18、『護衛終了』 なんのフラグも起こらなかったぜ!
文字数が少ないので数日後書き足すと思います。
1/25 少し書き足しました。
1/25 すみませんお金の名前がコルからジルドに変わります。
馬車の外に出ると前方から一角狼の群れと石兎の群れが前方と後方から別々に迫っていた。
「ライスト、馬車を止めろ! 俺達は昨日決めた陣営を展開しろ! 」
依頼主の名前ライストっていうのか始めて知ったなっと持ち場に移動しなきゃな。
馬車の近く、最低防衛ラインに立ちショートソードを構える。二刀流なんて高度技術俺は使えないのでナイフは閉まっておく。
どっちも叡智の書に書かれていたモンスターだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ホーンウルフ ランクD
額に骨が発達してできた鋭いツノと普通の狼よりも鋭い牙と爪、高い身体能力を誇り4〜5群で行動する。
低確率でツノ、牙、爪のどれかを落とす。
ボスがいる群もあるので注意。
ストーンラビット ランクD
石でできた牙、ツノがあるうさぎ3〜4匹の群れで行動する。跳躍能力と瞬発力が高く一瞬で近くに来る。
低確率で皮とツノを落とす。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界人の称号のおかげで覚えていられたのですぐに思い出すことができた。
あまりついてない。魔物の群れが二つ重なるなんて稀な事だ......でも一番ついてないのは魔物達の方だろう。なんせ、Bランク冒険者と主人公っぽいやつがいるこの馬車を標的にしてしまったんだからな!
緩んでいた気を引き締めて戦況を確認する。
前方から来たホーンウルフの群れはレフィーヤが既に殲滅していた。周囲に紫色の灰が舞う。
後方から近づいてきたストーンラビットはエクスが剣を一本だけ使い、危なげなく倒していく。
ツノを刺そうと真下から飛び上がってきたストーンラビットを流れるような手つきで横に斬りはらう。
二匹目のストーンラビットが背後から飛びかかってきても、まるでその行動を読んでいたかのように回転斬り、一本の剣で切り裂かれたストーンラビットは一瞬にして紫色の灰になる。
最後の一匹が逃げたところを追いかけて一刺し、こちらも紫の灰が舞いツノが一本落ちる。
エイラは屋根の上に立ち、杖を構えている。
(終わったのか? 俺完全にお荷物......いらない子だな......)
俺が気を抜いた瞬間「ミスト! 下だ! 」とレフィーヤが叫んだ!
俺が横に跳んだ瞬間、さっきまで俺がいたところが爆発した。
「うおっ! 」「なっ! 」
爆発と共に現れたのは全長1メートルくらいの緑色の皮膚を持った土竜だった。武器のようなツノや爪はなく、攻撃手段は無さそうに見える。
(も、土竜? 一般的な低ランクモンスターに書いてなかったからこいつは珍しいモンスターかランクC以上! 俺にやれるのか? )
敵を前にして流暢に考え事なんてするのは間違っていた。
緑色の土竜は何も生えていない額をこちらに向け不敵に鳴いた。
「ギュイギュイ! 」
「と、飛んだ! ? 」
土竜が突っ込んできた。この場に俺しかいなければ当たっていただろう。だが、エイラが間に土壁を作り防いでくれた。
ストーンウォールは石と土が混ざった厚さ1メートルくらいの壁が出現する魔法のようだ。
こんな魔法は初めて見たが、この壁があれば土竜の額くらいでは貫通できなそうだ。
「気、抜かないで! って、えっ? 」
しかし、土竜は土と石でできた壁を簡単に突き破ってしまった。辺りが土煙に覆われる。
まるで見えないツノがあるようだ。
勢いをそのままにドリルのようになった土竜は俺に突っ込んできて勢いよく突き刺さった。
「ミスト! 大丈......ぶ? 」
レフィーヤが土煙を突き破って駆けてくる。そしてこの光景を見て驚く。
俺の剣に正面から突き刺さった土竜の姿に。
「おい! お前ら気をぬくな! 」
「あ、ああ! 」
なんとか返事をする。俺も驚いているんだよ! 強そうな雰囲気をして登場した土竜の魔物が大技を放った瞬間自滅したんだぞ! 俺の目の前で!
俺たち三人は変な空気になりながらも周囲を警戒しながら馬車に乗り込こんだ。土竜の死体は残ったのでランクはC以上のようだ。
死体は収納バックに入れておいた。
今度ギルドで調べてもらおう。
馬車に戻ってからは特に会話もなく日が落ちた。レフィーヤが土竜に気づけたのはスキルによるものらしい。
夜の見張りはペアが変わって前半俺とエイラ、後半エクスレフィーヤのペアだった。テントは昨日と同じペアだった。
だからなんで男女分けないんだよ! って思ったが今日の活躍から考えても俺に言えることなんてないだろう。
もしかしたらエクスはレフィーヤをパーティーに加えたいのかもしれないな。
俺とエイラの間に会話は一切無かった。エイラは魔導師書? 的な物を読んでいたので俺はスマホのメモに討伐した魔物と打ち込み今日の魔物の特徴をまとめた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:緑土竜(仮)
姿: 緑色の皮膚を持った土竜。地面に潜る。皮膚はそんなに固くないので普通のショートソードも斬れる。
攻撃法: 地面を蹴り額の見えない何かで攻撃する。地面を爆発させる攻撃もある。地面に潜る。
ランク: C以上
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
打ち込んだ後はラノベを読んで交代時間が来た。
レフィーヤとは寝る時間がずれていたので会話らしい会話もなく、目的地に着いた。
街に着いたのは夕方だった。
乗客を降ろし終えた後、商会の馬車入れの前で報酬を渡され解散になった。
「今回はありがとうごぜいます。帰りも参加できる人はいますか? 」
「すいません、俺はしばらくこの町にいるんで」
「私もだ」
「俺たちはすぐに別の町に行くんだ」
誰も参加出来ない事が分かるとライストは「わかりました。三日間ありがとうございました」と言い去っていった。
宿屋街の場所も教えてくれた。
「じゃあな。レフィーヤは昨日のこと受けてくれるなら明日の朝ギルドに来てくれ」
「さようなら」
そう言ってエクス達も宿屋街に歩いて行った。ホテル街じゃないぞ!
「レフィーヤ、さようなら」
「ああ、さようなら」
そう言って別れた。俺はエクスたちが歩いて行った宿屋街に歩いて行ったが、レフィーヤは反対に進んでいった。
まぁ、同じ町で同じギルドに通うんだ、また会えるだろう。
あまり高くなさそうな宿に適当に入る。カウンターには頭が薄いおっさんがいた。
「一泊、いくらだ」
「朝食と夕食がついて五千ジルドだ。お湯は桶一杯で五百ジルド」
俺はカウンターに五千ジルドを置き鍵を受け取る。
「夕食はいつ食えるんだ? 」
「今からでも食えるが、どうする? 」
「じゃあもらうわ」
薄っぺらい会話をして夕食を食べる。夕食は野菜スープ、硬い黒パン、、焼きキノコだった。
キノコを食べるのは勇気が必要だったが思ったよりも美味しかった。
夕食を食べて五百ジルド払いお湯を受け取る。
部屋の内装は無いそうだ。
いや! 違う! 本当に何も無いんだ! 質素なベットと小さな丸い机しか無かったんだ。
くだらないネタを入れたが幸い掃除は行き届いていたようだった。
部屋に戻った後体を拭きベットに座ってステータスを開き確認する。
ステータス解放!
◆◆◆
名前 ミスト
種族 人族 (17)
所属 冒険者 一般人(異世界人)
レベル 5
職業 剣士 (剣術で戦えるものが持つ職業。斬撃、刺突攻撃時のみステータスの力に補正)
能力値
体力 55/66 +10
魔力 26/29 +3
力 43 +10
守備 29 +5
知的 41 +4
魔力 28 +3
魔抗 32 +2
俊敏 40 +4
器用 44 +2
技術 44 +7
合計50アップ
犯罪歴 無し
固有スキル
「自己進化」(スキル持ち主が何かを成し遂げた時に2〜5個の固有スキルの中から一つ選び自分に付与する)
(他人に表示できるスキルは一つだけであり、表示されてないスキルは『 』で覆われる。)
(能力値がスキルの持ち主の願いを多少は反映する。討伐時に使った能力値が優先して上がる)new!
『基本斬撃』
スキル 「生活魔法」(生活に便利な魔法が使える)
経験スキル 無し
称号
異世界人(異世界から来た者。本の内容などを覚えやすくなり、記憶力が上がる)
読書家 (つい描写をしてしまう。読書スピードが上がる)
女神様の玩具(たまに女神様が自分の行動を見てくれるかも?) new!
◆◆◆
おっしゃあ! レベル上がった!あのモグラは経験値が多くもらえたのかな? メタルなスライムみたいにさ。
レベルは10ごとに上がりにくくなるらしい、レベルアップごとに上がる合計値も人それぞれでそこがこの世界二つ目の才能と呼ばれるところらしい。
ただ、比べる対象がいないから自分が強いのか弱いのかわからないな。
後は自己進化に新しい説明文がついた事と女神様の玩具っていう酷い称号がついたくらいか。
自己進化もその名の通り進化していくのかな? 称号については女神様が見てくれる機会が増えてよかったと解釈しておこう。
「あれ? 自己進化が光ってる? 」
青く発光している自己進化をタップすると目の前にあの黒い板が出現した。
今回選べるスキルはーー
読んでいただきありがとうございます。
誤字脱字等ありましたらご指摘していただけると幸いです。
おかしな文章ばっかりだと思いますがこれからも読んでいただけると本当に嬉しいです。




