51 魔法科の説明と召喚魔法
「負けた」
「負けたね」
二人とも大の字に寝転んでいた。
「大丈夫ですか?」
二人を覗き込むようにレオンは二人に手を伸ばし、起こそうとする。
リタはレオンの手を取らずそそくさと起き上がる。
逆にルウチェはレオンの手を取り起き上がった。
一応剣で打つ付けたところを診察して回復魔法を掛けていく。
「回復魔法も使えるのね」
「ま、まぁ一応ね」
レオンは、その内、聖女や天使などで騒がれている正体がいつかは、ばれるなと思っていた。
「いや~、まさかここまで強いなんて思ってもなかったよ」
笑いながらレオンの治療を受けるルウチェだった。
木刀や木の剣といっても骨折程度の怪我はする。
まだ、身体に跡が残らないのは魔法によって自身の受ける攻撃を軽減しているからだ。
「よし、これでいいかな」
「うん、ありがとう。それにしても凄いね。ここまで痛みもなく治療するなんて」
「ん?どういうこと?」
「普通回復魔法は、傷を塞ぐ時に少し痛みがあるのよ。でも君の回復魔法にはそれがない。神官様などは流石に痛みはないけれど。君の回復魔法は神官レベルよ」
「それがなにか?」
ルウチェは、少し呆れていた。
神官の回復魔法は、何十年もの歳月をかけてできるレベルだ。
それを5歳でできるという自覚が足りていないレオンに呆れたのだ。
「はぁ、まぁいいわ。気を付けてね」
「一体何を?」
「あれ?知らないの?君はもうこの学園で超が付くほどの有名人だからね。あはは」
レオン本人は全く気付いていなかった。
密かに非公式ファンクラブが存在していることに…
会員カードも密かに用意されており、いつの間にか三桁を超える人数の会員がいた。
今も陰ながらにレオンを見つめる人ちらほらといたのだった。
「さて、まだ時間があるし、他に相手をして欲しい人は誰かな?」
こうして、1時間半に及ぶ騎士科の体験を終え、次は魔法科の体験となった。
「魔法科は、俺が説明する」
魔法科を主に担当しているのはルーカンス先生らしく、魔法科の説明は教室で受けることとなった。
「魔法科は、基本的に、風・火・水・土・闇・光といった属性魔法に分かれる。別に、回復魔法である聖魔法や強化魔法もあるから騎士科の奴も入る者が多い。主にやることは魔法の研究や魔法での実戦訓練だ。まぁ、こんなものだな。何か質問があるものはいるか?」
特に質問がなかったのか誰も手をあげる者はいなかった。
「よし、折角だ。体験授業として誰でもできる召喚魔法でもやってみようか」
「「「おぉ〜!」」」
生徒全員がルーカンスの言葉に喜んだ。
誰でもできる魔法ということ、さらに召喚魔法と聞いてテンションが上がらない者はいないだろう。
教室を出て校庭で行う事となった。
「召喚魔法に必要なのは魔法陣そして、魔力または血、基本的にこれだけで召喚できる。悪魔などの召喚には特別な魔法陣を要することになるが悪魔は人を誑かし、最後には殺すという可能性があるので、もし手に入れたとしても使わない事をおススメする。召喚魔法は、基本的に出てくる生物はランダムだ。スライムだったりゴブリンだったりもするからな。まぁ、さっき渡した魔法陣を地面に描いてみろ」
生徒たちは、教室で渡された魔法陣を地面にチョークを使って描いていく。
「ん、描けた」
先に一番早くミュウが描き終えた。
「汝、我の声を聴いたなら答え、姿を現せ召喚」
詠唱をし魔法陣が起動する。
眩しいくらいの光の中から現れたのは一匹の猫だった、
「これが私の召喚獣…」
「わぁ、可愛い!!よし、私も!」
今度は、マリが召喚をする。
同じように光の中から出てきたのは狼だった。
マリが狼を撫でると狼は喜んでいるように尻尾を振る。
「マリは狼か、俺はドラゴンとかがいいなぁ」
「リアム、それはさすがに期待しすぎじゃないか?」
「よーし、召喚!!」
リアムは、マリやミュウと違い地面の中から出てきた。
「ふっ、よかったなリアム。ちゃんとドラゴンじゃん」
「な、なんでこんな…」
リアムの召喚獣それは土の竜とかいて読む土竜だった。
そう、一応竜であった…
「次、私がやりますね」
ルナリアは、魔法陣に魔力を流す。
光の中に出てきたの黄色と白色の特徴とした二体の鳥だった。
「うむ。これは珍しいな。まさか二体とは…」
「そんなに珍しいものなんですか?」
「当たり前だ。召喚獣は基本的に一体だからな。二体が出てくることは稀だな。あまり記録がない」
ルーカンスが丁寧に説明してくれた。
「それじゃ。やってみようか」
レオンが魔力を注ぎ込む。
先ほどとは違う眩しい光が辺りを包み込む。
「レオン!魔力を詰め込みすぎだ!」
ルーカンスは、レオンに注意をするがもう遅かった。
光がどんどん大きくなりそこから出てきたのは白銀の龍だった。
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