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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
5.学園生活
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54 レオンVSシルヴィ

「はぁ、はぁ。とりあえず今日のノルマは終了と」

 レオンは、いつものように早朝に起き、ランニングをし終わった。


「ふぁ〜、朝からようやるのぉ」

 大きなあくびをしながらやって来たのは、シルヴィだった。


 シルヴィは、そのままレオンに近づいてきて抱きついてくる。

 この動作は、シルヴィにとっては食事らしい。



 シルヴィ曰く、召喚獣は、ご飯を必要としないらしい。

 召喚獣は、帰還魔法で帰してしまうので食事については必要としないのだ。

 だが、ある程度の魔力が必要となるのでこうしてくっつくことで魔力を回復させるらしい。

 基本的には、主人とくっつくことによっての魔力の供給が食事となる。


「主は体を鍛えてどうするのじゃ?、体術もするのか?」

「まぁ、魔法だけでは近距離戦で負けるからな」

「まぁ、それはそうじゃな。ふふ、ならば妾が少し相手をしてやろう」

 少し不気味に笑いながらシルヴィは、レオンの前に立つ。


「できるのか?」

「当たり前じゃ。暇の時に散々相手をさせられたわ」

 シルヴィは、嫌な思い出のようにぼそりと語る。


「まぁ、いいや。少し時間があるからやろうか。あっ、強化魔法は使わせてね」

「うむ、それくらいならいいだろう」

「それじゃ、開始!」

 レオンの開始の言葉と共に、互いに蹴りを入れようとし、激しく衝突する。


「はっ、軽いわ」

 シルヴィは、そのまま無理やり力で押していき、レオンはその力に負け、一度後退し体勢を戻した。


 今は人間の姿とはいえ、元は(ドラゴン)だ。

 力は人間以上、いくら強化魔法を使ってもパワーで押し負けてしまう。


「強化魔法をかけても力で押し負けるか、なら」

 シルヴィがすかさず、殴ろうとしてくるがレオンは、シルヴィの動きを利用し当て身投げを決める。


「なるほどのう、相手の体重移動を使っての投げ技か」

 シルヴィは、追撃を貰わないよう受け身をとりすぐさま起き上がった。


「それがお主の本気か?」

「本気を出していいのか?」

「構わん遠慮なくかかってくるがよい」

 そういった瞬間、シルヴィは思わず震えてしまった。

 

 レオンによる濃密な殺気に思わず反応してしまったのだ。


(一体どうしたらあそこまでの殺気を出しているのじゃ!)


「なっ!!いつの間に」

 レオンの殺気を受けたことに気を取られて、間合いをつめられていたことに気づけなかったのだ。


 レオンは、そのままシルヴィの腹に手をあてた。


「はっ!」

「うぐっ!」

 レオンがしたのは中国で使われいる技・発勁だ。

 気なんてものを持ち合わせていないので強化魔法を応用した技だった。


 シルヴィは、そのまま勢いよく吹っ飛んでしまう。


「ごほごほ、一体何をされたんじゃ!」

 触られたかと思ったら急に吹き飛ばされてしまい何が起こったかシルヴィには分からなかった。

 

 そんな混乱をしているシルヴィにレオンは、追撃していく。


(殺される!)

シルヴィは、思わず恐怖で目を瞑ってしまった。


「さて、今日はこれで終わろうか」

レオンのそんな声でシルヴィはゆっくりと目を開ける。


 自分の首ギリギリにレオンの手刀が止まっていた。


 シルヴィの中で最悪な考えが頭によぎる。

 もし、このままレオンの手刀を受けていたら首は吹っ飛んでいただろうと思わず考えてしまった。


「そ、そうじゃ」

「ほら、お腹見せて。治療するから」

「う、うむ、すまぬ」

 シルヴィは、レオンに言われた通り服をたくし上げお腹を見せる。


 レオンは、そのまま回復魔法をシルヴィにかける。


「怖かったか?」

 レオンの質問に思わずシルヴィは沈黙してしまう。


「沈黙は肯定とする。まぁ、許してくれ。僕はまだ()にも負けられないんだ」

 シルヴィは、その言葉に思わず笑ってしまった。


(これが此奴(レオン)が天界で騒がれていた理由か…)


「レオン様、朝食ができました…よ…」

 回復魔法をしている最中、タイミング悪くスティカがやってきてしまった。


 女の子であるシルヴィに服をたくし上げさせて、それを触っているレオンという光景を見てしまい固まってしまった。


「あ、朝からなにやってるんですか?」

 何故かを顔を赤く染めながら言ってくるスティカだが、レオンには何故そんなに狼狽えているのか分からなかった。


「主様が()()()と言うのでな少し見てもらっていたんだ(ただの治療行為)」

 シルヴィが少しからかい気味にスティカに言った。


「はわわわ、一体なにを…レオン様がそんなまさか」

 スティカは、ぶつぶつと呟きながらシルヴィの言葉を深読みし過ぎて更に顔を赤く染める。


「なんか誤解してないか僕はただ訓練での怪我を治療しているだけで」

「・・・え、も、申し訳ございません」

 スティカは、慌てて謝罪をした。


「まぁ、いいけど一体何をしてるように見えたの?」

「それは…」

「ま、まぁ、そんなことより主様よ。朝餉にしよう」

「わ、わかったから。背中を押すなよ」

 シルヴィは、慌ててレオンの背中を押しながら食堂に無理やり連れていく。


 スティカは、助かったと密かにシルヴィに感謝するのであった。

 

最近、この小説用のTwitterアカウントを作りました。

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そちらで投稿日などを告知しようかなと思います。

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