8 神々との会談
「おっほん、落ち着いたか死神」
「悪かったて」
死神はへらへら笑いながら創造神が作った椅子に座った。
「はぁ、まぁ死神を許してやってくれ。少なくてもこやつはただの八つ当たりをしてるだけだからのぅ。」
「あの〜八つ当たりされる覚え全くないのですが?」
「うむ、まずはそのことから説明しようかのぅ。」
そう言うと創造神は僕にも椅子を作り座らせた。
「まず一つ死神の仕事は死を招くことではなく、死んだ者を天界に誘うだけじゃ。まぁお主らの世界で言うと幽霊と言った方がわかりやすいかのぅ。幽霊を迎えに行く仕事をやっているのが死神じゃ。そしてその死神には死神名簿と言っていつ、誰が、どこで死ぬかを記載されている名簿があるのじゃがお主の残した遺書のせいでそれが一気に狂ってしまったのじゃ。」
本当に只の八つ当たりだ。
レオンはその話を聞いて呆れていた。
「で、僕の遺書で名簿が変わったというのは一体どういう事ですか?」
「お主の残した医療資料が全世界に周り急速に医療技術が発展したのじゃ。そのせいで今まで治らなかったあらゆる病気の特効薬が開発され死神名簿が一気に書き変わったのじゃ。」
「そんな事で名簿は書き変わるのですね」
「あくまで大きく変わったのは病の欄じゃ。交通事故や戦争での死は変えられん。」
「どうゆう事ですか?」
「病の原因は我々神、しかも邪神が残したものじゃ。
まぁ、元々邪神は儂ではなく人間から生まれた者じゃがな。人間の恨み、つらみ、復讐心一つにまとめると呪いになりそしてこの呪いを具現化したのが邪神じゃ。まぁ、儂らが気づいて邪神は封印したがその邪神の残したものが病そのものなんじゃ。しかしその病は儂らではどうにもできなかったのじゃ。そこでせめて死んだ者を迎える役目を作ろうと思い死神を作ったのじゃ。」
なるほど、大体は理解できた。
「おほん、お主の残した者で多くの命が救われたの確かじゃな。それは大いに感謝している。」
「悪かった八つ当たりして、まぁ私も感謝してるぜ」
創造神は大きくため息をついた。
「うむ、これくらいでいいだろうもう出てきてよいぞ」
創造神がそういうと次々と光の柱が現れた。
「か、可愛い。今度死んだら、内に来ない?」
いきなり抱きついたとんでもないこと言い出しだ。
それにしても苦しい
む、胸で息が...
「これ自然神やめんか、ここで死んだらもう二度と帰ってこれなくなるぞ」
そう言うと自然神は僕を離し、椅子に座った。
「この子が病を治した少年か、私は魔法神よ。よろしく」
白いローブを着ている少女が手短に挨拶を済ました。
「ふむ、ひょろっこいガキだな。もっと飯を食い体を鍛えろよ。俺は武道神だよろしく頼む。」
筋肉モリモリのマッチョの人が出てきた。
「いいかい絶体こんな見た目の人に憧れてはダメですよ」
自然神がレオンに小声で言ってきた。
憧れはするけど正直いくら鍛えた所で人間では寿命的な意味で不可能に近いと思うが...
「おっほん、実はあと2人おるがあやつらは忙しいからのぅ。」
「何の神様何ですか?」
「うむ、鍛冶神と破壊神じゃ」
「は、破壊神...」
破壊神って世界を滅ぼすあれだろ?
「お主の考えてる破壊神とは違うということだけ言っておこう、破壊神は確かに世界を滅ぼすことができるがそんな事はほぼやらん。人間の味方でその他を乱すものを破壊するのが仕事じゃからな。」
「思ったんですがみなさん名前とかないんですね?」
「そんなもん人間が勝手につけてるだけじゃ。強いて言えば役職が名前じゃ。そんな事はどうでもいいお主に加護を与えねばな、残念ながら鍛冶神の加護はお主と適正しないようじゃ。まぁ、我々の加護だがでも充分じゃろ。」
そういうと、創造神はレオンの頭に手を置き加護を与えた。
なんというか、暖かい光だなぁ。
「ふむ、そして神具をやらねばな」
「神具?何ですかそれ?」
神具?そんなものミュウやマリー達は持ってなかったと思うけど?
「それは後々わかるじゃろ。あっちの世界に戻ったら分かると思うがお主のやつは特別だからのぅ。ヒントを授けておこう、『本に必ずあるもの』じゃ。これだけで充分じゃろ。」
「いい、絶対魔法をもっと広めてね」
創造神が離し終わった直後に両肩を掴み揺さぶりながら魔法神が言った。
「はいはい、また来てね♡」
自然神はほっぺにキスをしながら去っていった。
なんか自由の人だな〜
「ガッハッハ、いいか体を鍛えて、鍛えて鍛えまくれそんじゃあな、いつか勝負しようや」
背中を叩きながら恐ろしいことを言い残し去っていった。
「うむ、これからも長生きするんじゃぞ。あとこの世界で科学は発展させないでくれ、これだけは守ってくれ、では、この世界を楽しみ、世界を見て来い、魔法ならばイメージするだけで無限の可能性を秘めているからのぅ。」
「ほら、とっと行くぞ創造神。」
死神が創造神の手を引っ張って連れて行こうとしている。
「ふむ、レオンとか言ったかまぁ色々と悪かったな。
それとありがとな」
照れ臭そうにに死神は笑顔でそう言い、眩しいくらいの光で覆われた。