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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
6.学園イベント
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69 ジギルとのガチ対決?

「さてと、レオン今日は本気で行かせてもらおうか」

「できれば、お手柔らかにお願いします」

 朝早く起こされ、レオンは、ジギルに庭まで引っ張られ戦闘をすることとなった。


「はぁ、父様できるだけ怪我が少ないようにしてください」

 そして審判には、ルミが付き添ってくれた。


「分かっている」

「はぁ、ルールは、魔法ありの戦闘、但し致命傷になるなどの魔法は禁止、武器は神具なし、では開始!!」

 ルミの開始の言葉と同時に凄い轟音が鳴り響く。


「やはりこの程度は防ぐか」

「ギリギリだけどね。はっ!!」

 レオンは、ジギルの攻撃を躱し即座に斬撃を飛ばしたがジギルは、斬撃を上手く躱す。


「ふっ、あまい」

 突然、レオンの足元に魔法陣が浮かびあがりそのままレオンは、炎に包まれる。


「これは...」

 いつの間にか桜が花びらがチラチラと舞い落ちる。


 そんな余韻に浸っていたジギルだったが、上の方向から突然、斬撃が飛んできた。


「なるほど、あれは分身だったか」

 ジギルが包んだのはレオンの分身で、ジギルは、炎の柱のせいで上空に飛んだレオンを見失ったのだ。

 ジギルは、咄嗟に自分の周りを火に囲い斬撃を無理やり防いだ。


「流石に、気づかれちゃったか」

「いや、今のは危なかったぞ、だが」

「うっ」

 レオンも気づけないスピードでジギルは、レオンの腹を木剣で突く。


「あぶなかった」

「やはり分身か、ならこちらも、燃え広がれ炎よ、炎庭(フラム・ガルテン)

 ジギルの結界魔法の影響か、レオンの桜が燃えていく。


「これが父さんの結界魔法か」

 地面から焼けるような熱が伝わってくる空間、夏の暑さなんて関係のない灼熱がレオンに襲ってくる。


「よそ見をしてる暇はないぞ」

「はぁ!!」

 またしても、いつの間にか近くまで接近されジギルの振りかざしをギリギリところでレオンは、受け止める。


「今度はよく受け止めたな」

「そりゃ、分身が上手く作れなくなったからね」

 ジギルの結界魔法でレオンの桜が燃えてしまい、結界魔法で作っていた分身が上手く作れなくなった。


「やはり、神具のおかげで燃えても大丈夫だったようだな」

 ジギルが言っているのは、神具コノハナサクヤでのルミとの対戦であり、神具の効果によって桜が炎に包まれて大丈夫だったが神具が出せない今、桜は燃えてしまうだけだった。


水の槍(ロ・ランツェ)

 レオンは、水魔法をジギルに放つがジギルに届く前に消えてしまった。


「残念だが、この結界では水魔法は、あまり意味ない。何しろすぐに蒸発してしまうからな」

「なるほどね。でも発動は出来るのか」

 レオンは、ジギルから離れると水魔法を発動させる。


「だから意味がないと言って...」

 ジギルは、そう思っていたが周りをみてレオンが何をしたかったか気づき始める。


 周りは大量の水蒸気のせいで完全に見えなくなってしまったのだ。


「なるほど、これが狙いか?」

「はっ!!」

 水蒸気で見えなくなった場所から急に現れてジギルは、そんなレオンを木剣で反射的に振ってしまったが木剣は、レオンの体をすり抜けていく。


「なっ!」

 ジギルは、慌てて後ろへと下がる。

 そんな、ジギルにレオンは臨機応変に斬撃を飛ばし追従した。


「うっ」

 いきなり飛んできた斬撃に対処できずジギルは、その斬撃を受ける。


「なるほど、そこか!!」

 ジギルは、レオンのトリックを見破りジギルはレオンを斬りつける。


「うぐっ」

 レオンは、カウンターされるとは思わずそのまま攻撃を受けてしまった。


「光魔法でこの霧状となっている自分の姿を投影させたかだが残念だったな。原理を理解したら簡単にカウンターを決めれるからな。さて、今度はこちらから行くぞ」

 ジギルは、そのままレオンの方に向かい木剣を振り下ろす。


 再び、木刀と木剣がぶつかりあった。


「この状態でも見えてるのか...」

「残念だな、この結界では無意味だ」

 レオンは、すかさずもう一度隠れてみたがジギルは、レオンの居場所が分かっているかの離れたとしても距離をつめてくる。


「どうなって...うっ」

 ジギルは、レオン考えさせる暇もなく攻撃をしてくる。


 魔力の無駄遣いをさけるためにレオンは、水魔法を解くと視界が晴れていく。 


「水魔法を解いたか、ギブアップするか?」

「そんなわけないでしょ!」

 レオンは、左手を上げ、右手を下にすると木刀を通して魔法陣が浮かびあがる。


「なんだ」

「これで決める!!」

 レオンは、そのまま木刀に何か魔法を付与し、ジギルへと構える。


「いいだろう、その攻撃受け止めてやる」

「はぁぁぁぁ!!」

 物凄い轟音と共に二人の剣が交わる。

 力押しの対決レオンの方が押し切りそうになるがジギルは、咄嗟に足を崩しレオンの攻撃を受け流し、そのまま右手で拳を作り、レオンの腹目掛けパンチをした。


「うっ」

 レオンも負けずと咄嗟にジギルの左手に木刀を当てるとレオンは、そのままジギルに吹き飛ばされてしまった。


 砂埃の中、最後に立ったのはジギルであり、レオンは、初めての敗北となった。


「レオンは、気絶しているのか...」

 ジギルは、左腕を痛めたのか右手で押さえていた。


「左腕は大丈夫ですか父様?」

「あぁ、多分骨折はしてるだろう。それにしても最後一瞬...」

 ジギルは、最後の一瞬レオンに対し恐怖を抱き思わず手が出てしまったのだ。


「あれがあいつの強さか?」

「主は、そこまで本気は出してらんよ。本気を出していたら今頃死んでるかな」

 シルヴィは、眠そうに目を擦りながら現れる。


「うむ、普通に気絶してるようじゃな」

「レオンが最後に使った魔法は何なんだ?」

魔術破壊(ブレイク・スペル)じゃな。だから、お主は、力押しで負けてしまったのじゃ。主も最後に力を抜かなかったら」

 魔術破壊(ブレイク・スペル)、文字通り相手の魔法を破壊する魔法だが、これを使うには全ての魔法の術式を操作する必要があり、高度な魔力操作が求められる。


「なるほど、力を弱められたからかだが何故急に攻撃を緩めたんだ?」

「単純に怪我を負わせそうだったからじゃ。その左手でも分かるじゃろ」

「確かにな」

 ジギルは、自身の左手に回復魔法をかける。 


「そうね、すこ~しやり過ぎじゃないかしらね」

 ジギルは、その声を聴き思わず振り返る。


「ね、あなた」

「うぐっ」

「罰として掃除は、夏休み期間掃除はあなたにしてもらいますからね!!」

「ちょ、ちょって待ってくれ。それはメイドの」

「問答無用!!」

「は、はい...」

 あまりのユリアの怒っている表情にジギルは、思わずひるんでしまう。


「シルヴィちゃんは、レオンをベットに運んでくれる?」

「了解じゃ」

 シルヴィは、軽々と持ち上げる。


「さて、まだお風呂の掃除があるから。ジギルお願いね」

「はぁ~、わかった」

 ジギルは、そのままお風呂場へと向かい。


 勝負は、レオンの初敗北として幕を閉じた。

Twitter ID @Loewe0126

投稿日など報告しています。

DMで好きなキャラなど言ってくれたらそれを閑話で書こうかと思っています。

質問箱も用意しますので気軽に絡んでくれて結構です。


よかったら、ブクマ、感想をお願いします。

誤字報告ありがとうございます。

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