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「やーまだのなーかの3本足のかーかーしー」
「くっくっくっ、おもしれぇな、それ」
「グループの主題歌が出来たな、はははっ」
「面白いキャッチフレーズかも」
「お前ら、いくらでも先に進んでいくな」
「え、まさか」
「お前らもこういうのを考えとけよ」
「うえぇぇ」
「スピスピスピスピスピリッツー」
「あははははっ」
「ワンワンワンワンワンダラー」
「あははははっ」
「お前ら、笑ってるけど、フレミングとかどうするつもりだよ」
「フレーフレーフレミング、あそれ、フレッフレッフレミング、フレッフレッフレミング、ワーワーワー」
「おお、応援か、成程な」
「あは、やったね」
「青木山」
「石橋」
「よし、仲間だな」
「また何か始めやがったぜ」
「ほお、それは合言葉だな」
「ええ、名前の最初の漢字のアナグラムです」
「面白いな。よし、お前らも何か合言葉を考えろ」
「うぇぇぇ」
どうにも波風を立てたいのかねぇ、困ったものだ。
しかし、フレミングか。
この世界では少し危険な香りがする名前だ。
確かに学者の名前ではあるが、フ、レミングな訳だし。
レミングと言えばシナリオで、北欧系の名前だったはず。
まさかここまで波及してはないだろうと思うけど、様々に絡んで訳が分からないのがこのシナリオだ。
だからもしかしたら……水を向けてみるか。
「フ」
「レミング」
もろかよ、マジかよ。
「うん、面白いかも。良いのありがとうね」
「それで良いんだな」
「うん、レミングって動物の名前だし」
「ならそれで」
「そうするわ」
平静に返したけど、オーラの色が変わったらバレバレだぞ。
おまけに山本の色まで変わりやがるしよ。
《起きたのか……敏感だな。まあ、懸念には及ぶまい……頼むぞ……試しだろうな……当たり前だ。絡むつもりはねぇよ……ならいい》
こいつも寝るとは言ったが、かつてのオレのように奥底で検証してやがるのかもな。
だからオレの言葉で即座に反応したと。
まあ、ガードだと思っておくか。
なんせ、上関連では先輩になるんだし、全てお任せで良いだろう。
オレは下の存在として当たり前に、普通に過ごせばそれでいい。
そんな変なシナリオにわざわざ自分から絡みに行くなど、絶対にしたくないんでな。
《ただな、学長には気を付けておけ……あれも関連かよ……シルフ関連だ……転校するぅぅ ……くくく、諦めろ……あーあ、県立じゃなかったのかよ、シルフは……あっちは教職員に数名程度だな ……しまったな、やはり県立にすべきだったか……なるべくは止める……頼むよ、先輩》
(ふふふ、なかなか殊勝な奴だ。先輩か、本当にそうなるのなら……そうだな)
「なあ、ワンダラーでも何か考えてくれよ」
「117円は? 」
「ワンダラー……あ、良いかも。サンキュ」
「な、な、な、スピリッツも何か無いか」
「天が知る」
「地が知るってこれの何処がスピリッツだよ」
「サムライなんとかってマンガがあったと思ってよ、侍と言えばそんな合言葉だろ」
「う……ま、まあ、暫定でこれで良いか」
「ああ、暫定な。うん、それでいい」
「知ると知るで知る二つ」
うわぁ、また色が変わったぞ。
《わざとだな……これ、ヤバいだろ……諦めてくれ……そんなぁ》
フレミングがレミングで、スピリッツはシルフかよ。
じゃあワンダラーは……グレムリンなのかよ、嘘だろ。
こんなところでも三つ巴とか、どんなシナリオだよ。
「ワンダラーと言えば冒険、冒険と言えばモンスター、モンスターと言えばゴブリン、オーク、グレムリン」
確定だな、やれやれ。
「いーだろ、オレもそういうのが狩りてぇんだよ」
人間じゃなくてか。
真っ赤に染まられても困るんだが、来るなら潰す。
まあ、覚悟して向かって来るがいい。
前科7人……いや、もっとかな。
もう忘れたな……通算だと数百万かもだし。
なんせ殺しの履歴の桁は違うから、来るなら好きに消えちまえ。
《ゴホン……発散だ、気にするな……頼むぞ……はぁ、殺りてぇ》
(確かに身の程知らずではあるが、それが世界内存在ってものなんだ。だから我慢してくれよな)




