07、『世界説明』 歴代勇者の作った本は偉大です。
遅くなりました、すみません。
描写と文字数をもっと頑張ります。
何だったんだよ最初の紫紺の色が長いとか、確定演出だろ。なんなの、まさかの落ちこぼれ確定演出なのかよ!!
魔法陣は壊れるしさぁ!本当に巻き込まれただけみたいだな俺......
なんか俺に気を使って話が進まんないな。
「落ち着いたので勧めてもらっていいですよ」
とりあえずそういった。本当は心は荒れていたけど。
「はい、それではこれで全員終わったので、今日は自由になります。この別館と、城の図書室、食堂、庭、訓練場には自由に入れます。女神様との会談は明日ですので、明日は十時にこの場所に集まってください」
自由か......とりあえず部屋に戻ってこの本読むか。
そういえば......「この本って名前あるんですか? 」
「名前は『勇者の叡智』と言います。意味は『勇者が叡智を書き足し、異世界人の勇者がこの世界に呼ばれなくなり、世界に平穏が訪れるまで進化し続ける』らしいです。初代勇者様がつけたそうですよ」
なんとも大層な名前だな。しかも少し厨二っぽいからなるべく口に出したくない。
だが、意味はしっかりしている。この異世界が他の世界に頼らなくなるまでだもんなぁ。
「そうですか、ありがとうございます」
じゃあ俺は部屋でこの『勇者の叡智』でも読むか。
「では、失礼します」
そう言ってランはこの別館から出て行った。
俺含め全員その場から動かなかった。十分くらいみんな無言でいた、これからの事を考えているのだろう。
「えっと、みんなこの後どうする? 」
竜吾が気まずそうにそう切り出した
「あー、俺は庭か訓練場で運動するぞ」
健二も気まずそうに答える。
「私達は、瞳と部屋に行くけど」
美奈もこっちに目を向けない。
「僕は図書館に行こうかと思っています」
依頼も遠慮している感じがする。
みんな気まずそうだ。理由は当然俺だ。みんな喜びたいはずなのに、地球での友達同士でワイワイやりたいはずなのに、何故か巻き込まれた部外者が邪魔をする。
はぁ、それなのに俺は逆ギレして、本当に自分が嫌になる。
なんで俺、ここに居るんだろう......
「......俺は部屋でこの本でも読んでるよ」
俺が最後にそう答え、十二時にここの食堂でお昼を食べる事を決め皆解散した。
◇◇◇
なんで俺ばっかりこんな目にあうんだよ。昨日の夜、美奈が部屋に来てくれた時はまさかの俺、主人公なれちゃう? とか思ってたけど、絶対無理だわ。
まだ、絶対にゴミスキルって決まったわけじゃないけど、俺は特別頭の回転が速いわけでも、ミリオタでもないからどんなスキルを獲得しても機転を利かせた攻撃とかできないしな。またどうせつまらない人生を送るんだろうな.....
閑話休題
俺は部屋で椅子に座り、勇者の叡智、第二項目を読んでいた。
ここに魔物の説明を記す。
魔物とは
魔力を帯びた生物で、第一項目に書かれている全種族と敵対している。
スキルによってはテイムが可能となる。友好的な魔物もいる。
人間の心臓に属する場所に『魔石』があり、人々の生活に役立っている。
魔物にはG〜Sのランクが設定され、ランクE以下は死ぬと体が灰になり、魔石と稀に爪や牙などのアイテムをドロップする。
ランクA以上の魔物は魔石ではなく、『紫石』をドロップする事もある。
ダンジョンなどもある。
◆いろんなラノベであるように、この世界にも魔物や魔石があるぞ。魔物を討伐しないと街を破壊したりするから狩る方が賢明だ。紫石が手に入ったなら金に余裕が時はある自分で持っていた方がいいぞ。
(確かにいろんなラノベで使われているような事だな。まぁ俺は、そんな世界で落ちこぼれとして生きていかなければならないんだけどな。内政チートとか百パーセント無理だからやっぱり戦うんだよな、でも最初程戦うことに忌避感を感じないんだよね。戦えるかわかんないけど)
ランク分け
冒険者の説明は次項目
ランクG・・・そこまで強くない。多少体を鍛えていれば村人でも倒せる。 集団で行動することはない。 アイテムドロップはしない。
ランクF・・・ランクGとそんなに強さは変わらない。ただ集団で行動することがある魔物。アイテムドロップあり。
ランクE・・・強さはランクGより少し強い程度だが、常に集団で行動しており、ただ体を鍛えただけの者が一人で戦っても負ける。アイテムドロップあり。
ランクD・・・ステータスに戦闘職の恩恵が無いと倒すのに犠牲が必要。これを一人で倒して初めて新人冒険者と認められる。成人が十七歳なので新人がなる。
ランクC・・・死体が残り、魔石と色々な部位を獲得する事が出来る。このランクの魔物を倒せばルーキー卒業となる。
ランクB・・・これを倒してやっと中級冒険者になる。才能が無くても諦めければここまで来れるかもしれない。だが、ランクAは戦闘系固有スキルが無いとなるのは難しい。大体二十七歳くらいの人達が多い。人格が出来ている者も多い。
ランクA・・・天才と呼ばれる部類の者が倒す事の出来る化け物。多くの村が壊滅する怖れあり。稀に紫石を持っている。
ランクS・・・天才がパーティを組んでやっと倒せるレベル。出たら街が壊滅する怖れあり。稀に紫石を持っている。
ランクSS・・・勇者でも無ければ倒せない強さ。国が壊滅する恐れあり。絶対紫石を持っている。
これが現場のデータだ。参考にしてくれ。
◆勇者の試練は邪神殺しだったが、もちろんランクSSだったぜ。戦う時はどのランク相手でも気を抜くなよ、この世界はゲームじゃないんだ、当たりどころが悪ければ階段で転けただけでも死ぬ。低ランクだからって甘く見るなよ。
(確かにゲームじゃないんだから不意打ちで瞬殺されることもあり得るからな。俺は本当に戦えるんだろうか? )
俺たちはこの世界に冒険者ギルドを作る事に成功した。ここに初期の説明を書くからこれから書き足してくれ
「オタクな初代勇者」
冒険者ギルドとは
魔物が増えすぎて村や、街が壊滅しない為に戦うことを生業とした職業だ。俺たちがこの作品世界に来た時に既にあった傭兵たちを元に作成した。その名残で低ランクの者は雑用をやり、地球でいうフリーターの様な生活を送っている。一攫千金を狙った力自慢が入ったりする。
冒険者と聞けば物語を思い浮かべる者もいると思うが、冒険者は命懸けの職業だ。高ランク冒険者になれば地球の職業よりずっと死が身近に存在する。決してゲームじゃない事は覚えておいてくれ。
冒険者は基本パーティーを組んで行動する。パーティを組むことによってパーティー全員に経験値が行き届く為魔法使いもレベルを上げる事が出来るようになる。
パーティーの上限人数は六人だが、人数を超えても一緒に行動することは出来る。
冒険者に魔法使いは普通にいる。魔法を使うためには学校に行くか、師匠に教えてもらうのが一般的だ。
魔法が使えても働き口がそんなにない為、殆どの者は冒険者になり、名声を上げ、貴族や城に雇って貰える事を狙うぞ。
ただ、回復魔法を使える者は教会にしか居ないのでポーションを購入しないと死ぬ確率が高くなるぜ、値段は効果が低めのポーションならそんなに高くないから安心しろよ。
討伐、雑用だけでなく、護衛や採取などのクエストも有るので礼儀も知っていた方がいいな。
王国との関係は悪くないから勇者はまず冒険者ギルドに入るようになっているからな。
その後は、冒険者ギルド内施設の使い方だった。多分全てのギルドに全ての施設がある訳ではないだろう。
◆冒険者ギルドの受付になる人は皆美形にする様になっているからな、差別だ、なんだ言われても知らないな。
(俺は冒険者になって雑用でその日暮らしでもして行こうかなぁ......ぐすん)
その後はランクCまでの一般的なモンスターが書かれていた。
俺は本を閉じ、時計を見ると十二時だった。俺は走って別館の食堂に向かった。
(なんか俺、落ち着いて食堂いけるのかな?)
俺が食堂のドアを開けると食事をしているのは美奈と麻野だけだった。
「あ、崇史くんその、元気出してね」
出会い頭にそう言われた。すごい悲しい。
「うん、落ち着いたよ。ところで他の人は? 」
なんでいないんだろう
「まだ来てないからね、もしかしたらお城で食べてるんじゃないの? あ、美奈から話は聞いたわ、私のことは瞳でいいからね」
瞳と美奈って顔はどちらも美人系だが、タイプが違うな。美奈は美人だけど、守りたくなるような美人で、瞳はキリっとしていて、自分より数歩先を歩いて自分を引っ張っていってくれそうな感じだ。
その後は多少の会話はあったが、二人はすぐに食べきり、食堂を出て行った。
俺はこの後図書館に行く予定だ。
読んでいただきありがとうございます。
誤字脱字など、教えて頂けると幸いです。