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ジュエリー戦士Shining Guardians  作者: 岩下穂乃香
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16章 明かされる過去、ジュエリー王国の秘密

16章 明かされる過去、ジュエリー王国の秘密


「ゴングル! 心の輝きも奪えず、戦士を1人も倒すことができないとは、どういうことだ!」

もう一度、すぐに出撃してこい! ゴングルは、すぐに地球へと出撃した。


 クォーツに呼ばれて、愛華たち4人は、愛華の家に集まった。

「戦士が全員揃ったから、今から大事なことを話すクク」

クォーツが神妙な面持ちになり、

「私の母国、ジュエリー王国と愛華たち4人の使命クク。ジュエリー王国には昔、ダイヤモンドの力を操るクイーンとルビー、トパーズ、サファイア、アメジストの力をそれぞれ操る4人の戦士、そしてクイーンの娘でダイヤモンドの力の後継者として日々練習に励むプリンセスがいたクク。けれど、ドンケル王国が攻めてきたとき、4人の戦士は攻撃で力を使い果たして倒れ、クイーンは自分の命と引き換えにドンケル王国の大魔王の実体を封印したため、ジュエリー王国は滅びてしまったクク」

とクォーツは話す。

「その4人の戦士の生まれ変わりが、私たちってことだよね?」

愛華はクォーツに聞いた。

「正確にいうと、宝石の力を受け継いだ者たちと言った方がいいかもしれないクク」

クォーツがそう答えると、次は希実が

「ジュエリー王国でクォーツは何をしていたの?それにジュエリー王国のプリンセスは今どうしているの?」

と質問してくる。

「クォーツはプリンセスのお付きの従者だったクク。あの戦いでプリンセスはドンケル王国と戦うため未熟なダイヤモンドの力を出して、自分の体にもダメージを負って眠りについてしまったクク。愛華たちが戦士としての真の力に目覚め、プリンセスが眠りから覚めて5人で協力すればきっとドンケル王国を倒せると、私は信じているクク。そして、ドンケル王国を倒したら、一緒にジュエリー王国に来て、復興するのを手伝って欲しいクク」

クォーツは、希実の質問に答えながらも全員の返答を待っているようだった。

「私、みんなの役に立てることはとても嬉しいわ。けれど、ここで私と同じように病気で苦しむ子どもたちを助けられるようなことがしたい。ジュエリー王国にずっといることは難しいと思うの」

優美さんがクォーツに言った。それに続き、夢ちゃんも言う。

「私も今の自分がこの力を持っているからには、この世界を救うことに協力したい。でも、アイドルやモデルとしての今の芸能界での活動だけじゃなくて、女優の仕事にも挑戦してみたい」

愛華と希実はまだ具体的な将来の夢を描けていない。描けていないからこそ、色々な可能性に挑戦したくてジュエリー王国に行くという決断をすることができなかった。そんな愛華たち4人の様子にクォーツは、

「そんな考えなら、もう頼れないクク」

と言って、愛華の家から去っていった。愛華たちはどうすればいいのか悩んでしまった。


 そのとき突然、外で悲鳴が聞こえた。愛華たちが外に出ると、多くの人が心の輝きを奪われて、倒れていた。

「行け! トイフル! あいつらの息の根を止めるのだ!」

ゴングルの言葉で、たくさんのトイフルが出てきて、襲いかかってきた。

「こんなときでも、戦わなきゃいけないみたいだね」

愛華は言った。その言葉に、希実、優美さん、夢ちゃんも頷く。

「ルビーパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」

「トパーズパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」

「サファイアパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」

「アメジストパワーチャージ、シャイニング・フォルティッシモ」

「炎と愛の戦士、シャイニールビー」

「光と希望の戦士、シャイニートパーズ」

「水と誠実の戦士、シャイニーサファイア」

「癒しと創造の戦士、シャイニーアメジスト」

アメジストが、

「アメジスト・イマジネーション」

を発動すると、霧の中でトイフルが苦しみだして動きが止まる。ルビー、トパーズ、サファイアはシャイニング・ステッキを出し、

「シャイン・ヒーリング」

と叫ぶとトイフルは、全て倒された。いつの間にかゴングルはいなくなっていた。

「シャイニング・パワー」

心の輝きを奪われた人々も、これで再び目を覚まし、安心してルビーたち4人は変身を解除した。


 その後それぞれの家に戻り、愛華たちは今後どうするべきなのか再び考えた。その日、愛華の家にクォーツが帰って来ることはなかった。

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