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『自己進化 』 ~自分の道は自分で決める~  作者: 零度霊水
『輪廻転生』 〜光を示すもの〜
41/64

41、『飲酒厳禁』 お酒は飲んでも飲まれるな

すみません。2日遅れました。

「ミスト様、先程はお嬢様を庇っていただきありがとうございます。先ほど決めた謝罪以外にも何かお礼をします。何なりと申してください」


 確か、謝罪の品は受け取りたくないなら受け取らなくて良い。でも、感謝の品は図々しくない程度には貰った方がいいと。


「じゃあ、お礼の品はツバキが普通に喋ってもらうって事でいいか? 俺はただの冒険者だ。そんなにかしこまって喋る必要はない。レフィーヤもそれで良いか?」


「私も同意見だ。メイドも兼ねているようなので敬語を使うのはわかる。でも、私達にまで使う必要はない。といってもこれはミストへのお礼だけどな」


「わかったわ。これから貴方達には私の素で喋らしてもらうわね」


 どこかおっとりした口調だ。さっきの戦闘時のツバキとはまた印象が違う。人族ではないらしいので、種族の特徴か何かか?


「じゃあ、私にも素で……」


 シフォンがチャンスとばかりに発現するが……


「お嬢様はお嬢様です。しっかりとしなければお嬢様の品格も失われてしまいます」


「やっぱりだめか……」


「それで、ミスト様。ここはこれで……」


 因みにツバキは俺とレフィーヤの名前を呼ぶ時は様をつける。これは譲れないらしい。ちょっと意味がわからないが彼女の大事なところなんだろう。




  閑話休題(乙女心?は難しい)





「では明日、俺たちが迎えに来た後一緒にシフォンさんのお母様の家に行く。と言うことでよろしいでしょうか?」


 話し合いは終わりへと近づいていた。



「はい。それでお願いします。ただ、出来ればもう少し砕けて喋ってくれると嬉しいです……」


 さっきから何回か言ってくるが個人的にはあまり砕けた口調は使いたくない。心のどこかで貴族に対しては敬語を使わなければいけないと感じているのだ。まるでそれが “常識” であるかの様に。

 ステータスの呪縛はこんな所にも現れているようだ。


「本当によろしいのですか?」


「お願いします」


 ここまで頼み込んでくる貴族というのもおかしくて、ばかにしてるわけじゃないが、つい笑ってしまいそうになる。


「……わかった。それで、本当にツバキに俺の修行を頼んでもいいのか?訓練場にシフォンさ……シフォンも来ることになるんだぞ?」


 ツバキが俺を殺そうとした。その謝罪として俺の師匠をやってくれるよう頼んだらツバキはシフォンが良ければいいというので、俺に稽古をつけてくれる事になった。

 正直言って楽しみだ。俺よりも高い戦闘の ”技術“ を彼女は持っているのだから。


「別に大丈夫ですよ。それに、私を襲うメリットなんて家名すらない『貴族』という身分くらいですから、私を狙う輩なんてそういないでしょうし……」


 このお嬢様は俺と同じタイプの人種らしい。つまり、自分を卑屈に見ているのだ。

 いくらステータスに縛られてるとはいえレフィーヤも強姦の危機にあったように犯罪を犯す奴は犯すのだ。

 ましてや上品な青髪の美少女。すぐに襲われてしまうだろう。


「シフォン。そう自分を卑屈しすぎないほうが良いよ」


「卑屈、ですか?……確かに私にはそういったところがあるかもしれませんね。でも謙虚は美徳とも言いますよ?」


 卑屈なことはいけないの? と目で訴えかけてくる。


「俺もそうだからわかるんだけど、自分を下に見るっていうのは楽だよね。『相手の方が働いている、だから自分は全然ダメだ』とかさ、『あの人はあんなに頑張ってるだから自分はまだまだ』とか、自分が一歩下がれば相手を上げる事に繋がり、自分には踏み込ませなくする。


 確かに『私は世界一綺麗』とか自分への自信を過剰に持っていたり、『俺たちなら絶対に負けない』みたいな都合のいい言葉常に言っている奴よりは俺は好ましいと思うけど、それを聞いた周りの人達はどう思う?


 俺は自分自身に自信がない。でも、どうにか前を向こうとしてる。卑屈になりすぎないように、自分のできる事を精一杯やる。

 たった一人でも良い、俺が()()()()()()()と思える人の為に」


 こんな事柄じゃないのについ説教くさくなってしまった。


「そうですか。貴方も私と同じ様に卑屈といっていましたね。でも、それは違います。貴方は前を向こうとしています。私はそんなに強くありません……強く、生きれません」


「そう、か。まぁ結局俺が言いたかったのはもっと自分を大事にしてって事だから、さ。それに俺もシフォンが言ってるほど強くないよ」


 そう、俺が言ってる事はただ理想だけを語って自分は変わらない。俺が一番嫌いな人種と同じなのだから。


 俺は言いかけた言葉を飲み込む為紅茶を口に運ぶ。そのタイミングを狙ってツバキが俺だけに伝わる爆弾を落としてきた。


「取り敢えず話は終わりましたね。ところで、ミスト様()()()()()()()()()()()()()()()()()


 紅茶を吐き出しそうになる。


「グッふ! 味噌汁の作り方知ってんの?」


「はい。母親に教わりました」


 俺はツバキに顔を近ずけ重要な質問をする。


「あら、良いんですか? レフィーヤさんの前でこんな積極的に」


「いや、今そいうの置いといて。それよりも、あの言葉(毎朝俺に味噌汁を)の意味(作ってくれないか)も知っていたりするのか?」


「一応は。大胆ですね。いきなり愛の告白なんて。私もあんな告白されて見たいわ」


 意味知ってたかぁぁぁぁぁぁ!!

 クソ!クソ! 行った事自体は本心だから後悔はしてない。ただ、めっちゃ恥ずかしい。


「くっそぉぉぉ。恥ずかしい……何よりそんだけ美人なら告白くらいされた事あるでしょ」


「だったら良いのだけれど。私は身分が奴隷だからまず相手がいないのよね」


 奴隷だったのか……衝撃だ。


 ところでシフォンの奴隷って事なの……いや、これを聞くのは失礼すぎるだろう。


「ミスト。そろそろ行くよ」


「了解」


 レフィーヤから声がかかる。どうやら俺が稽古をつけて貰っている間の立ち位置が決め終わったようだ。これでもうここでやることは終わった。あいつらやシフォンの父親の領主にレフィーヤが見つかると俺はこの町を相手に単騎で戦争をしなければいけなくなってしまうし、シフォン達にも迷惑がかかる。

 よって俺たちは早急に立ち去ることにした。




「では、また明日」


「ミスト様。レフィーヤ様。明日もよろしくお願いします」


「じゃあな」


「では」


 ツバキは門番の前なのでメイドモードだ。


「ミスト、夕食はどうする?」


「宿はとってないんだっけ? じゃあそっちから行かないとまずくね」


 空は既に暗くなり始めている。この町には確か宿屋が少なかった気がする。


「確かにこの時間か……急がないとまずいかもね」


 俺たちは走り出した!





 ◇◇◇



 結果、酒場の二階の()()()()を一つとることが出来た。

 この宿は横の壁が厚く、その上部屋代は安いのだがいかんせん床が薄く、酔っ払いの声がとてもうるさいのだ。つまりここに泊まるのは独身の冒険者くらいで、娼館も近い。つまり二人部屋はこの宿の中では人気なのだ。

 なんせ壁だけは厚く、隣の部屋の声は聞こえないので安心できるらしい。


 というわけで俺たちはここで食事をとる事にした。


「ミストはお酒飲む?」


 木の板に書かれたメニューを見ながらレフィーヤが俺に聞く。


「明日も護衛だろ。酒飲んでも良いの?」


「? 割とみんな飲んでるよ? 大抵の冒険者って次の日も仕事だけどお酒飲んでるでしょ。生活魔法の一つの酒消し(ノンアルコール)って魔法で大体の酔いは消せるから大丈夫だよ」


「そうなのか」


 ファンタジー世界すごいな。でもよく考えれば普通のサラリーマンなんかも次の日仕事あるのに酒飲んでるし。別に普通のことなのか。

 重要なのは適量って事かな。


 それにしても……酒か。飲んでみるか? 何事も経験だというし、この世界では俺の歳の奴は普通に酒飲んでるしな。


 重要なのは適量って事だ酒は飲んでも飲まれるなって言うし飲みすぎなければ大丈夫だよな。


「軽めのやつを頼む。あとおかずはこの辺でいいかな」


 無難に鶏肉の唐揚げとコンソメスープ、塩キャベツ的な物を頼む。

 キャベツっぽい物は横の席に届けられた時に名前を聞いたのでどんな料理かわかった。


「オッケー。じゃあ私はこれにしよ」


 レフィーヤはパスタを頼むらしい。


「店員さーん」


「はい」



 数分後に酒が運ばれてくる。


 これが酒か。発砲酒ってやつっぽいな。取り敢えず、飲むか……

 俺は唐揚げを摘み酒を口に運ぶ。


「ゴク……ゴク……」


 喉越しがいいとはこういう事なのだろう。本当にゴクゴクと音がなった。とても苦いが、それでいて癖になる味だ。塩キャベツを口に運びもう一口飲む。


「ぷはぁっ……最っ高!」


 めっちゃうまい。大人が酒にハマるといのもわかる。

 少し値段の高い冷えたものを頼んでるだけあってとてもいい。

 どんどん進む。気づけば気分が高揚し、顔がとても熱くなっていた。


 正面にいるレフィーヤもとても顔が赤い。白い肌の人が赤くなるととてもわかりやすい。


「レフィーヤぁ。あいしてるぞぉ」


「私も好きだよぉ」


 ろれつが回らない。


 周りを見ると女の子とイチャイチャしている客も数人いた。ここは店の端っこなのでそこまで問題無いだろう。


「レフィーヤ」


「ん?」


 顔を上げたレフィーヤに不意打ちでキスをする。しかも舌を絡ませるディープなやつだ。


「ぷはぁ。嬉しいよぉ〜ミスト。」


「俺もだ。レフィーヤ」


 その時後ろから声がかかった。


「おいおい店ん中でイチャついてんじゃねーぞブサイクが」


 若い男の声だ。


「あ? んだと!」


 酒ってのは人格も変わるらしい無性に苛立つ。


「その女はテメェーにゃ釣りあわねぇだろボケが」


 俺に喧嘩売ってきた男も女連れだった。それも、割と美人の。男の顔は俺とそう変わらなかった。


「そっちだってそうだろうが」


「やんのか!」


「舐めんなよ!」


 俺とクズ野郎との真剣勝負ーー


 ーーいや、こいつをぶちのめす一方的な蹂躙劇が今、始まーー


 ーーらなかった。


「貴方達、やめなさい。状態回復(バットキュア)



 この男が、後の親友だとこの時の俺は知るよしもなかった。

誠に申し訳無いのですが、諸事情により次回の投稿も8日後あたりになりそうです。重ね重ね申し訳ございません。


ただ、コメントは本当に嬉しいので、書いてくださりありがとうございます。


読んでいただきありがとうございました。

誤字脱字や物語のおかしな点、矛盾等ございましたらご指摘頂けると幸いです。

よろしければ次回もお願いします。

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