34 新たな生活は波乱の幕開け?
長い話が終わり、レオン達は屋敷へと帰ろうとしていた。
変装させたルナリアを連れて。
ケーニヒからバレないようにとルナリアの首に認識阻害と髪色を変えるペンダントを渡されていたのだ。
それでもレオンには全く変わっているようには見えなかった。
どうやら、魔力が多い者は認識阻害や色の変化は変わらないようだ。
「凄い人ですね」
城からあまりでないルナリアは少し興奮気味であった。
「あまり騒がないで下さいね。バレてしまったら町中ある意味パニックになりますので…」
「わかっています。それぐらい」
ルナリアはそのまま走るが思わず躓いてしまうがレオンが気づきルナリアを受け止めた。
「全く、気をつけてくださいね」
ルナリアはレオンの顔を見て思わず頬を染めた。
「ありがとう…」
「ごほん、さっさと屋敷に戻ろうか」
長くなると見越したのかジギルは咄嗟にせき込み屋敷に急いだ。
屋敷の目の前まで来たがレオンは思わず扉の前で立ち止まった。
「はぁ、あの父様バレバレすぎだと思います」
奇妙なぐらいに静まり帰った屋敷を見てレオンは言った。
「あぁ、俺もこれはひどいと思う…」
そんなやり取りをするがルナリアだけ全く意味が分からなかった。
「どうされましたか?」
「えっと、ルナリア少し後ろに下がってくれる?」
突然、レオンからそういわれたがルナリアはレオンの思考を見て納得し後ろに下がった。
レオンは、勢いよく玄関の扉を開けた。
開けた瞬間、矢が飛んできたがレオンは風魔法の防壁で矢を防いだ。
その次は上からの剣の奇襲を躱し相手の体に触れ吹き飛ばし、下からの水魔法を凍らし、発動自体をできなくした。
「全く何やってるんだ三人とも…」
「いて~、なんで当たんね~んだ」
吹き飛ばされたのは起き上がったリアムが悔しがっていた。
「やっぱり魔法いいな」
「発動すらできなかった…」
奥からマリーとミュウが少し落ち込みながら出てきた。
「なんで分かったんだ?」
「そりゃ分かりやすすぎでしょ。人が住んでるはずの屋敷が静かすぎるんだもん」
「流石にこれはないぞお前ら」
どうやらこのドッキリを企画したのはジギルらしい。
「はぁ~、また基礎からやり直しだな」
大きなため息をつきながらジギルが言った。
「その後ろの子、誰?」
レオンを睨みつけミュウが不機嫌そうに言った。
「初めまして、今日から一緒に住むこととなったルナリア・フィン・フライハイト、この国の第三王女です」
ルナリアはミュウの前に出てきて自己紹介したが第三王女という言葉を聞き皆固まった。
「「第三王女!!」」
マリーとリアムはその言葉に大きく反応したがミュウだけルナリアの前に出た。
「私はミュウよろしく」
「よろしくお願いしますね。ミュウさん」
何故か火花を散らしているかのようにお互いにらみ合い握手を交わしていた。
いつの間にかブックマーク100いっていました。やったー!
結構な月日が経ちましたが見てくれている人が多くとてもうれしいです。
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