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第三話 スキル習得への道

  第三話 スキル習得への道


 さて、とりあえず二つのスキルを覚えられたけど、後出来そうなことはっと…

 鍬で地面を耕したら採掘のスキルでも手に入らないかな?

 「おとーさん、僕にもほるのやらせてー」

 「ははは、ライアにはまだちょっと早いんじゃないかな」

 「大丈夫、できるよ」

 「わかったわかった、じゃあ、この鍬を貸してやろう重いから気をつけろよ」

 そう言って持っていた鍬を渡してくれた…お、重い…

 「ん~、よい…しょっと!…とっと」

 「ほらな、ライアには重いだろう」

 流石に大人サイズの鍬は重すぎたか…確か納屋に柄が壊れた鍬があったはず。

 あれにちょっと手を加えれば耕す真似事ぐらいはできるかも…

 「おとーさん、納屋にこれの壊れたのなかった?」

 「ん?あぁ、そういえば柄がおれたやつがあったな…それがどうかしたか?」

 「持つところが短かったら、僕でも持てるかなって」

 「そういうことか、よしわかった、明日にでも危なくないように持つところを整えといてあげるよ」

 「ありがとう!おとーさん」

 よし、とりあえず明日になれば鍬が手に入るっと…

 「おとーさん、このへんの石拾い終わったから、遊びに行ってきていい?」

 「ああ、別にいいが…おーい!マーク!」

 ラッセルは大きな声でマークを呼んだ、おそらく付き添わせる気だろうけど、行動の幅が狭まってしまうのはあんまり歓迎できないな。

 「大丈夫だよ!近くの河原に行くだけだから、ひとりで行けるよ」

 「そうか?気をつけろよ、マーク、すまんが片付けを手伝ってくれるか?」

 「うん、わかったよ、父さん、あれ?ライア、どっかいくのかい?」

 「うん、河原にちょっと遊びに行ってくるんだ」

 「そうか、川に落ちないように気をつけるんだぞ」

 「はーい、いってきま~す」

 よし、とりあえず役に立ちそうなスキルを覚えられそうな人に当たってみるか。


 俺は森の近くに住んでいる猟師のテッドさんの家へ向かった、「狩猟」スキルとかが覚えられれば、旅にも役立つだろうし、覚えておいて損はないはずだ。

 「テッドおじさーん、いるー?」

 入口で声をかけると奥の方からガタイのいい30代後半ぐらいのおっさんが出てきた。

 「よう、ラッセルんとこのちびすけじゃねーか、どうした?今日は一人か?」

 「うん、テッドおじさんにちょっと用事があってきたんだ」

 「あー、すまんが、俺はこれから狩りに行かねーといけねーからまた明日でもいいか?」

 ちょうどテッドさんは猟に行く前だったようだ、ナイスタイミングだね。

 「ちょうどよかった、僕、テッドおじさんのお仕事がどんなのかなーって思って見に来たんだ」

 「俺の仕事って、猟のことか?」

 「うん、そうそう、鹿さんとかを弓とかで捕まえたりするんでしょ?」

 「あー、まぁ、そうだな、だが結構動物の血とか出るけど、そういうのは平気なのか?」

 「お母さんのお手伝いで、鳥さんとかのを見てるから平気だよ」

 本当は平気じゃないがスキルのためならガマンガマンだ。

 「そうか、料理の前に血抜きとかするからそういうのは見慣れてっか、でもよ、今から行くのは昨日仕掛けた罠とかの確認だから、あんまり面白くねーぞ?」

 罠か…罠の仕掛け方や外し方がわかってる方が何かと便利そうだな。

 「それでも大丈夫だよ、早く行こ!」

 「まぁ、いいか、でも森の中は危ないから言うことはちゃんと聞くんだぞ」

 「はーい!」


 そうして、テッドさんとともに森の中に入っておおよそ30分くらい進んだところで

 「ちびすけ、そこで止まれ、あの木の近くに罠がある、危ないから俺が呼ぶまでここで待ってろ」

 「はーい、わかった、ここでじっとしてるよ」

 テッドさんは10メートルほど進んだところの木の近くにしゃがみこんだ。

 「よーし、こっちだ、まだ罠は生きてるから気をつけろよ」

 呼ばれたので、テッドさんのいる近くまで行きテッドさんの指差している所を見てみると、トラバサミみたいな罠が置いてあった。

 「いいか、こいつは真ん中のところにさわると横のギザギザが閉じて動物を捕まえる罠だ」

 うん、まんまトラバサミだね。

 「これに挟まれたら子供の指なんか簡単になくなっちまうから、絶対に触るなよ」

 「うん、絶対に触らないよ」

 「よっしゃ、ここは獲物もかかってなかったし次に行くか、足元気をつけろよ」


 そしてまた20分ほど行くと。

 「止まれ…よし、今度はかかってるみたいだな」

 テッドさんの前を覗いてみたら、鹿のような動物が罠にかかったのかうずくまりもがいていた。

 「ここでちょっと待ってろよ、さすがにいきなり殺すところを見るのを見せるのもアレだからな」

 そういってテッドさんはナイフを片手に鹿に近づいていった。

 「森の神フォルスよ、森の恵みに感謝します」

 猟師に伝わるお祈りなのか、テッドさんはそう言ったあと鹿の首にナイフを突き立てた。


 鹿を仕留めたあと、テッドさんが鹿を担ぎ二人で森を出た。

 流石に一回猟について行っただけではスキルを覚えることはできなかったので。

 「テッドおじさん、またお仕事見に来ていい?」

 「あー、まぁ、毎日行ってるわけじゃないからな、それでもいいなら三日くらいしたらまたこい」

 「うん、絶対また来るね」

 よし、これでまた狩りを見ることができそうだ、小さなことからコツコツと、スキルの道も一歩からだ。

 「それじゃあ、またね、テッドおじさん」

 「おう、もうすぐ暗くなるから気をつけて帰るんだぞ」

 そうして俺は家路に着いた、よし、明日もスキルゲットに向けて頑張るぞ!

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