6章 深まる友情 3人のお泊り会
6章 深まる友情 3人のお泊り会
「後、心の輝きは7800人分必要だ。そして、戦士も3人に増えてしまった。いつになったら、戦士の息の根を止められるのだ」
大魔王は、フェアーに怒りをぶつけた。フェアーはただじっと耐えていた。
3時間目の授業が終わった後の休み時間、希実が
「愛華、今度の土曜日、私の家でお泊り会やらない?」
と、愛華に提案してくる。
「いいね!せっかくだし、水川さんも誘おうよ」
愛華が希実に言うと、
「だね。早速、昼休みに誘いに行こう」
と希実が言い、2人で昼休みに水川さんのところに行くことになった。昼休み、302の教室に水川さんはいた。愛華が呼ぶと、廊下の方に来てくれた。
「何か用かしら?」
と、水川さんが愛華たちに言う。
「今度の土曜日、希実の家でお泊り会するんです。水川さんも、良かったらどうかなと思いまして…」
と愛華は水川さんに言う。水川さんは、
「私、そういうの初めてなの。誘ってくれて、とても嬉しいわ」
と嬉しそうな笑顔になった。そして、土曜日の16時、希実の家に3人は集まることになった。
そして待ちに待った土曜日、
「いらっしゃい」
希実の家のチャイムを押すと、希実が玄関で出迎えてくれた。
「お邪魔します」
愛華と、水川さんはそう言って、家の中に入る。
「ゆっくりしてね」
希実に言われて、愛華と水川さんは希実の部屋に入った。しばらくすると、希実がオレンジジュースをコップに注いで持ってくる。希実の部屋で、3人でゲームをしたり、映画を見たりしてたくさん遊び、たくさん喋って笑った。水川さんが、
「2人といるととても楽しいわ。2人のこと、愛華ちゃんと、希実ちゃんと呼んでもいいかしら?」
と言ってきた。愛華と希実も、
「もちろんです。私たちも優美さんって呼んでもいいですか?」
と聞いた。水川さんは、
「もちろんよ。後、私、運動は得意じゃないけど、勉強は教えてあげられると思うから、頼ってくれると嬉しいわ」
と言う。愛華が
「私、勉強苦手で…。今度聞いてもいいですか?」
と言うと、優美さんは笑顔で
「ええ、もちろんいいわよ」
と言ってくれた。愛華は、3人でこれから良い関係を築けそうな気がした。
夕ご飯を食べ、再び希実の部屋で愛華たちがくつろいでいたとき、突然大きな物音が鳴り、地響きが起きた。希実が窓から覗くと、トイフルが希実の家のすぐ側を横切る。外には心の輝きを奪われ、倒れている人々が見えた。
「愛華、希実、優美、変身するクク」
クォーツが愛華の鞄から出てきて、愛華たちに言う。
「行こう!」
愛華は、希実と優美さんに言った。
「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「サファイアパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」
「炎と愛の戦士、シャイニールビー」
「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」
「水と誠実の戦士、シャイニーサファイア」
外に出ると、多くの人が逃げ惑っていた。
「もっと心の輝きをよこせ!」
フェアーの言葉が聞こえる。
「私は、まず逃げている人を安全な場所に誘導するわ。その間にルビーとトパーズで、トイフルをお願いします」
サファイアが、ルビーとトパーズに言う。サファイアに言葉に頷いて、ルビーは、トパーズとトイフルの方へ向かった。
「トパーズ・サンダー」
トパーズがコンパクトに力を込め、技を発動する。トイフルの動きが弱まる。
「ルビー・ファイアー」
そして、ルビーがコンパクトに力を込め、技を発動してトイフルは倒された。そこに誘導し終えたサファイアがやって来る。フェアーが、
「この際、3人まとめて息の根を止めてやる!」
と言い、襲いかかってくる。
「サファイア・フリージング」
とっさにサファイアがコンパクトに力を込め、技を発動した。フェアーの動きが止まる。しかし長くは持たず、ルビーが技を発動する前に逃げてしまった。3人は悔しく思いながらも、
「ルビー・パワー」
と、ルビーが愛の力で、とりあえず倒れていた人々は目を覚ました。変身を解除した愛華たちは、希実の家に戻り、3人で眠りについた。今日はとても楽しい1日だったと3人は思った。