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時の罪人  作者: ある
第1章 少年少女と魔術
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第3話 印・後編

 皆は避難させたでしょ?そんでもって弱体化魔法も解除してもらったでしょ?準備運動もしたし、武器もある。

「よしっ!やるか!」

 おそらく、今回は僕自身を狙ってのことだろう。証拠として、さっきの奴が戦争時の軍のバッジをつけていた。

「まだ戦争は終わってないって言いたいんだろ?」

 走る。走る。そして気配を探る。

 アルマの魔法で探知できたのが一人。おそらくあれは囮だろう。そしてほかの4人は意図的に僕を孤立させた。考えられる意図は二つ。僕をおびき寄せてそのうえで一斉に襲い掛かって倒すのが一つ。

 もう一つが・・・

「僕の生徒を人質に取ろうって思ってたんでしょ!!!」

 一人の顔を掴み、そのまま雷魔法を詠唱する。

「アガガガガガッ!」

「まずは一人。」

 後ろと左に敵がいる気配がする。後ろの奴はこの状況でしっかりと後ろを取ってくる。おそらく戦闘慣れしてい上、高い機動力を持っているだろう。左から潰して頭数を減らそう。

 拳を鳩尾にねじ込む。手ごたえはあった。しかし、

「残念だな。」

「君の心境だろ?」

 身体を軟体化させる魔法だろうか。

「固定したぞ!!!」

 腕が抜けない。罠に嵌められたかもしれない。この状態で打開するには・・・

「よくやったぞキーア!これで殺せるっ!」

「左手で防がれるって考えないのか?」

「俺の風魔法の薄刃は抵抗ごと刈り取るから意味ないぞ?ヘヘッ」

「違う違う。左手で受けようとしてるんじゃない。左手でお前の頭を吹き飛ばすといってるんだ。」

 因みにこれはハッタリだ。殺すつもりはない。

「お前は人を殺さないと聞いている。」

「さぁどうだかね?」

 なるほど、どうやら俺と親しい仲の人間が敵側にいる可能性が高いな。

 心でも読むか。

 ・・・なるほどね。

「君らを本気でねじ伏せることにした。」

「は?状況わかっ・・・」

 やわらか魔法の下あごを砕いた。

「どんなに柔らかくても、抉れば変わらない。右腕、離して?死ぬよ?」

 細い方を向く。

「ま、まってくれ、雇い主の情報を知ってるんだ、教えるから助けてくれ。」

 その雇い主の顔がわかったから君たちを撃退で済ませる理由がなくなったんだけどな。

「その雇い主を今度殴りに行く。」

 顔に炎を浴びせた。

「さてと。」

 こいつの記憶通りならばあと一人はかなり強いな。対策を練るなら今・・・

 ()()()()()()()()

「は?」

 後頭部に一撃貰った・・・おそらく血が流れている。

「死角からわざわざ()()使って拳入れるなんてやる気あるねぇ。」

 後出しで防御したけど、結構体に響いてるな。仕方がない、

「重式反転『反纏』」

「あまりお前と対等な立場で戦いたくないのだがな。」

「こっちもこっちで殺さないでぶっ飛ばすのは大変なんだよ!」

 素早く背後を取り、かかと墜としを項に入れる。

 これで取れてくれればいいのだが、如何せん纏い状態は耐久力が高い。たぶんこれじゃ倒せない。ジットがいれば解除させられるんだがな。

「あまい!」

 自らを闇に包み、姿を晦ました。

「問題ないね。」

 僕は魔法を模倣できる。故に相手の魔法の弱点を容易につくことができる。

 今のところ闇魔法の可能性が高い。光魔法の詠唱をしておこう。

 敵は僕に向かって闇を纏った矢を四方八方から飛ばしてくる。

 纏いによって向上した身体能力にものを言わせ、木を蹴り、地を蹴り回避をする。

「ホラホラ、魔法なんて難しいものよりも拳っていう簡単なものをやってみたらどうだい?」

 こう見えて得意分野は近接だ。できれば相手に近づいてきて欲しいところ。

「挑発には乗らないぞ。俺は安全に行く。」

 まだ足りないな。もう少し待機だ。

「相手に全部避けられて楽しいの?」

「・・・」

「ちょっとは派手な技出してよね。」

「・・・ご要望とあらば。」

 相手の魔法は変化し、何やら黒い球体を複数出してきた。

 もうちょっとだな。

「なにそれGA〇TZ?空中で静止してる物質に当たるほど馬鹿じゃないよ~だ。」

「いつまで笑っていられるかな。」

 その球体は急に形状が変化し、こちらを追いかける光線を複数出してきた。

「圧倒的弾幕!圧倒的攻撃範囲!そして、あの大魔導士ゼイルすらしのぐこの威力。」

 轟音と共に煙が立つ。

「あんまり調子に乗られるとさすがの僕も腹の居所が良くない。」

「どうやって耐え凌いだ・・・」

「簡単だよ。君の魔法を打ち消した。」

「しかし、闇魔法は抵抗を受けない性質を持つはず。ましてや俺の・・・」

「あーあー御託はいいから、逃げるなよ。」

 逃げられたら面倒だ。

「光魔法。フラッシュ。」

「クソ、舐めやがって。あれだけ迫力出して出す魔法が初歩中の初歩だと!?いやしかし目が見えん。」

 そうだ。初歩中の初歩だ。しかしこれには意図がある

「お前を殴り飛ばすためだよ。」

 纏いを解除し、殺さぬように力加減を調整して拳を叩き込む。

 1発、2発、3,4,5・・・

「13!」

 この時、敵は意識を失い、纏いも解除され、ほぼ再起不能状態になった。


 森の方から発破音が複数回鳴り響き、ちょっとした後にゼイルが5人抱えて帰ってきた。

「みんな!ただいま!」

読んでいただいてありがとうございます!少し投稿が遅くなったので、次話は早めに投稿します。

ひと段落付いたらキャラの詳細をまとめた資料をうpするかもです。お楽しみに!

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