50 最強?の剣技
結局勝負する流れになってしまい。
訓練所を借りてレオンは準備していた。
「で、で、どちらと勝負する?」
目をキラキラと輝かせてるルウチェ、目線で私だろと訴えてくるリタ、そんな中レオンが出した答えは
「もう、二人同時で構いません」
まとめて相手をするという形になってしまった。
二人共、レオンがそう言った瞬間、目つきが変わった。
二人まとめて相手をするという行為は剣士を侮辱しているような行為だったのだろう。
「レオン君、それは少し舐めすぎなんじゃないかな?」
「大丈夫です、僕もこんな所で負ける気はないですから」
リタとレオンの間に火花が散った。
「では、何か賭け事をしましょう。こちらはあなたが負けたら騎士科に入ってもらいましょう」
「僕が勝ったら?」
「私たちが一回だけ、なんでもしてあげます」
「え、今なんでもって」
「一回だけ、一回だけですから」
「リタ、エロいよ」
「どうしてそうなるんですか!」
色々と取り乱すリタであった。
言ったことを後々よく考えて取り乱したのだろう。
そんなことをすぐさまわかったルウチェはリタをいじるために煽っていく。
「あれ?リタどうしたの?一体なーにを考えたのかな?」
「うるさいです。一応あなたも関係あるのですからね」
涙目になりながら、少し照れながらレオンに向けて言ってくる。
何も言っていないレオンに何故か冷たい目線が送られてくるのだった。
「試合にあたっての今回のルール!、神具は禁止だよ。結界がないからね。剣などは木製の物を用意しているから大丈夫だよ。魔法は禁止でも、身体強化魔法などはありだよ。流石に体格の差では勝負にならないからね。あ、別に死なないかぎりどんな怪我も治せる人がいるから大丈夫だよ。降参と気絶したらそれでその人は退場で、まぁ、こんなところかな」
「それで問題ないよ」
レオンは、用意されていた木製の刀を持つ。
「ねぇ、これもう一本ない?」
レオンは、木刀を握りながら言った。
「あるけど、二本使うの?」
「元々、僕は二刀流だよ」
「わかった持ってくるよ」
ガサガサとロッカーから色々な木製の武器が次々と出てくる。
「あ、あったあった。はい、これ」
少し汚れがありながらも立派な木で作られた木刀を渡された。
「お前二刀流だったのか?」
「神具は、今は一本が限界だからね」
リアムは、今まで本気を出していないみたいな言い方をしていたレオンに少し不満に思ってしまった。
「まぁ、また帰ったら稽古で二刀流で戦ってやるよ」
「お、ほんとか!」
一気に機嫌治るリアムだった。
「まぁ、これなら。本気で戦えるかな?」
レオン的には、主席である者の強さが気になっていた。
「さぁ、準備完了だよ」
リタやルウチェも動きやすい格好になっていた。
先ほどの格好よりも肌が見えているような恰好だった。
如何やら、甲冑を着ていたら負けると判断したようだ。
スピード特化のレオンに対しての判断だった。
元々、レオン達は体操服に着替えていたのでそのままの格好で問題なかった。
「お互い準備はいいな!」
今回審判はルーカンスがやることとなった。
以前、突然現れ審判をやったエレノアはというと、学園長室で書類の山に埋もれていた、もちろん勝手に転移しないように監視付きで
「では、始め!」
ルーカンスが合図をしたが両者一歩たりとも動かなかった。
リタとルウチェは、レオンの構えを気にし、一切間合いを詰めて来なかったのだ。
「どうしたの?来ないならこちらから行かせてもらうよ!」
レオンは、しびれを切らし距離が離れているのにも関わらず刀を振るう。
「リタ!危ない!」
ルウチェは、レオンのした事にいち早く気づき木の剣を使い何かを受け止めた。
ルウチェの握っていた木の剣は何かに斬りつけられたかのような痕が残っていた。
「先生、今のは魔法では…」
「違う、あれは正真正銘の剣技だけでやっている。確かに腕や足といった剣において重要な部分に強化魔法をかけているがレオンは、それしかやっていない。木刀には一切魔法は宿っていない」
ルナリアの言った言葉を即否定し、反論をルーカンスが述べた。
そう、レオンは魔法を強化魔法しか使っていない。
ただ使っているのは前世で学んだ剣の技術だけだ。
水・風・火・土の秘伝とし、これらの性質を集め生まれたが剣技・四元流だ。
水伝は、受け流しからのカウンター
風伝は、先ほどの飛ぶ斬撃や回避技
火伝は、怒涛の連続攻撃
土伝は、鉄壁の防御からの強烈な一撃
といった感じに剣技の基本を4つの属性に表したものが四元流だ。
「一体何が?」
「惚けている暇はないよ!」
レオンは、リタに刀を振りかざす。
幼い者とは思えないぐらいの強烈な一撃、剣で受けて止めるが手が痺れてくるぐらいのものだった。
そんな痺れている隙を左手の木刀を振りかざす。
「させない!」
振りかざす途中、レオンの背後からルウチェが剣を振り下ろすがレオンはひらりと風に乗る木の葉や様に躱す。
レオンの死角から振ったはずの剣がすんなりと躱され思わずリタに当たりそうになった。
二人の連携は悪くはない、寧ろ良い方だといえる異様ともいえるレオンの動きに翻弄されていた。
力押しの剣では躱され弱めにしたとしても受け流されカウンター、隙をついたと思っても受け止められ強烈な一撃をお見舞いされる。
「はぁ、はぁ、二人がかりだというのに…」
「はぁ、うん。なんか、もてあそばれてる気がするよ」
始まってから30秒もしないでルウチェとリタは息切れし始めた。
レオンに攻撃させないと2人がかりの連携で攻撃するが躱されたり、カウンターされたりと2人のスタミナが消費されていくだけだった。
その上、更にレオンの攻撃の重さに体力が持っていかれる。
剣は、性質上連撃に弱い、その分一撃一撃は相当に重いがそれも当たらなければただ無駄に体力を減らすだけのことだった。
刀に勝てるとしたら、槍かレイピア、短剣になってしまう。
刀は、受け流し、そこからの派生技で戦う連撃向きのものだ。
レイピアに対しての受け流しはあまり意味がないそのため不向きに近い部類とされる、短剣に関しては間合いの差による優位の点だ。
刀や剣、槍は、至近距離での戦いに圧倒的不向きなのだ。
短剣は近づくために苦労を強いられるがその分、近づいて戦ったら勝てるものといったらそれは短剣であろう。
槍に関したら同じく距離の点、相手を近づかせなければ剣や刀に関したら負けることはない。
そのため、2分ほどたったレオン達の試合は、リタとルウチェの完全敗北となった。
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何気に書いていましたけどもう50話ですね。
これからも頑張ります。




