72 シルヴィとの会話&遊戯
レオンは、今日も書斎に籠りひたすらこの世界についての歴史書を読み漁りながらもシルヴィととあるゲームをしながら他愛のない会話を広げていた。
そのゲームは、オセロ、リバーシとも言われるゲームだが遊びが少なかったこの世界でレオンは一番作りやすく、ルールも簡単という理由だけで作成してしまった。
そして、それは現在クロードウィル領で流行りの遊びとなってしまった。
作りやすいというところが大きな利点だったのか大人はこぞって自分たちで作り出し、暇があればやっているとことが多くなったそうだ。
そんなオセロにドハマりしたのがシルヴィであった。
負けず嫌いがオセロまでいってしまったのか、こうしてレオンが相手をしていたが未だ勝つことができないでいた。
「なぁ、シルヴィ一つ聞いていいか?」
「なんじゃ?」
「神様ってどうやってできているの?」
「数百もの神様に出会ったやつが今更その質問をするのか?」
「ある程度予想はついてるんだ。信仰心などでできているっていうのは分かるんだけど、名前のない神様は、どうやって生きているんだろうなぁと思って」
その質問を聞いた途端シルヴィの顔は、険しくなる(色んな意味で)。
「主の予想は少し違うのぅ、妾の知る限るでは最初は人の想像じゃだったがそこから少し変わってしまったのじゃ」
「変わってしまった?」
「人の想像、ではなく神から生まれるものが現在のところじゃな。主の番じゃ」
「なるほどね。そんな神様は、信仰心で生きているって所か...はい、シルヴィだよ」
「ぐっ!!、信仰心は、確かに神にとって生きることに近いのじゃが、神にとって信仰心は力みたいなものじゃ。主、少し待ってくれてもいいかなのぅ」
レオンにオセロで押されてながらシルヴィは、答える。
「待ては三回までだよ。もうないからね。信仰は、神にとって力の権限的なものあるのか」
「主の予想通りじゃ。神は、人間に多大な干渉をしてはならないじゃが、信仰心がなくては、神界では生きづらいのじゃ。神界での序列これは信仰によって変わってしまうからじゃ。だから神は、皆どんなことをしても信仰を集めようとする例え神を殺してもじゃ。じゃが、神は死ぬことがない。殺されたとしても再び蘇ることができるからじゃな。神にとって信仰は人を動かす力となり退屈しのぎになるということじゃな。ここじゃ!」
「なるほどね。さてと、ここかな」
レオンは、最後の一手と言わんばかりに角に石を置く。
永遠に生きることに近い神は、とってその世界は退屈と感じる者が多いのだろう。
目の前にいるシルヴィもゲームだけでこれだけのめり込んでいる時点でとても分かりやすい。
だけどレオンにとってここで疑問に思うことが一つ出てくる。
神は、人間に干渉してはならない、シルヴィを召喚で現れている時点で矛盾してしまっている点だ。
「・・・主」
「待てはもうないよ」
「うぐっ」
シルヴィの石を置くところはもうなくなっており、シルヴィの完全敗北となった。
「主、もう一戦、もう一戦じゃ!!」
「はいはい」
石を再びかたずけもう一度準備をする。
二十回中、二十連敗シルヴィの連敗記録がドンドンと伸びていく。
「神界での、序列ってどの世界でも変わらないの」
「う~ん、それは分からん。妾は、別に序列なんて気にしてなかったからのう」
「神龍だからってそんな気楽に」
「別に、動物の神なんて一杯おるしのぅ。ほとんどは序列なんて関係なく過ごしておるし、神なんてものは何百万とおるしのぅ。序列なんていちいち気にしておらんよ。ところで、主よ。待ったを増やしてくれんか?」
「それは駄目」
「何故じゃ!」
レオンとしても長時間オセロを続けてやっているので飽きがきていたのだ。
「はぁ~、既にもう何時間もオセロをやっているからかな」
「ぐぬぬ」
レオンは、シルヴィ以外にも他の人の相手をしていたので正直疲れていたりする。
「はぁ、また別のゲームでも作るか...」
「なぬ、主、まだゲームがあるのか?」
「あ、聞かせてはいけないやつに聞かせてしまった...」
「主よ。材料はなんじゃ?今すぐ取ってくるぞ」
「わ、わかったから。そんなはしゃがないで」
体は確かに休むことができたが頭を使うことが多くなりレオンにとってこの休日が精神的に疲れる仕事となったのだった。
Twitter ID @Loewe0126
投稿日など報告しています。
DMで好きなキャラなど言ってくれたらそれを閑話で書こうかと思っています。
質問箱も用意しますので気軽に絡んでくれて結構です。
遅くなって申し訳ございません。
よかったら、ブクマ、感想をお願いします。
誤字報告ありがとうございます。




