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身内リアル人狼ゲーム  作者: まっちゃ。
4/5

四話 死と解放



『今回のお知らせです。皆さんが何号室に居るか、と言いますと…

華紅弥さん→1号室

フランさん→2号室

へカーティアさん→3号室

レミリアさん→4号室

火焔猫燐さん→5号室

八意永琳さん→6号室

多々良小傘さん→7号室

サニーミルクさん→8号室

ルーミアさん→9号室

となります。何故これを言ったかって?さぁ、何故でしょうね。』



___チチチチ チチチチ


目覚ましの音が、僕の視界を明るくさせる。


…今は8:00。目覚ましを掛けてまともに起きたのは奇跡だろうか。


さて…朝ご飯って用意されてるのかな。


昨日は10:00に起きちゃったから分からなかったけど。


食堂と…あと色んなところ回ってみよ。


端末持って、身だしなみ整えてっと。


戸を開き、トコトコと音を立てて足を進めていく。


…なんだか、その足取りは何処か落ち込んでいるように見えたようで。



サ「…?ノアちゃん、どうしたの…?」


そう、姉さんに言われ、慌てて普通の様子に戻す。


「い、いいえなんでもありませんよ…大丈夫です。」


一周回って怪しく見えないかも…?とか期待してる。


サ「そっか、なら良かった。何かあったらいつでも頼ってねー!」


やっぱり、姉さんって凄いなぁ。何があってもこの調子で。別に貶してる訳じゃないけど。


サ「そういえば、昨日書斎で【このリアル人狼ゲームについて】分かったことがあったんだよ。」


「…?それはなんでしょうか?」


確かに姉さんは昨日小傘君と一緒に書斎に居たなぁ。そこでだろうね。


サ「実はね、『初日犠牲者は金髪から銀髪へと姿を変える事もある』んだって。なんでこんな情報が載ってるのか分からないけど、何か分かることがあるかもしれない。」


初日…犠牲者?僕が見た時は金髪だったっけ。


「そうなんですか!?ありがとうございます…にしても、初日犠牲者の情報なんて要りますかね?」


サ「そうだよね、何か意図でもあるのかな…?」


「そうだとしか考えられませんね。」


あの初日犠牲者に何かあるのかな…僕も暇があれば書斎に行って調べてみよ。


サ「ねぇねぇ、せっかくだから一緒に食堂まで行かない?食欲があるかは分からないけど、朝ご飯はちゃんと用意されてるよー!」


…超ベストタイミングなお誘い。断る訳が無い。


「僕も今から行くところだったんです、行きましょう!」


サ「うん!」


姉さんは逝きませんように…違う、僕は狩人だから守らなきゃ…



…?いや、僕は人狼で…なんで狩人という発想に至ったんだろう。


あぁ、姉さんに付いていかなきゃ。




サ「______よし、着いたよー!」


その卓を見る。と、豪勢な食事が並んでいた。


「??????????????????」


サ「こんな食事、リアル人狼ゲーム中で食欲失せちゃって食べられないよねー笑笑」


「そ、そうですね…どれを食べようかも迷う…()」


そう迷っていた所に、扉が開く音が立つ。


ヘ「あれ、ノア君とサニーじゃん。」


サ「ヘ、ヘカちゃん!?へカちゃんも来たんだ!」


「ヘカテも朝ご飯食べに?」


ヘ「いや、皆の様子見に来ただけなんで。」


サ「そうなんだ、大変だねー笑」


ヘ「んじゃ、またどっか行くわぁ。」


「わかった、行ってらっしゃーい。」


サ「行ってらっしゃーい!」


ヘカテはそういうと、戸を開け…ようとしたその時。


ドスッ、と鈍い音がした_______。


慌てて僕はヘカテの方に目を向ける。


ヘ「危ねえな…って何だこれ。」


サ「ヘ、ヘカちゃん大丈夫!?…えっ…?」


ヘカテは無事の様だけど、戸の目の前には_____。




えーりんの遺体があった。


ヘ「は?????」


サ「これって…永琳ちゃんの…」


「遺体…。」


えーりんの遺体を直視してしまった姉さんは、思わず悲鳴を上げる。


えーりんの遺体は、出口を塞ぐように落ちて、誰も近づこうとはしない。


おまけに、この食堂の窓は最低限の換気ができるくらいの大きさで、人一人通れなかった。


その為、僕達はちょっとしたパニック状態に陥った。


ヘカテが冷静に考えているようだ…。


ヘ「あーそうだ。このスマホで助け呼べねえかな?メールアプリとか入ってた気がするし。」


「…!でかしたよヘカテ!それだ!」


サ「確かに…!えっと…」


端末を開いた。どうやら参加者同士メールでやり取りが出来るらしい。


だが、姉さんの悲鳴を聞いて駆けつけたのか、二つくらいの足音がバタバタと聞こえる。


フ「はぁ、はぁ…ここか?」


華「この中っぽい・・・誰か・・・中に居る・・・?」


駆けつけたのはかぐやとフランくんだった。僕はこう言った。


「そうだよ!僕、ノアと姉さんとヘカテが中にいる!今ここから出られないの!助けて!」


ヘ「まあ正しくは出ようと思えば出られるんだけどな」


フ「とにかく、今どうにかする。ちょっと待ってろ。」


一足遅く、小傘君がやって来たようだった。


傘「ふー…悲鳴はここであってるか?」


華「合ってますよ。中に三人が居るみたいです。」


フ「わちきは大丈夫、俺らに任せて。」


傘「…信じてるからな。」


小傘君はそう言い残し、何処かへ行ってしまった。


華「さて、僕らは解決策を見つけなきゃね。」


フ「だな。それじゃ、裏側に_______。」


声が遠くなって行く。今、僕達はここで待つしかない。


ヘ「はーなんて事に巻き込まれたんだ…」


「姉さん、大丈夫ですか?」


サ「うん…大丈夫、ありがとねー…」


大丈夫にはあまり見えないが、本人が言っているんだから間違いないだろう。


ヘ「暇だしマップでも見てよ。」


その「マップ」という言葉に反応してしまった。


「…?マップってなんのこと?」


ヘ「えぇ(困惑)」


そこに、姉さんも乗って来てこう言った。


サ「ノアちゃん、端末でマップ見れること知らなかったのー?笑」


えっ何それ?()さっきまでの空気が嘘のように変わった。


「えっちょっとそれどこから見れますか!?」


サ「えっとねー、ここからこうして_______。」



「ありがとうございます…にしてもこんな広いんですね。」


ヘ「それな、わっちも最初見た時幻覚見えたかと思ったわ。」


サ「本当ちゃんとした会場だよねー笑笑」


ここで隠れんぼしてみたい…()


ここのマップは


4F

救急室     展望デッキ    10号室


3F

1号室 2号室 3号室 防音室 管理室 鑑賞室 拷問室


2F

4号室 5号室 6号室 7号室 8号室 9号室 書斎 風呂場


1F

男トイレ 女トイレ ホール 処刑室 食堂 玄関


となっている。広い()


てか何この謎の10号室。まぁ良いや()


その時、また悲鳴があがった。今回はここからじゃない、9号室からだ。


…悲鳴はかぐやのものだった。恐らくるーみゃの部屋から入り込もうとしたのだろう。それで遺体を見つけて、悲鳴があがった。多分。


てか何処から助けてくれるのかな。


サ「また悲鳴だ…」


ヘ「魔理沙の悲鳴か、誰か死んでたのか?」


「分からない…」


そうして、戸の前から声が聞こえる。


華「るーみゃが死んでるよ!どうすれば良いの!」


フ「良いから落ち着け。」


華「そんな事言ったって…それにノア達も助けなきゃ…!」


フ「わーってる。うーむ…」


フランくんの悩む声が聞こえる。どうすればいいか考えてくれているようだ。


沈黙を破ったのは、一つの脳筋発言だった。()


フ「もう正面突破で良くね?()」


華「え?()」


フ「おーいヘカテー達ー、今からわっちが思いっきりドア蹴るから気を付けろよー()」


華「草w」


ヘ「把握」


フ「そんじゃおぢさん行っくぞー」


その瞬間、思いっきり戸を蹴る音がした。えーりんの遺体は…察せ()


フ「よーし大丈夫かー?」


サ「う…うん…()」


姉さんは大困惑していた。そりゃそうだ()


ヘカテはむしろ喜んでいるようで。


ヘ「ナス」


と言っていた()まぁ方法は何にしろ助かったんだし良かった…かな?()





お陰ですっかり食欲が無くなってしまったので、砂糖たっぷりヨーグルトだけ食べた()美味しかった()


…現在の時刻は9:30。あと30分で、デスゲームはまた始まってしまう。




   

_次の解放者(死者)は、一体____________。

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