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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
2. 神からの祝福
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15 マリーの覚悟

「さて、着いたな。」

レオンはクロードウィル辺境地の村の入り口の近くに降りた。


地面に着いたことはいいのだがマリーは未だにぷるぷるしていた。

どうやらいきなり速度を上げて怖くなったらしい。

まだ足でうまく立てないので僕を腕にしがみついている。


さて、ついた事だし身体の透明化は解くか羽は残しとかないとまた作るときに大量に魔力がいるからなぁ...


「今のは?」

「透明化を解いたんだよ」

「透明?」

マリーが不思議そうに聞いてくる。


「透明化の魔法は相手から見えなくなる魔法だよ。」

「そのまんまだね」

「それぐらいしか魔法の効果はないからね。詳しく話してもいいけど多分わかんないよ」

結局、 レオンはマリーに懇切丁寧に教えた。


「色っていうのはね、光つまり太陽によって目に受ける波長の違いで物の色を判別してるんだよ。で僕の魔法はガラスのように光の膜で光を透過して見えなくなっているようにしているんだ。」

「へ、へぇ〜」

やはり説明してもわからなかったらしい。

マリーはポカーンとしている。


「さて、ここでいいよな?」

ようやくマリーの家の前まで来たが遠くの方から砂煙を上げながら走ってくる人物が…


「レオン様〜」

それはメイド姿のアイラであった。

アイラはそのままレオンに飛びついてきた。


「はぁ、はぁ、レオン様の匂いだ〜ぐへへ」

なにやら危ない発言をしているが無視をしよう…


「アイラ!全く買い物中に急にいなくならないでください…て、レオンじゃない!いつ帰ってきたのというかジギルは何処なの?」

母であるユリアまで現れたのだった。


「マリーは先に親と話してきたら?ちゃんと自分で決断するんだよ。しばらく経ったら戻ってくるよ」

レオンは先にマリーを家に帰し、アイラとユリアに詳しく説明するのであった。


「という訳でちょっと飛んでここまで来ました。あ、これお父様の手紙です。」

レオンはジギルに預かっていた手紙を渡した。


「そ、それよりレオン様、翼見せて下さい。」

目を光らせながらアイラが言った。


「こ、ここではちょっと無理かな」

アイラの興奮に押され気味に苦笑しながらレオンが答えた。


「まぁ、一度、屋敷に行こうか。ね、お母様」

「そうね、一度屋敷に行きましょう」

マリーを残しレオン達は一度自宅の屋敷に帰るのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マリーside


ど、どうしよう連れてこられたのはいいものの何を話せばいいかわからない。


「ん?誰か来てるのか?て、マリーじゃないか」

「た、ただいま」

奥から現れたのはマリーの父親であるシャサールだった。


後から聞いた話だがマリーの父親は狩人であるらしい。


神具とは誰かの影響によって作られるのがほとんどらしい。

マリーの弓はお父さんの影響を受けたんだなとレオンは後に思うのであった。


「でだ、どうやって戻ったんだ?」

「レオン君の魔法で…飛んできました。」

一瞬、シャサールは呆れたように見えた。


あいつのガキならやりかねん...

シャサールは心の中でそう思った。


マリーはなんでここに戻ってきたかをシャサールに話した。


「はぁ〜、なぁ、マリー俺は何のために王都に行かせたと思っている」

マリーはシャサールの発言に困惑し黙り続けた。


「答えは簡単だ、お前に世界を知って欲しかったからだ。この村だけでは見えない世界、それをお前に知って欲しかったからだ。お前はここまで来る道のりどう思った?空を見て、地上を見て、友を見て、お前はどう思った?」

父親であるシャサールの言葉が突き刺さる

私は一体どうしたいんだろう...


父の言葉を聞きマリーは一層悩んでいた。


「俺は昔ジギル、レオンの父親と一緒に冒険者をしていたんだ。俺はあいつらと共に世界を冒険していたんだ。色々な世界を見た、火山、雪原、氷のダンジョンとかな。仲間と共に強力な魔物を倒し、時には仲間を失った...」

嬉しそうな顔を見せたり暗い顔見せるシャサール、マリーは一度たりともそんな冒険の話を聞いたこともなかった。


そんな時、マリーはレオンとの空の旅を思い浮かべた。

怖かったけれども楽しかった、そして空を自由に飛んでいる鳥のように大空を飛ぶのがとても気持ち良かったことを...


そうか、これがお父さんの言う冒険なんだ...


そんなことを考えていると玄関から扉の開く音が聞こえた。


「まぁ!お帰りマリー」

「ただいま」

帰ってきたのはマリーの母親であるフィオーレである。


マリーはフィオーレにも帰って来た理由を話した。

「なるほどね、で結局あなたはどうしたいの?」

「私は...離れたくないよ」

マリーの目から自然と涙が溢れる。


「それがマリーの望むことならそれでいいけど、友達はどうするの?」

「それは…」

母親の言葉で王都にいるミュウとリアムを思い出す。

短い期間だったけど楽しい思い出が頭によぎる。

初めて馬車に乗り、初めて魔法を見た。

あの美しい魔法を…彼の強さを…


「彼は何でここに連れて来たんだろう?」

マリーはポツリと呟いた。


「それはきっとに一緒にいて欲しいからだよ。」

マリーの呟きが聞こえたのかシャサールが答えた。


その言葉がマリーは心に響いた。

「私は…」


(どうするかはマリーが決めることだからな。)

そんなレオンの言葉を思い出した。


「お父さん、私、決めたよどうするか」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おまけ


「さぁ、レオン様家に着いた事ですし、早速、透明化の魔法解いてくださいよ〜」

「はいはい、わかったから落ち着いて」

レオンは興奮しているアイラを落ち着けていた。


レオンは羽の方にかけていた透明化の魔法を解いた。


解いた瞬間、アイラは鼻血を噴き出し倒れた。

「レオン様、マジ天使」と言いながら。


ユリアは「やはり私の子は天使」と訳の分からないことを抱きつきながら言ったのだった。


この後、解放されるのにすごく時間がかかった。

シリアスなのに...

ほんと、すみません。

おまけ書きたかったんですorz

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