第七話 魔法の特訓開始
最初に3,4話書いてから投稿すればよかった…自転車操業状態だ
第七話 魔法の特訓開始
「リノンおねーちゃん、何から始めたらいいですか?」
「そうだねぇ…まずは魔力を動かす感覚をつかむ訓練をしようか」
「魔力…それって僕にもあるの?」
「ああ、魔力は大きい小さいはあっても必ずみんなが持ってるものだからね」
「それじゃあ、僕はどうすればいいの?」
「まずはこうやって体の前で手をつなぐんだ」
そういってリノンさんは両手で輪を作るように手を組んだ。
「それで組んだところに力を集める感じで集中するんだ、ほら、ぼんやりと手が光ってるのが分かるだろ」
「こうかな?ん~~~~~~…!ぷはっ、全然光らない…」
「ははは、当たり前だよ、光が出るくらいになるには結構な魔力が必要だからね、レベル1のライアには無理ってもんさ」
「え?僕のレベルとかわかるの?」
「ああ、アナライズっていう魔法があるからね、それを使えば相手のレベルやステータスがある程度わかるからね」
おお、解析スキルキター!!やっぱり異世界ものといえば解析スキルだよな。
「まぁ、相手のMNDが高いと簡単にレジストされちまうんだけどね」
ふむ、高レベルな人や強い魔物には効きにくいということか…でも、無機物とか植物には有用みたいだな、魔法が使えるようになったら優先的に教えてもらおう。
「それに調べなくても、こういった平和な村に住んでる人は大抵魔物と出くわすこともほとんどないから大体レベルが一桁のまま一生を終えることが多い、さぁ、この話はここまでにして、特訓の続きをするよ」
「はい!」
「さて、それじゃあ手に力を貯めたら、それを手で作った輪っかを伝ってぐるぐる回るイメージを作るんだよ」
腕の間の力をぐるぐるぐるぐる…ん~、これ、できてるんだろうか?全くわからない…
「最初のうちはわかりにくいだろうが、その回してる感覚を維持したまま両手を離していくと…」
そう言ってリノンさんが手を広げていくと、その手の間を小さな光が左手から出て、右手へ入っていく。
「と、こんなふうに魔力の動きが確認できる、まぁ、こんなにはっきり見えるようになるのは結構時間がかかるだろう、だから家に帰ったら寝る前にでも毎日この練習をするんだ」
「はい、わかりました」
「とりあえず、これが見えるようになったらまた来な、次のやり方を教えるからさ」
よし、やり方はわかった、寝る前だけじゃなく手が空いたらやっておこう、なるべく早く次の段階に進みたいからね。
それから一週間暇さえあれば魔力を動かす練習を続けた結果、小さいながらも手の間を動く魔力を感じることができた。
「リノンおねーちゃん!できたよ!ほら!」
そう言って魔力を手の中で回してみせた。
「へぇ、意外と早く出来たじゃないか、それじゃあ、次は魔法のイメージを確定させる練習に進むか、これは部屋の中でやると危ないからね、村の外の空き地にでも行くか」
俺たちは村を出て近くの休耕地に来た。
「まず、手の中を回していた魔力を手と手の間で留める、ここでぶれると魔法が暴発することもあるから、きっちりと留める練習をするんだ、とりあえずここまでやってみな」
俺は今までは回していた魔力を手の間に留めるイメージを描く。
「まだだ、安定してないよ!もっと魔力の量も変えずに一箇所に留めるんだ」
「む~~~~~~…」
それから10分ほど魔力を一箇所に留める練習をした。
「よし、かなり安定してきたね、そしたらその魔力を使いたい魔法のイメージと合わせるんだ、最初から火や雷などを使おうとすると火傷するから、まずは氷からだね、手の間にある魔力に氷のイメージを重ねる、手の中に氷ができていくイメージだね、氷は形があるから火や雷と違ってイメージがしやすいはずだよ」
氷…氷…氷のイメージを重ねる…
そうすると徐々に小さく光っていた魔力が形を持ち始めた。
「お、なかなか筋がいいじゃないか、ってえらく四角い氷だねぇ」
出てきた氷は現代人にはお馴染みの製氷機で作られる真四角な氷だった、まぁ、氷のイメージって言ったらこれだよね。
そしてしばらく魔力を氷に変換する練習を続けた。
「よし、今日はここまでだ、魔力は使えば使うほど減っていく、今までは自分の中で回してただけだからほとんど減らなかっただろうけど、今日、氷として出した分は当然減っている、だから今日は自主練習はやらずにちゃんと寝るんだよ、寝れば魔力は回復するから、練習するなら回復してからだよ、とりあえずこの練習を三日くらい続けたらまた来な、ほかの魔法の使い方も教えるから」
「わかりました!ありがとうございました!」
そういって俺は家に帰った、練習中は興奮してて気付かなかったけどかなり疲れていたようで、その日は飯を食べたら即効で寝てしまった。