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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
3.王都誕生祭
19/94

17 賢者の書

「はぁ〜、まさかマリーの次にミュウまで神具を出せるようになっているとか、ずるい!」

ため息をつきながら文句を言っていたのはリアムだった。


「なぁ、レオン、俺にも神具出してくれよ」

「そんなことできるわけないだろうが」

ミュウの顕現の条件はいたって簡単だった。

魔法使いに大切なのはイメージそしてもう一つそのイメージに欠かせないのが憧れだ。


この魔法がすごい、やってみたいという憧れが、魔法使いの杖の顕現の条件だったということだ。


「なら、俺に剣を教えてくれよ」

「それなら、僕より適任の人がいるし、今日は祭りに行くだろうが」

「あ!そうだった。でも〜」

忙しいやつだな、とレオンは思った。


悩みに悩んだところ結局、祭りを優先するリアムであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「一つ言っておくがはしゃぎすぎるなよ」

「「「「はーい!(ん!)」」」」

ジギルの言葉に皆一斉に返事を返す。


さて何を見ようかな?

正直、この世界に来て買い物という行為は何気に初めてなんじゃないか?

まぁ、とりあいず見たことない魔導書でも探すか…


「あれ、あれ食べてみたい」

リアムはいい匂い漂っている屋台を指さした。


「よし、なら行くか。」

ジギルが先導していった。


「すまない、それ5本でいくらだ?」

その屋台はどうやら焼き鳥らしい。

「へい、一本銅貨4枚で五本買うなら銅貨18枚に負けやすぜ」

今の格好が貴族ぽくでないからか元気よくおっちゃんが答える。


ジギルやレオンも貴族服ではなく、一般市民に寄せた服装で普段は出歩いている。

一般市民との境界線をなるべくひかせないようにと考え、ジギルは一般市民に紛れるためにしているそうだ。


「お、子連れか。よぉし、なら銅貨15枚にするぜ」

「ありがとう」

ジギルは銅貨を店主に渡し、焼き鳥を受け取った。


「うめぇぇ~」

「柔らかくておいしい」

「ん!おいしい」

確かに美味しい、肉は柔らかく甘辛いタレがまた食が進む。


「まぁ歩きながら色々見て歩くか、お前らもリアムみたいに気になるものがあるなら言ってくれ」

ジギルが焼き鳥を片手に持ちながら言った。


喋りながら歩いているとバザーらしき場所に来た。

「色々置いてあるね」

「そうだな」

ここなら魔導書がおいてあるかもしれないな。


レオンはキョロキョロ周りを見ながら魔導書を探した。

「あれは?」

「ん?何か気になるものがあるのか?」

「あ、うん。ちょっとね。あの出し物なんだけど」

レオンはお婆さんが品物を出している所を指さし、品物を見に行った。


「お婆さん、お婆さん、この本見てもいい?」

「あ~いいよ。綺麗な嬢ちゃん」

嬢ちゃんではないんだけど気にしたら負けのような気がした。

レオンは一冊の本を手に取った。


その本のタイトル名は賢者の書、だがその中身は何も書いていなかった。

「お婆さん、これは?」

「あぁ、それかい?賢者様が残した本らしいが何も書かれてないだろう。魔法研究者の人たちがいくら研究しても分からずじまいだった品物さ。買うなら安くしとくよ」

賢者が作ったのに何も書かれていないなんて何か魔法が施されているのか?


「お婆さんこの本頂くよ」

レオンは笑顔でお婆さん答え、大銅貨1枚を1渡し本を受け取った。


「なんでそんなものでいいのか?」

「うん、最高の一品だよ」

レオンが嬉しそうに答えた。


「何も書かれていない…」

レオンが買った本を盗み見たミュウが言った。


「まぁまぁ、これはれっきとした賢者が書いた本だよ」

「どういうこと?」

「まぁ、家に戻ってから教えるよ」

レオンはニコニコしながら言った。


「ミュウちゃん、服みよ」

「ん!」

マリーに手を引っ張られながらミュウが嬉しそうに言った。


「一緒に行こ」

ミュウが戻ってきてレオンの腕を掴みながら服の売っている露店に向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

自宅


「ふぅ、疲れたな」

結局、露店を色々見て回り歩き疲れた。

まだ、子供の体かわからないが疲れるのが早いな。


ミュウ、マリー、リアムの三人も疲れたのか昼寝をしていた。


「さてレオン、ちょっと早いが衣装に着替えてこい。少しよりたいところもあるしな」

ジギルに言われるがままレオンは衣裳部屋に行き、スティカによって手直しされた衣装に着替えた。


「ぴったりのようだな。では、行くとするか」

ジギルが手配していた馬車に乗り、王城へ向かっていった。


そんな中、体をボロボロにしながら帰ってきた者が…

「うぅ、ちゅかれた~」

それはリーシャだった。

冒険者での依頼を片付けて帰って来たのだ。

リーシャはしばらくの間、この屋敷に泊まることとなっている。

祭りのせいで何処も宿屋がいっぱいで空きがないから仕方なく泊めている。


「はぁ~、一緒に祭りに行きたかったなぁ」

急な指名依頼だったため朝早くから冒険者ギルドに駆り出されていたため、一緒に回ることができなかったのだ。


何で今更、近くの森の魔物調査なんて…

そういえば、あの森全然魔物がいなかった気が…

身体を洗ってから報告しに行こう


これから章の終わりに閑話を書こうと思います。

良かったらコメント下さい。

コメントでお気に入りのキャラ名を書いてくれたら閑話で書くかもしれません。

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