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第九話 初めての戦闘

 第九話 初めての戦闘


 リノンさんのもとで魔法の特訓をはじめて一年近く経った頃。

 「さてと、そろそろ次の遺跡に行くとするかな」

 「え?リノンおねーちゃん、どっか行っちゃうの?」

 「ああ、あの遺跡もあらかた調べたし、ライアも下級魔法はある程度使えるようになったしね、おかげで少し長居しすぎたからね」

 「ごめんなさい、僕が覚えるの遅いから…」

 「い、いや、違うよ、むしろライアはその年にしては早すぎるくらいさ、魔法のイメージはいろんな経験を経ることで徐々に身につくものだからね、7歳か8歳でそれほど魔法のイメージを固められるのはかなりの才能が有る証拠だよ、それにライアに魔法を教えるのは遺跡調査の合間のいい息抜きになったしね」

 ふっふっふ、ネット小説で鍛えた想像力を甘くみないで欲しいですな、しかし、リノンさんほかの町へ行っちゃうのか…もっと色々と教わりたかったんだけど、仕方ないか。

 

 その三日後リノンさんは、次の遺跡のある町へ向けて旅立っていった、彼女が村を出るとき村の子供たちが見送りに来ていた、なんだかんだで面倒見が良かったみたいだ。

 さて、そういえばリノンさんは、この村の北にある遺跡で古代魔法を調べてたんだったな…

 ちょっと見に行ってみようかな、もしかしたら俺だけがその古代魔法を使えて無双ルート突入とかあるかもしれないしね。

 そうと決まれば行くのは早いほうがいいな、ちょうどテッドさんはとなり村に毛皮を売りに行っていて二、三日帰ってこないみたいだから、農作業が終わったら行ってみよう。


 で、農作業の後村長さんに話を聞いて、身体強化の魔法を使いながら走ってきたけど、1時間近くかかった…リノンさん、こんなとこまで毎日来てたのか…大人と子供の身体能力の差があるとはいえすごいな。

 来る途中で武器になりそうな木の棒も拾ってきたし、よし、初冒険開始だ!

 「流石に中に入ると真っ暗だな…『ライティング』」

 とりあえず、証明用の魔法を使い遺跡の中を見回すが特に特別なものは見当たらなかった。

 まぁ、こんな入り口付近の物はさすがに採掘され尽くしてるだろうしね…

 そして俺はそのまま道なりに進み、途中にあった曲がり角は全部右手側に曲がっておいた、これで帰りに迷う可能性はかなり低くなるはずだ。

 そのあと階段を二回くらい降りて、同じように進んでいると、ある小部屋に突き当たった、その部屋は文字が壁一面に掘られた、かなり異質な部屋であったが、既に簡易的な足場が組んであるところを見ると、すでに調査の手は入っているようであった、とりあえず壁際に行き、彫ってある文字を読もうといろいろ試行錯誤してみたが、一切理解することができなかった、コーゼス婆さんに教わったこの世界の文字とは違うし、当然日本語でもなかった、そして突如不思議な力に目覚めるというようなことも、もちろんなかった…


 そんなこんなで、特に収穫もないまま、今日は帰ろうと思い振り返ると、部屋の入り口にそれはいた、60センチくらいの巨大なイモムシが鎌首をもたげこっちを見ていた。

 でかっ!キモっ!え?なにあれ?転生してから何度も虫は見てるけどこんなにでかいのは見たことないよ、もしかしてあれが魔物?リノンさんが遺跡内の魔物はほとんど倒したって言ってたけど…生き残りがいたのか。

 明らかにこっち見てるし部屋の入り口にいるから逃げれないよなぁ…

 …キチキチキチ、キシャー!

 うわ!こっちに来た、しかも結構早い!こうなったら!

 「とりゃー!!」

 俺は迫ってくるイモムシの横をすれ違いざまに、持っていた木の棒で顔の部分をぶん殴った。

 ガン!

 「ってー!なんて硬さだ!棒を持ってた手の方がビリビリする」

 さて、どうするか、なんとか廊下側には出られたから、逃げるっていう手もあるけど…

 いや、あいつがどれぐらいの速さで追ってくるかわからない、今、村にはテッドさんもリノンさんもいないから戦える人がいない…俺のせいで被害を出すわけにはいかないよなぁ…

 考えろ、戦いの基本はリノンさんから教えてもらったはずだ!


 「魔物に出会ったらまずは…『アナライズ』!!」


 名前、ジャイアントクロウラーベビー レベル1

 HP、25/27

 MP、0/0

 STR、15

 DEX、2

 VIT、31

 AGI、22

 INT、3

 MND、0

 

 スキル

 「糸吐き」


 ジャイアントクロウラーの幼虫、外骨格に覆われているため、VITが高めである。

 火に弱い。


 おお、MNDが低いせいかかなり詳しくステータスが出てきた。

 そうか、前調べたとき俺のSTRは17くらいだった、だからほとんどダメージが通らなかったのか…

 だけど、火が弱点だとわかればこっちのもんだ!さぁ、いくぜ、俺のターン!

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