第六話 魔法使いのおねーさん
はじめてポイントをいただきました、まだまだ下手くそではありますが、頑張っていきたいと思います。
第六話 魔法使いのおねーさん
朝は父や兄と農作業、昼からはテッドさんのところで狩りについて教えてもらうか、コーゼス婆さんのところで薬草の知識や薬の調合を教わった。
そんな毎日を送っておおよそ一年が過ぎ、7歳になった。
そして獲得したのが
[農作業]レベル3
[採取]レベル3
[投擲]レベル3
[釣り]レベル4
[狩猟]レベル2
[射撃]レベル2
[解体]レベル2
[罠知識]レベル4
[罠設置]レベル2
[罠解除]レベル2
[薬草学]レベル5
[薬調合]レベル3
[毒調合]レベル1
である、またその合間に母親の料理の手伝いや、薪割りで余った木っ端を削って小物を作ってみたり、納屋にあったツルハシで手頃な石などをくだいたりして
[調理]レベル2
[木工]レベル1
[採掘]レベル1
なども手に入れた。
複数のスキルを覚えることで手に入ったSTRやVITなどへの成長補正は、同じ項目への補正が何度か入ったみたいなので、おそらく重複するのだろう。
しかしスキルが増えればレベルが上がるかと思っていたが今のところそういう感じもない、スキルと違って天の声的なものが教えてくれないだけかもしれないが…
そんなある日、村に来た旅人が魔法使いという噂を聞いた。
魔法使いキター!異世界といえばマ・ホ・ウ魔法ですよ!これで俺も魔法を習得できるかも知れない、なんでも古代の魔法の痕跡を求めて、様々な遺跡を調査しているらしく、村の北にある遺跡を調べに来たらしい。
つまり、しばらくはこの村に滞在するだろう、その間になんとしてでも教えてもらおう。
早速俺は、旅人が滞在しているという村長の家にやってきた、村には宿泊施設がないので大体が部屋に余裕がある村長の家に泊まることが多い。
「そんちょーさん、まほー使いさんがきたってホント?」
家の奥から60代の細身の老人が出てきた、この人がゴルドーさんと言って、村長だ、年齢的にはコーゼス婆さんの方が年上だが面倒くさいと言って村長を固辞したらしい。
「おお、ライアか、奥の部屋にいるよ、みんな旅人が珍しいのか今朝からひっきりなしだよ」
「そんなに来てたの?」
「ああ、特に子供たちが代わる代わるだ、やはり魔法使いに子供たちは憧れがあるんだろう」
「まほー使いさんに会える?」
「それは大丈夫だ、ちょっと不機嫌そうだが、基本的に子供は好きそうだからな」
村長に連れられて奥の部屋へ行くと、20代後半くらいの黒っぽい長い髪が綺麗な美人さんがいた、俺が部屋に入ると、切れ長の目で睨まれた。
「何か用?」
すごく不機嫌そうだ、子供が好きなのに朝から村の子供たちがたくさん来てて不機嫌になった…もしかしてあれかな?
「おねーさんはまほー使いさんってほんと?」
ぱぁぁぁぁぁぁぁーーーーー
おおう、すごい表情の変わりようだ、やはりあれだったか…
あれとは、そう呼び方だ、俺も転生前の子供時代にやらかした。
あれは転生前の6歳くらいの時の親戚が集まった新年会の時だった。
「伸也、ちょっとこっち来なさい」
「なーにー?おとーさん」
「お前は初めてだっただろ、孝介おじさんのところの光ちゃんだ、短期大学を卒業してから海外に行ってたんだったか?」
「はい、そうです、行く前はまだちっちゃい赤ちゃんでしたから覚えてないでしょうね」
「ほら伸也、挨拶しなさい」
「たけだしんやです、はじめまして、ひかるおば…」
ガッ!
「はじめまして、伸也くん、光お姉ちゃんだよ、よろしくね」
「は、はい…」
顔は笑顔だったけど握られた手にものすごい力が込められてた…すごく怖かった
オバサン…ダメ、ゼッタイ、オレ…シッテル…ジャパニーズ「サッシ」ダイジ、スゴク
「どうしたんだ坊や、坊やもあたしを見に来たのかい?」
「うん、まほー使いさん見たことなかったから」
「そうかそうか、まぁ、魔法使いはだいたい魔術師ギルドがある大きな街の付近に扱ってるからね、田舎のほうじゃ、珍しいかもね」
「あのね、おねーさんにお願いがあるの」
「ん?なんだい?言ってみな」
「僕、おねーさんに魔法を教えてもらいたいの」
「あたしに魔法をかい?なんでまた」
「僕魔法を使ってみたいんだけど、村には魔法のご本とかなくって誰も使えないの」
「だから、たまたま村に来たあたしに魔法を教わりたいと…」
「うん!」
「でも、あたしも遺跡に行かなくちゃいけないし、あんまり教えられないかもしれないよ」
「うん、それでもいいよ、ちょっとでも使えるように頑張りたいんだ」
「そんなにまっすぐな目で見られちゃダメとは言えないね…わかったよ、夕方前には遺跡から戻ってると思うからそれからでもいいかい?」
「ありがとう!まほー使いのおねーさん」
「あー、あたしの名前はリノンっていうんだ、よろしくな、坊や」
「僕はライアだよ、よろしくお願いします、リノンおねーちゃん」