66 朝から訓練...
「また、馬車で3日の旅か...」
「よし、レオン稽古するぞ」
朝早く、屋敷を走っていた日課だったがそんなランニングできる当然ないので二度寝しようとしたところルミに叩き起こされた。
「まだ、眠いよ」
「駄目だ、起きろ」
そのまま引きずられ完全に寝起きの状態での稽古練習をすることとなった。
「はぁ、朝から試合稽古か...」
「ルールは、強化魔法のみでの戦闘、準備はできたか?」
問答無用で、試合を持ち掛けレオンは渋々相手をする。
「あぁ、ちょっとまって」
レオンは、そのまま二つの木刀を用意する。
「ん?いつから二刀流になったんだ?」
「最初から僕の型は二刀流だよ。まぁ、やってみたらわかるさ」
完全に目が覚めレオンは、木刀を構える。
「なら行かせてもらうかな」
ルミからの先制攻撃をレオンは、その一撃を綺麗に受け流す。
木剣と木刀とは思わないほどの轟音が響く。
「水伝・水無月」
受け流しからの二連続のカウンターがルミの腹に直撃する。
「はっ!」
ルミは、咄嗟に強化魔法を付与し衝撃を緩和する。
「風伝・斬風」
すかさず、レオンは、追撃の一手をいれるがルミは、軽々と剣でその斬撃受け止める。
木で作られた剣に先ほどのレオンの斬撃の傷がついてしまった。
「木刀でこの威力か...」
「火伝・烈火」
レオンは、烈火による突き攻撃で一気に距離をつめる。
「花伝・向日葵」
そのまま八連撃の攻撃をルミに与える。
「ぐふっ」
流石に手数が追い付かず、レオンの攻撃を少し受けてしまった。
「なんだ今の攻撃...」
「まだまだ、いくよ。火伝・連火」
レオンの激しい連続攻撃が炸裂する。
「切り返しが早い」
二刀流は、片手で刀を振るため、一度振ってしまうと次の振りが遅くなってしまう傾向がある。
だが、レオンはそれを体幹だけでカバーする。
腰を低く保っているおかげで相手の攻撃を片手で受けたとしても切り返しで攻撃ができるようになっていた。
「ならっ!」
ルミは、一度後ろに下がり距離を取ろうとした。
「火伝・烈火」
距離を取った瞬間に一気に詰め寄り再び攻撃に移ろうとしたが
「甘い」
レオンの突きを綺麗に躱し、すかさず斬り上げをいれてくる。
「ぐっ!」
レオンは、強化魔法を使い、斬り上げを何とか防いだ。
「そう何度も同じ技をくらわない。今度はこちらから行くぞ!」
ルミの大きな振りかぶりが地面に亀裂を生みながらレオンへと迫ってくる。
レオンは、そのまま受け身をとり、ルミの次の攻撃を受け止める。
「流石だな」
まさかあの状態から受け止められるとは思わなかったんだろう。
「そっちこそ。だけど流石に僕も少しは学園で学んだよね」
レオンの強化魔法が段々と強くなっていき、ルミは完全に押し負けていた。
「はっ!」
明らかにいつもより刀を振る速度が速くなっていた。
「さっきよりも早い」
レオンの攻撃が早くなるにつれてルミは、その攻撃を受けきれなくなっていく。
「そろそろかな」
「一体何がだ?」
「まぁ、ルミお姉ちゃんには、あまり関係ないよ」
ルミは、レオンの言った意味は分からず、再び距離を取る。
「けど、これで終わる」
「ほう、かかって来い」
レオンの発言を受け、ルミは、レオンの攻撃を正面から受け止めようとした。
「花伝・雪月花」
四連撃の攻撃はルミではなく、ルミの持っていた剣に向けてレオンは振りかざした。
そして、ルミの持っていた木剣は折れてしまった。
「はぁ、なるほどこれを狙っていたのか...」
レオンは、ルミに当たるすれすれで木刀を止め、決着をつけた。
「お前ら、朝からやりすぎだ」
レオン達の戦闘でジギルが起きてきた。
「って、その剣...」
ジギルは、思わずルミの持っていた木剣に目をやった。
「トレントの木で作った木剣を折ったのか...しかも恐らく強化魔法を付与していたのにも関わらず...」
ジギルは、怒るよリ前に木剣を折ったことに驚いていた。
「はぁ、何をどうしたら折れるのか...まぁ、もうその辺で終わりにしとけ朝食の準備をするぞ」
「「はーい」」
木刀と折れた木剣を片づけ、薪などを森に集めにいき、早めの朝食準備をするのだった。
Twitter ID @Loewe0126
投稿日など報告しています。
DMで好きなキャラなど言ってくれたらそれを閑話で書こうかと思っています。
質問箱も用意しますので気軽に絡んでくれて結構です。
よかったら、ブクマ、感想をお願いします。
誤字報告ありがとうございます。




