63 剣戟の時間
あれから時が経ち夏休みの前の終業式が始まった。
「もう夏休みか~」
リアムは、少し寂しそうに話す。
「結構、早かったなぁ」
まだ学園が始まってから4ヵ月弱だが、濃厚すぎる学園生活だったため時間があっという間と感じてしまっていた。
「暫くお別れか...」
三ヶ月ちょっとの間だけど、Sクラスでは毎日ワイワイと過ごしていた。
「まぁ、夏休みは一ヶ月ぐらいしかないけどな」
「そういえば、ルナリアはどうするんだ?」
「普通なら王城で過ごすと思うけど、嫌な予感がするなぁ~」
少し前の話からルナリアは、少しずつクロードウィル領がどんな所などの質問が多くなったのだ。
「前提として今、屋敷にいるのが少しおかしなことなんだけどな」
「一応王女様だもんな」
「一応って...」
レオンは、リアムの発言に少し呆れる。
ここが王城だったら、確実に死罪確定の発言をしている。
「リアム、その言葉あまり外で言わない方がいいよ」
「わかってるよ」
学園長の無駄に長い話中に、二人はそんな会話を交わす。
「次に生徒会からの」
着々と終業式の話が進んでいくのに関わらず、ほとんどの人は話を聞かず只々、近くの友達と話すのだった。
「やっと終わったか~」
「これから教室に行くんだけどな」
終業式が終わる、生徒たちは各々の教室に戻って行く。
「レオン、少しお願いがある」
突如、フェヒターから声をかけられる。
「どうしたのフェヒター?」
入学初日から決闘を申し込んできたフェヒター、彼はリアムと同じく騎士科に入り、リアムと共に上級生に指南してもらっているらしい。
「俺で戦って欲しい。休みに入る前にどれだけ成長したか確認してみたい」
「いいよ、勝負してあげるよ。ついでだけど、リアムも一緒でいいかな?」
「別に構わない、前回は複数いて負けたぐらいだ。俺もまだまだお前に遠く及ばないことも十分に理解している」
「よっしゃ、久しぶりの勝負だ」
リアムもノリノリでその勝負に賛成したのだった。
「お前らその前に早く席に着け!」
三人会話を割って入るようにいつの間にか現れたルーカンスが叱りつける。
「馬鹿だ」
「馬鹿だね」
「馬鹿」
ルナリア、ミュウ、メロディは、呆れていたのだった。
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ホームルームが終わり、急いで試合会場を取り、夏休みに入る前の戦いをするのだった。
そんな対戦のため会場には、多くの人が集まる。
「ルールは、前と同じでいいよね」
「それでかまわ...」
フェヒターがそう言いかけた瞬間とある声が聞こえてくる。
「いや~、そんなぬるい試合は流石に認められないかな~」
転移魔法で突然現れ、いきなり試合場にとある結界を貼る。
「ふっふっふ~、私だ~」
夏休みの影響で業務がないのかテンションが高めの学園長エレノアの姿がそこにはあった。
「この試合、私が審判をしよう。この会場に死んでも大丈夫の結界を貼った。これで散々暴れても大丈夫だよ」
エレノアは、さらりと笑顔で告げる。
「はぁ~」
外野にいたルーカンスから重めの溜め息が聞こえてくる。
きっと、また仕事をサボり、この会場まで来たのだろう。
「夏休み入る前だし、いっそのこと本気で戦ってみようじゃない」
「神具を使っての真剣勝負ってことですか?」
「そうそう、死んだらもちろん、そこで退場。それぞれ神具を使ってくれて構わないよ。魔法も自由、入ってからわずかだが、君たちの成長を見せて欲しいかな」
本気の戦い、殺し合いをすることになり、両者顔を見合わせる。
「それじゃ」
「あぁ、本気でやるか」
お互い距離をあけ、準備を手早くすませる。
「それじゃ、お互い準備は、大丈夫だね。では、試合開始!!」
エレノアの合図と共にお互いに剣(刀)を振りかざした。
凄まじい轟音と共に、剣と刀が交わる。
「やっぱり、重い」
「これでもまだ本気じゃない」
二人ともレオンの本当の戦闘スタイル二刀流を知っているから感じるものだった。
一撃を二人がかりで受け止めるだけど足が震えそうになってくる。
「本気を出させてくれよ。二人とも」
「「ああ(おう)」」
二人は、二つ返事で返答する。
1対2の剣闘が始まるのであった。
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DMで好きなキャラなど言ってくれたらそれを閑話で書こうかと思っています。
質問箱も用意しますので気軽に絡んでくれて結構です。
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