5話
次の日の朝、たなからメッセージアプリが昨日の11時ごろ届いていた。
“朝6時半学校で待ち合わせ”
奏「今が6時だから…結構ギリギリじゃん!」
奏は急いで支度し、家を出る。
奏「ジャスト6時半セーフ」携帯の時計を見ながら安堵する。
未だにたなの姿が見えない。
奏「人に来てって言っておいて自分は寝坊?全く、たなちゃん先生ったら」
奏は鼻歌を歌いながらたなを待つ。
すると、車が通り学校内に入っていく。
校長「君は3年生の…」恰幅のいいおじさんの校長先生が車から降りてくる。
奏「雅奏です!」元気よく校長に挨拶する。
校長「そうそう、雅くんはこんな朝からどうしたんだい?部活には入っていなかったと思うんだが?」
奏「たなえ先生が今日勉強を教えてくれるってことで早めに来ました!」
校長「たなえ先生…?あぁ、仁乃先生のことかい?」
奏「はい!」
校長「そうなのかい?勉強熱心なのはいいが、今日仁乃先生はお休みだと朝から連絡があったぞ?」
奏「え?そんなはずは…」
メッセージアプリの履歴にたなのものが消えていた。
奏「あれ?メッセージが消えてる?」
校長「寝起きで頭が少しこんがらがってしまったのではないか?今開けるから鏡で髪の毛を少し確認しなさい」
奏は頭に手を当てると寝癖が少しついていた。恥ずかしくなり、校長の後について行き、トイレの方へ行く。
―
奏「おっかしいなぁ、たなちゃんどうしたんだろう?」
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その日、結局たなは出勤してこなかった。
職員室の他の先生に尋ねても、特に何かを聞いているわけではないみたいだ。
たなは元々風邪を引きやすい体質らしく、最近は無かったが、久しぶりに風邪をひいてしまったらしい。
校長先生から聞いた話だが…
奏「そういえば神農憂ちゃんのことについて知っていることあります?」
校長「仁乃先生から行方不明だとは聞いているが、親御さんとも連絡がつかなくてな」
奏「昨日、憂の家に行ったら何も無かったんです。文字通り何も…」




