雄三いちむらゆうぞう:65歳。天皇陛下。平和式典に参列する。セリフなし。

一村芳江いちむらよしえ:60歳。皇后。平和式典に参列する。セリフなし。

優斗ゆうと:8歳。平和式典に参列する。自然大好き。鳥も大好き。

●優斗の母親:一般的な優しい母親のイメージで。平和式典に参列する。


▼場所設定

●某ホテル:広島市内にある。一般的なビジネスホテルのイメージで。

●コウノトリ飼育場:普通の動物飼育所の感じでOKです。

●平和式典会場:一般的な式典会場のイメージで。


NAは夢野 渉でよろしくお願いいたします。


オープニング~


エクソちゃん:ねぇねぇデビルくん、デビルくんって好きな動物とかいる?

デビルくん:ん?動物?…そーだなぁ、コウノトリなんかいーんじゃねぇか。

エクソちゃん:なんで?

デビルくん:あの鳥は「子供を運んで来る」「平和の象徴」なんて言われてるが、その実、結構獰猛な性質を持っていやがるからな。その辺りがワイルドでなんかイイだろ♪

エクソちゃん:ふぅん。確かにハトなんかと同じでコウノトリって「平和の象徴」として扱われたりするよね~。

エクソちゃん:今回はぁ、そのコウノトリにまつわるとてもショッキングなお話なんだ…



メインシナリオ~

(メインシナリオのみ=4044字)


NA)

俺の名は夢野 渉。今年で45歳になるがこれまで数々のスクープをモノにして、メディア業界でもそれなりに有名なカメラマン兼記者だ。

もうすぐ広島の厳島神社付近の離宮で、平和式典が開催される。

この式典に参列し、その模様を大々的に報道してほしいと雑誌社から依頼されていた為、俺は式典の1週間前から広島へ乗り込んでいた。


ト書き〈広島市内にある某ホテルにて〉


夢野)「もうすぐだなぁ。確か式典じゃコウノトリが『平和の象徴』として大空へ解き放たれるってプログラムがあるんだったな。よし、じゃそのコウノトリの取材から始めてみるか」


NA)

こうして俺は記事に更に深みを持たせる為にと、それまで調べ尽して来た式典関係の情報や臨場体験に加え、その式典で重用されるマスコット的存在「コウノトリ」の取材も徹底しようと試みた。


ト書き〈コウノトリ飼育場〉


夢野)「へぇ~、コウノトリってこんなふうに飼育されてんですねぇ~」


餓鬼山)「ええ、コウノトリってのはもともと泥沼の中にいる獲物を捕獲して、それを的確に自分の栄養にする為の生態が具わった動物なんですよ。一見、綺麗に見える鳥ですが、なかなか野性的な部分が強く具わった鳥でもあるんです」


餓鬼山)「だから人間の飼育環境下で育てる場合はこのように、しっかりとした隔離のもとで育て、きちんと人の言う事を聴くようしつける必要があるんですよ」


夢野「なるほど。それでこんな大きな飼育所の中でも1匹ずつにゲージが用意されてんですね」


NA)

「コウノトリ飼育所」と看板が掲げられたその飼育所の中はかなり大きいものだが、その中には結構小さ目のゲージ(鳥籠)が備えられてあり、餌付けや、人の言う事を聴く為の訓練を終えた後は皆そのゲージの中へ帰って行くのである。


夢野)「中には言う事をなかなか聴かない鳥もいますか?」


餓鬼山)「ええ、そりゃもちろんいます。なんてったって相手はもともと獰猛な鳥ですからね。でもこうやって毎日飼育していれば彼らのほうできちんとこちらの言う事を理解してくれますから、飼育そのものにはそれほど手間は掛かりませんよ」


夢野)「なるほどねぇ~。でも結構大きいですねコウノトリって。私初めて間近で見るんで少し驚きました(笑)」


餓鬼山)「ええそうですね。翼を広げればその全長は2mくらいになりますか。くちばしなんかも30㎝近くありますから、不用意にそのまま近付くと危ないですよ(笑)」


NA)

餓鬼山さんは丁寧に教えてくれた。


ト書き〈言う事を聴かないコウノトリに厳しく当たる餓鬼山〉


餓鬼山)「おいコラッ!お前は何度言えば分かるんだ!こっから出ちゃいけないって言ったろうが!!」


ト書き〈他の飼育員も来て取り押さえ、まだ逃げようとするコウノトリをバシバシ叩きまくる〉


NA)

餓鬼山さんと話している途中、1羽のコウノトリが自分に与えられた囲いを抜け出ようとし、押え付けようとする飼育員に歯向かおうとした。その時、餓鬼山さんはそれまでの穏やかな口調からは考えられないくらいの怒気を持った声でそのコウノトリを叱り付け、他の飼育員達も強い力で押え付けた。


夢野)「…おぉ、なかなか厳しい一面もありますね…」


餓鬼山)「ええ、コウノトリってその生態から見るとわかりますが、結構力の強い鳥でもあるんですよ。同種間の争いはもとより、縄張りに不用意に入って来た相手に対しては、それが人間の場合でも襲い掛かる事があるんです。ですからこうして厳しくしつける必要があるんですよ」


NA)

意外だった。平和の象徴・子供を運んで来る鳥として古来慕われて来たこのコウノトリには、そんな強い野性の一面があるという事を知り、その飼育にはそれなりの厳しい場面があるのを知らされた。


ト書き〈数日後〉


NA)

俺は式典関係の情報と記事をまとめながら、やはりもう少しコウノトリの事を知ろうと毎日その飼育所へ通い詰めた。

その間、飼育員とコウノトリの間で起きるいろいろなエピソードを交えながら取材し、ほとんど素人だった俺にもコウノトリの事が何となく分かるようになってきた。


夢野)「…なるほどなぁ…。コウノトリはその美麗なあり方から確かに平和の象徴や親しまれやすい対象になってはいるが、その実、なかなか野性が強い側面を併せ持っていて、人間が手懐てなずける為にはそれなりに厳しい飼育が必要、という事か…」


ト書き〈平和式典当日〉

ト書き〈夢野はホテルにいる〉


NA)

そして遂に式典当日。

それまで独自に情報収集して来た俺の目の前のパソコンには、今回の式典に使う為のあらゆる仮原稿がファイルされている。

今日それらをまとめ、実際に雑誌に載せる本記事にする予定だ。


夢野)「よっしゃ、保存完了っと!では行きますか!」


NA)

俺は荷物をまとめてホテルチェックアウトし、そのまま式典会場へ向かった。

パソコンをそのまま持って行き、式典会場の臨場を味わいながら、その場で感じたリアル体験や感情なども記事にまとめようとしていた。


ト書き〈式典会場にて〉


夢野)「おぉ~さすがに大勢の人が集まってるなぁ~」


NA)

式典会場にはすでに多勢が集まっており、俺以外の報道カメラマンや雑誌記者をはじめ、閣僚のお偉方、式典を見守る参列者、子供、更に天皇・皇后陛下までがスタンバイしていた。飼育員も何人かが駆り出されている。


ト書き〈カメラをコウノトリの方へ傾ける夢野〉


夢野)「よしよし…ここからのアングルが絶景だな…。いいポイントを確保できた…」


NA)

俺は式典の様子を全景からスポットに収められる場所をキープし、まだ登場する前のコウノトリの様子からフィルムに収める事が出来ていた。

既にゲージに入れられたコウノトリと飼育員が柔く戯れる姿もカメラに収める事が出来、なかなか万々歳な状況である。


ト書き〈その時、コウノトリがゲージ近くにいた飼育員の袖の裾をついばんだ〉


飼育員)「…コラッ!やめなさい!(小声で)」


NA)

その時ゲージに入れられたコウノトリが、ゲージのすぐ近くにいた飼育員の袖の裾をついばんだ。それに気づいた飼育員はまた力業で押え付け、少し必要以上に見られるくらいの怒声としぐさで、またコウノトリをゲージの奥へと追いやった。


ト書き〈その様子もカメラで撮っている夢野〉


夢野)「…またやってるな…。今のはちょっと外しておくか…。せっかくの平和式典だ。ああいう見苦しい部分は白けちまうしな…」


NA)

その時の飼育員とコウノトリのやり取りを俺はボツにした。

せっかくの平和式典、その式典の模様を伝える際に、そんなお見苦しい点があれば見ている人の心証を悪くする可能性がある。


ト書き〈いよいよコウノトリが大空へ解き放たれるシーン〉


NA)

いよいよ式典が始まった。

まぁまぁ長いプログラムを順調に進んでいき、いよいよ「コウノトリを大空へ解き放つシーン」を写せる場面になった。


夢野)「…よし、いよいよだな…。絶景を撮ってやるぞ…」


NA)

俺は更に脇を締めてカメラを構え、その一部始終をフィルムに記録する姿勢を取った。


司会者)「さぁ!皆さんお待ちかねの場面でございます!皇后陛下の手によって、私達の愛情をもって育てられたコウノトリが平和の象徴として大空へ羽ばたきます!」


ト書き〈皇后陛下がコウノトリのゲージの扉を開ける〉


NA)

式典1番の見せ場である。

皇后陛下の手によって、既にステージに用意されているゲージの扉を開いたその瞬間…


ト書き〈コウノトリが近くにいた子供・優斗の顔へ一目散に飛んで行き、優斗の目をくり抜いて大空へ羽ばたいていく〉


NA)

悲鳴が挙がった…!

ゲージの扉が開放され、自由に羽ばたける状態となったコウノトリは、そのまま真っすぐ近くにいた子供・優斗君(8歳)の顔を目掛けて飛んで行き、散々顔をその鋭いくちばしでつつき回したあげく、その子の片目をくり抜いて大空へ羽ばたいて行ったのである…!


優斗)「うわぁぁあぁぁ!!痛い…!痛いよぉおお!お母さん…!どこ…!?見えない!見えないよう!!」


優斗の母親)「きゃああああ!優斗!優斗、大丈夫!?…!この子…!目を…!目をやらてるわ!誰かぁ!」


NA)

騒然とした。平和を祝う筈の式典は、一気に泥沼化した呪われた式典のようになってしまった…!

天皇・皇后陛下をはじめ、そこに集った多くの報道関係者、また飼育員達もただ呆気に取られ、怪我をした子供を遠目に見守るしか出来ないでいた。

解き放たれたコウノトリは既に点となって、遠くの空を羽ばたいて行く。


夢野)「…な、なんてこった…!こんな事って…」


NA)

俺はその間もずっとカメラを回し続けていた。


ト書き〈数日後〉


NA)

平和式典は散々だった。多くの報道によって生中継されていたその情景・光景は、今後も「珍事件」や「悲惨な映像の歴史」等と称されて、昭和史・平成史と同じく語り継がれていくのだろう。

解き放たれたコウノトリに目をくり抜かれた少年・優斗君は、もともと自然がとても大好きな子で、鳥や動物を愛する少年だった。

しかしこの事件があって以来、自然や動物に対する野性の怖さを知らされ、特に鳥を見れば恐怖症が再発し、逃げるようになってしまった…。


ト書き〈コウノトリをアップにする感じで〉


NA)

平和の為にその象徴として飼われていたコウノトリ。餌付けをし、散々厳しいしつけをされながら、人間の思い通りに育てられてきた。

しかしそのコウノトリの心中では憤懣のようなものが日々溜まり続け、人間に対する憎悪の想いを燃やし続けていたのだろうか…。

ゲージが開けられ自由になったその瞬間、コウノトリは近くにいた子供の顔を目掛けて一目散に飛んで行き、その子の目をくり抜いて大空へ旅立ったのだ。

いやはや、野生とは人間の思い通りにならないものだ…。


ト書き〈夢野が書斎でパソコンを叩いている場面〉


NA)

その後、そのコウノトリは捕獲されておらず、今でもどこかで生きていると言う。

俺は今回の記事を雑誌に載せず、独自に立ち上げている自分のブログに書いている。

なお、登場人物の氏名は全て架空名義を使用の事。



エンディング~


エクソちゃん:結構ショッキングなお話だったでしょ?でも優斗君、可哀想だなぁ。

デビルくん:まぁ人間の自業自得だな。野性のモンを思い通りにしようとしたのが間違いさ。

エクソちゃん:それはそーだけど、でも何も子供がねらわれなくたって…!

デビルくん:だからそこんトコが野性なんだよ。人間の思い通りにゃいかないものさ。

エクソちゃん:確かに、人間のエゴで動物を自由に管理していく…ってのは、ちょっと考え直さなきゃいけないかもだけどね…。

デビルくん:動物も人間と同じように自由が与えられて地上に存在してるワケだから、その自由を奪っちゃいけねぇやな。

エクソちゃん:今回は珍しく殊勝な事言ってるわね。


少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ