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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
6.学園イベント
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67 レオンにまさかの!!

「はぁ、やっと着いた」

 あっという間の3日間だが正直、朝からの練習などでドッとレオンは疲れていた。


 ミュウとマリー、そしてリアムは、先に村に降ろし各々の家へと帰した。


「レ~オ~ン様~」

 聞き馴染みがある声が全速力で向かってくる。


「うぐっ」

 アイラの猛烈なタックル?がレオンに襲い掛かる。


 幸い大きなクッション(胸)のおかげでレオンにはさほど衝撃は伝わってはこなかった。


「レオン様、レオン様」

「わかったから離して...」

「ふがふが」

「あまり匂いを嗅がないで...」

 アイラは、抱き着いたままレオンの匂いを嗅ぎまくる。


「レオン様から大人の女性の匂いが!」

「えっとそれは...」

「「私か(かな)?」」

 同乗していた大人の女性は、リーシャとルミが思わず同時に答えた。


 実際に野宿する時も何故か度々アイシャはテントに潜りこんでくるし、ルミも寝静まったところこっそりと入って来ていた。


 普段から、シルヴィと寝ている慣れて言うものがついてしまったのであろう、今更一人や二人増えた所で寝ている時に気づかなくなってしまったのだ。


「え、エルフにそっちは騎士様?」

 アイラは、思わぬ人が馬車から出てきて驚いてしまった。


 当然といえば当然だろう、エルフと言えば基本的に森住んでいる者だし、騎士は、基本的には王宮に使えている者だからだ。


「私は、レオンの姉であるルミ・クロードウィルだ。君が私の不在の時に雇ったアイラか、手紙でおおよそのことは聞いているよ」

「は、初めまして。アイラと申します」

「エルフのリーシャだよ。家庭教師をしているかな?」

「初めまして。よろしくお願いします」

 懇切丁寧にアイラは、お辞儀を交わす。


「あ、あと」

「シルヴィじゃ」

「ルナリアです」

 馬車から次々と降りてくる。


「えっと、シルヴィは、僕が召喚したドラゴンで、ルナリアは、王都で第三王女で夏休みの間泊まるようになったから」

「よろしくお願いします」

「だ、第三王女...」

 アイラの反応が、シルヴィがドラゴンということよりルナリアが来たことの反応の方が大きかった。


「あらあら、みんなお帰りなさい」

 両腕に布を抱いたユリアが現れた。


「え、それって...」

「ほら、挨拶しようね」

 布の中から小さな顔を覗かせる。


「あうぅ」

 布の中にいたのは、生後間もないであろう赤ん坊だった。


「赤ちゃん」

「おぉ、もう生まれていたか」

「はい、今回は女の子ですよ」

 ジギルは、ユリアが持っている布を覗き込む。


「おぉ、名前は決めているのか?」

「それがまだ決めてないのよ、あなたが帰って来てから決めようと思ったんだけど...」

「あぁ、候補すら考えていない。あっちで色々あったからな。本当に色々とな...」

 何故かジギルは、レオンの方に目を向ける。


 確かに、王都に来た当初も紅い月事件、召喚されたシルヴィや、レオンが転生者であったことなどなど、王都に行っただけなのに色々と騒ぎを起こしていた。


「わ、わかったから、僕も考えるから」

「是非お願いね」

 ユリアは、そんな光景が面白いのか笑いながら返答した。


 ユリアもジギルとの手紙のやり取りで、自分が転生者ということを知っている。


「うーん、ノアなんてどうかな?」

「ノア?」

「前世で描かれた本に登場する主人公で、大洪水から、家族と動物のつがいを自分で作った箱舟に乗せて救った人物だよ」

「可愛い名前だと思います」

 アイラがやけにノリノリで賛成してくれた。


「ノアかいいかもな」

「えぇ、そうね」

 二人は、仲睦げにレオンの言った名前に賛成してくれた。


「それにしてもレオン、なんで王女様まで?」

「そうだな、屋敷に入ってから説明するよ」

 屋敷に入り、手紙では説明が難しい話をし、久しぶりに家族で色々と話せた日となった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

王都にて


「た、大変だ!、春に捕まえたディクが脱獄した!!」

「何?見張りは何していたんだ?」

「それが剣で斬られ死体となって発見されました」

「すぐに手配書を出せ!!」

 監獄が慌てふためく看守たち、急いで手配書を作成し、ディクの屋敷など手当たり次第の捜索が始まった。


「はぁ、はぁ。もうもう夏になってしまったか...まぁ、これを持ち出せたら」

 ディクの手には、黒い箱に入った何かがあった。


「さて、クロードウィル領に向かおうとしよう」

 ディクは、黒い箱を中を開け、中に入っていた一つの道具を取り出す。


「なっ、どうなっている。う、あぁぁ」

 道具を手に取った瞬間、ディクの体に何かが纏わりついていく。


「どうなって...コロス」

 まるで体が乗っ取られるかのようにディクは、意識を失っていく。

 只々、恨みを残して...

Twitter ID @Loewe0126

投稿日など報告しています。

DMで好きなキャラなど言ってくれたらそれを閑話で書こうかと思っています。

質問箱も用意しますので気軽に絡んでくれて結構です。


よかったら、ブクマ、感想をお願いします。

誤字報告ありがとうございます。


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