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ジュエリー戦士Shining Guardians  作者: 岩下穂乃香
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3章 どこがいい? 愛華の部活見学

3章 どこがいい? 愛華と希実の部活見学


「大魔王様、また心の輝きを奪うことに成功しました」

フェアーは、大魔王に報告した。大魔王は、

「フェアー、ご苦労だった。しかし、ジュエリー王国の戦士も2人に増えた。邪魔になる前に戦士たちの息の根を止め、後8500人分の心の輝きを奪うのだ」

と言った。フェアーは、大魔王の言葉にひれ伏した。


 授業が終わり、今日から部活見学が始まる。

「愛華、一緒に部活見学行かない?」

希実が、放課後声をかけてきた。

「いいよ! 行こ!」

そう愛華は希実の言葉に返して、一緒に部活見学に向かった。

「何部に行きたい?」

希実が愛華に聞いてくる。

「まだ何にしようか迷っているから、色々な部活を見ていい?」

愛華は希実に言う。

「分かった。私バスケ部に入りたいから、体育館から順番に見ていくけどいい?」

希実がそう言って、愛華は一緒に体育館に向かった。バスケ部、バレー部、卓球部など、様々な部活を見学した。しかし愛華に運動部は、どれも合っている気がしなかった。

「私、バスケ部に入部する。小学校でミニバスも含めてだけど、バスケが自分に1番合っている気がする」

希実は、バスケ部に仮入部も行くつもりのようだ。

「希実はずっと続けているものがあってすごいね。私、1つの習い事が長く続いたことなくて…」

愛華の言葉に希実は、

「私だって、練習が嫌になることだってあるよ。でも試合でシュートを決められて、勝ったときの喜びが強いから、続けてこられた」

と言った。

「そうだよね。私も今からやりたいって思えるものを見つけたい。文化部も見てみようかな」

愛華は、希実に言う。

「もちろんいいよ。じゃあ、特別教室棟の方に行こう!」

希実はそう言って、愛華は一緒に特別教室棟の方へ向かった。特別教室棟では、音楽部、美術部、演劇部、文芸部などが活動している。そして、稽古をしている演劇部を見たとき、愛華の考えは固まった。舞台の上はキラキラとしていて、憧れの気持ちが湧き上がっていく。

「私、演劇部に入りたい!」

愛華は、希実に言った。それに対して希実は

「愛華がそう思えたなら、私は応援する。頑張ってね」

と笑顔で返した。それに愛華も笑顔で

「私も希実の出る試合、絶対応援に行くから」

と、希実に言った。


 部活見学を終え、帰ろうと2人で廊下を歩いていると、少し前にしゃがんで苦しそうにしている人がいた。

「大丈夫ですか?」

愛華は、しゃがんでその人に声をかける。制服には愛華と希実がつけている赤の校章のワッペンではなく、青の校章のワッペンがついている。3年生の先輩のようだ。愛華からの問いかけに

「大丈夫よ。ちょっと立ちくらみがしただけだから…」

と言って、その先輩は立ち上がり、よろよろと近くにあった階段を下りていく。けれど、愛華は、さっきの先輩のことが妙に心配になった。

「私、校門まで見送ってくる」

愛華は希実にそう言うと、階段を急いで降り始める。それに希実も

「ちょっと待って。私も行くよ」

と後ろからついてくる。2人がさっきまでいた特別教室棟の4階から3階の階段の踊り場に着くと、そこにはさっきの先輩が倒れていた。希実と一緒に愛華は先輩を支えて、保健室に運ぶ。先輩の様子を見て、保健室の先生は

「貧血のようね。少し横になっていれば、直に目を覚ますと思うわ」

と言う。その言葉を聞き、少し安心して2人は学校を後にした。校門を出ると、フェアーがまた現れた。フェアーの近くには心の輝きを奪われた人々が倒れている。クォーツも鞄から出てきた。変身するしかないようだ。

「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」

「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」

「炎と愛の戦士、シャイニールビー」

「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」

「また現れたか。今日は心の輝きだけでなく、邪魔なお前たちを消してやる!。」

フェアーはそう言って、トイフルを使って襲ってきた。

「ルビー、早く技を出すクク!」

クォーツが言う。

「ルビー、私がトイフルの動きを止める。そしたら、技を出して」

トパーズが、ルビーに言う。ルビーはトパーズの言葉に頷く。

「トパーズ・サンダー」

トパーズの攻撃で、トイフルの動きが弱まる。その間にルビーは、コンパクトに力を込める。

「ルビー・ファイアー」

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」

トイフルは倒され、いつの間にかフェアーはいなくなっていた。

「ルビー・パワー」

ルビーの愛の力で、倒れていた人々も目を覚ます。


 保健室で目を覚ました水川優美(みずかわゆみ)は、1年生の日野さん、輝東さんが、保健室まで運んでくれたことを、保健室の先生から聞いた。優美は、このとき2人に対して、心惹かれる何かを感じていた。


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