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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
5.学園生活
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47 決闘 前編

「試合場を予約できたよ」

「ん、ありがとう。ルナリア」

 レオンは、準備体操をしている所、ルナリアが声をかけてきた。


「なんで二人なの?私達も出てもよかったんじゃ」

「差を見せつけるだけだからな。手加減されたら困るんだよ」

 笑顔でレオンはルナリアの頭を撫でた。


「はうぅ」

「ふふ」

 変な声が出ていたルナリアをついレオンは笑ってしまった。




「それじゃ、行ってくるよ」

 レオンとリアムは準備を整え、試合場に入って行った。


「何か人多いな」

「入学式だけど多分上級生もいるんじゃない?」

「あぁ、だからか」

 Aランク冒険者と戦う時より人は倍以上そこの試合場にはいた。


「まぁ、Sランク同士の対決なんてそんなに見れることも滅多にないからな」

「そうだな。お、ちょうどお相手が来たようだぜ」

 向かい側の入り口から5人揃って入場してくる。


「そういえば、審判どうするんだ?」

「あぁ、それなら大丈夫だと思うよ」

「そうそう。大丈夫、大丈夫」

「おわっ!、一体どこから?」

 突如、話しに入ってきてのは学園長のエレノアだった。


「うん!、良い反応するねリアム君は」

 エレノアは、リアムの反応見て面白がっていた。



 エレノアは試合の審判をするいう名目で仕事を只々さぼりたかっただけなのだ。


「では、これからレオンチームVSフェヒターチームの試合を始める。両者握手を…」

 始まると同時に試合場に結界が貼られる。


「尚、Sクラス同士の決闘の為、念のため、この前の試験と同じ結界を張ったので怪我などの心配はいらない。全力でやりたまえ」

 普段とは違い真面目な声で、エレノアは言った。


「では、勝負開始!!」

 始めの合図と共にドンッというもの凄い音が会場から響いた。


 砂煙が立ちお互いの姿が見えなくなった。


「風魔法を!」

「わかったわ」

 咄嗟にフェヒターチームの後衛が風魔法で砂煙を飛ばした。



 前衛が三人、中衛一人、後衛一人のパーティーだったフェヒターチームの前衛二人が既に気絶していた。


 前衛だったフェヒターも何が起こったか分からず、ほんの一瞬聞いた声のおかげで防ぐことができた。



「おい、リアム、一人残っているぞ」

「あれはお前の担当だろうが!」

「まぁ、それより」

「あぁ、あの中衛。俺たちの攻撃に気づいていた」

 中衛の槍を持っている少女にお互い注目していた。


「確か、メロディとか言ってたな。恐らくあの槍は借り物だろ」

 明らかに使い古したの木の槍を使っていたのでレオンはすぐさまあれは本人の神具ではないと気づいた。



 開始直後、フェヒターが聞いた声はメロディによるものだった。


「急いで後ろに下がって!」

 彼女のその声を頼ってフェヒターは咄嗟に一人剣を前に構えながら後ろにジャンプし攻撃を防いだのだ。


「まぁ、流石に最初で前衛全滅とか話にならないからな」

「これが主席の強さ…」

「感心している暇はないぜ」

 リアムがフェヒターに斬りかかる。

 先に前衛を潰して仕舞えば、後衛は距離をつめてさえいれば何もできないのだ。


 リアムがフェヒターの相手をしている間にレオンは、リアムに攻撃させないため後衛に攻撃をしていたが、それを分かったかのように中衛のメロディが邪魔をする。


「うっ」

 刀と槍、普通ならば槍の方が優勢であるがレオンは槍の特徴突きを封じるため、近距離を保ち刀を振るう。


 メロディは、それに必死に防ぐが流石に無理があった。


「はぁ、はぁ」

「君は、神具を何故出さないのか?」

 レオンは、神具を出さないメロディを不思議がっていた。


「はぁ、はぁ。私の神具は、少し特殊だからね」

 特殊そんな言葉を聞くとレオンは、メロディの神具を見たくなった。


「なら、出してくれるようにしてみようか」

「ふーん、どうやって」

 今の現状、槍と刀が交わっている中、レオンは詠唱を始める。


「我が望むは幻想の世界、咲き誇れ千本桜」

 最早、レオンの十八番となっている結界魔法、千本桜。



「キャァ」

 後衛を担当していた女の子の悲鳴が聞こえ、メロディは思わずそちらに目がいってしまった。


 女の子は倒れ、今現在相手をしているレオンの姿がそこにはあった。


「なんで?」

 メロディは、戸惑っているとレオンは、刀で槍を受け流し切ろうとするがメロディは、咄嗟に後ろに下がり擦り傷程度で済んだ。



「始業式で、魔力が尽きたとでも?残念ながら、魔力はまだまだ残っているぞ」


(ブラフじゃない、少なくとも鼓動は変わっていない)

 メロディは、思わず笑いかけた、デタラメの魔力量、天才とはこういう者かと思ってしまったのだ。


「はぁ、出しても勝てるかどうか...」

 そんなことを言っていると吹き飛ばされてきたフェヒターがいた。


 ボロボロになりながらもフェヒターは、再び立ち上がった。


「はぁ、はぁ」

「何を悩んでいる?そんな暇があるならさっさとギブアップしろ!」

 レオンは、メロディに対してイライラしていた。

 戦場において悩むという行為は死を意味している。

『悩んでる暇があるなら動け!』

 散々、剣術を教わったおじいちゃんの口癖だった。


 レオンの言葉に後押しされてメロディは神具を出した。


 メロディの神具、それは弦楽器のヴァイオリンだった。


 ヴァイオリンの弾くための弓は少し太めになっていた。


「フェヒター君、少し手を貸してよ」

「勝算があるのか?」

「少なくとも今の状況を多少はましに出来ると思う」

 メロディは、ヴァイオリンを弾き始めた。


調律(ハーモニング)

 メロディは、ヴァイオリンを激しく引き始めた。



「なんだ?」

「リアム!!」

 レオンは、リアムを押しのけフェヒターの攻撃を受け止めたが二人まとめて力によって吹き飛ばされる。


「あの音楽、付与魔法の類か」

「けど、さっきまでと全然違うじゃねーか!」

 先ほどまで、フェヒターの相手をしていたリアムが明らかに力を増したフェヒターに驚いていた。


「先に、メロディを倒すか」

「フェヒターを倒すかか…」

 リアムと背中合わせになり、それぞれ闘う相手を決めた。


「「先にフェヒターを倒す」」

「援護頼むぜレオン」

「任せておけ!」



最近、この小説用のTwitterアカウントを作りました。

ID載せますのでフォローお願いします。

そちらで投稿日などを告知しようかなと思います。

Twitter ID @Loewe0126

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