第五話 知識系スキル
第五話 知識系スキル
「よし、今日はここまでにして昼飯にするか」
「わーい、おとーさん、おにーちゃんおうちまで競争しよ!」
「よーし、ライアには負けないぞ!」
「おいおい、疲れてるんだから、走らせないでくれよ」
今日はテッドさんとコーゼス婆さんのところに行く予定だから、ちょっとでも急がないと。
「ごちそーさま!僕ちょっと遊びに行ってくるね」
「ライア、気をつけるんだぞ、川に落ちたりするなよ!」
「はーい」
よし、とりあえずテッドさんのところに行くか。
「テッドおじさーん!」
「ん?また来たのかちびすけ、でも狩りに行くのは明日って言っただろ」
「うん、今日は罠のお話を聞きたくてきたんだ、ちゃんと知ってたら危なくないかなって」
「あ~、そういうことか、確かにそのとおりだな、んじゃちょっと教えてやっか」
そこから1、2時間ほどテッドさんの家にあったいろいろな罠について教えてもらった。
そして予定外だったが[罠知識]というスキルを得た、もしかしたら知識系のスキルは体得系のスキルよりも覚えやすいのかもしれない。
まぁ、まだ知識系のスキルは一つしか獲得していないので、確かなのかはわからないけど…
そして俺はテッドさんにまた明日来ると伝え、コーゼス婆さんの家に向かった
「コーゼス婆ちゃん!」
「だれだい?…なんだラッセルんとこの……ライアじゃないか」
一瞬名前忘れてたな…
「どうしたんだい?誰か病気でもしたのかい?」
「ちがうよ、今日はコーゼス婆ちゃんにお薬の作り方を教えてもらいたくてきたんだ」
「なんだい急に…子供にゃまだ早いよ」
「でもコーゼス婆ちゃん以外お薬作れる人いないから、コーゼス婆ちゃんがいなくなっちゃったとき、みんな困っちゃうよ」
「そりゃそうだけどね、せめてもう少し大きくなってからにしな、今はもっと外で遊んで体を作るんだよ」
「おとーさんと畑耕したりしてるから平気だよ、後テッドおじさんと狩りに行ったりしてるし」
「は?テッドのやつ、なにやってんだい、こんな小さい子供を猟に連れて行くなんて」
「ちがうよ、テッドおじさんにも僕がお願いしたんだ」
「頼んだとしても猟は危険が多いんだから子供を連れて行っちゃダメなんだよ」
その後しばらく押し問答になったがなんとか薬について教えてもらえることになった
「はぁ、全くしつこいのぉ…わかった、教えてやるわい」
「ありがとう!コーゼス婆ちゃん」
「それじゃあ、まずは薬草と毒草を見分けるために草の種類を徹底的に覚えてもらうぞ」
「はい!がんばります!」
「これをきっちり覚えておかないと、助けたい人を殺すことにもなるから徹底的に行くよ」
それから日が暮れるまでみっちりと草の形、色、匂い、手触りなどいろいろな方法で草の見分けかたを教わった。
『熟練度が一定に達しました[薬草学]スキルを習得しました、[罠知識]スキル[薬草学]スキルを習得したことによりレベルアップ時のINTに上昇補正が入ります』
よし、INTが上がった、INTが高くなれば異世界ロマンの魔法を覚えられるかも知れない、知識系のスキルはINTに関係するみたいだからこれからも積極的に覚えていこう。
「この薬草は熱に効くが、こっちの毒草と形が…おや、もう日が落ち始めとるな、今日はこのくらいにしておくか、ただ、中途半端な知識が一番危険じゃから時間があるときはなるべくうちに来な、まず最低限の知識を叩き込んでやるからな」
「はーい」
「いいかい、あたしがいいというまで絶対に自分で薬を作ったりするんじゃないよ!」
「大丈夫、ちゃんと約束は守るよ」
よしとりあえず、この村で農業以外の仕事についている人たちには渡りがつけられた、これから毎日忙しくなりそうだ。