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この世の全てから愛される男

作者: 鰯田鰹節
掲載日:2023/04/02

bebe「ボクのこと書いてヨ!」

私「ウィ。」


そして誕生したエッセイがこちら。


for mydear…bebe\(^o^)/~




私には、今年64歳になる同僚がいる。

彼は皆から好かれ、信頼され、私から『ベベ』(フランス語で『赤ちゃん』)と呼ばれている。

ベベとは前の職場で出会い、仕事を教わるうちに仲良くなった。

今もたまに会う。


私は爪が弱いのとネイルが好きなので、ネイルサロンに通っている。

最近は左手の親指にポイントを持ってくることが多い。

写真を撮る時や名刺を持つ時、親指のデザインが可愛いとハッピーだからだ。


私「被写体として、最高になるんです。」

ベ「確かに可愛いネ。」


直後、話が変わって、エッセイのことになった。


私「ベベも書いたら?」

べ「ボクが『被写体』だカラ。」


…ん、『被写体』!?


べ「ボクが『model』ってコト。」

私「あ、私のエッセイのネタになるってこと!?」

べ「ハイ!」


ベベは、一瞬前に私が言った、『被写体』という日本語を瞬時に覚えて、応用効かせて使ってきやがった。

油断のならない男である。



次に、フランス語でイルカってなんて言うの?って話になった。


べ「デルフィーヌ。」

私「…絶対違うよね。」


調べたら、『ドゥーファン』だった。

1音も合ってなかったが、ベベは「大体一緒!」と主張し続けた。

全然違うやんけ。

どの地方の方言だよ。


彼は分からないことがあると、何でも私に聞いてくる。

以前、


私「私のこと、『ウィキペディア』だと思ってるでしょ!」

べ「そんなことないヨ!…で、『ウィキペディア』って、なぁに?」


というやり取りがあったのだが…



彼は今、『ウィキペディア』のことを、なぜか、『ウズベキスタン』と呼んでいる。

どこをどう間違って、そうなったんだよ。

ウィキペディアはネット上の百科事典で、ウズベキスタンは遠い国のことだよ。

全然ちげーわ。



そんなめちゃくちゃなベベは、日本語の時代?もめちゃくちゃだ。


私「このショートパンツ、アメリカサイズだから大きいんです。」

べ「『つりバンド』しなきゃだネ。」


…『つりバンド』!?


調べたら、『サスペンダー』のことだった。




私は中国語は分かるが、フランス語は分からない。

フランス語以上に、ベベ語(ベベ特有の言い方)は分からない。


ちなみに、べべに『固執(こしつ)』という日本語を習得させるのには3年かかった。

なのに、今回の『被写体』みたいに、一瞬でパクってくる単語もある。

なんで…???


ベベ語を聞いて理解するには、すごい集中力が必要だ。

また、ずっと彼の感性にチャンネルを合わせていなくてはならないので、結構大変だ。


言語を創造し続けるベベ。

クリエイティブさが半端ない。

そのうち、テレパシーじゃないと会話できなくなるかもしれん…。



中国語で『赤ちゃん』は『宝宝(バオバオ=baby)』と言う。

『宝宝』には、『宝贝(バオベイ=私の宝物)』の意味もある。「とても大事」というニュアンスを含んでいるのだ。


ベベはこの4月から、職場環境が大きく変わる。仕事内容も変わると思う。

けれど、どんな職場でも、絶対に彼は愛される。信頼される。親しまれる。

賭けてもいい。

彼の包み込むような優しさや、明るい人柄や笑顔は、人を惹きつける。

彼の積み重ねてきた努力や経験は、どんな年齢の人にも、どの国籍の人にも、どのような価値観を持つ人にも、重宝される。


宝物のように大事にされる。


どこに行っても、何が起きても、ベベはbebeで、この世の全てから愛される。

それだけの魅力や人間性がある。


だから、どんと構えて安心していてほしい。




「bebe=baby=宝宝(バオバオ)=赤ちゃん」…

この単語たちは全部根っこは同じ、「愛されるべき存在」の意味なのだと思う。


「この世の全てから愛され、祝福を受けた存在」

「何より愛しく、永遠に尊い存在」


それが、ベベだと思う。




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― 新着の感想 ―
[良い点] べべさん、とっても素敵な方なのが、文章の中から感じられました。 会話がとっても楽しそうですね。
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