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さすらいの魔皇子2   作者: 黒田明人
中学 卒業式
62/119

62 抱枕

 


 翌日、朝5時に起きると、皆はまだ睡眠の中。

 なのに何故かミツヤはソファで眠っている。

 あれ、昨日からそこで寝たままかよ。

 よしよし、そう言う事なら抱枕だ。


 あれ、何か変な夢を見てないか? 抱き返して来るんだが。

 まあいいや、ふわふわするからこのままで……おやすみぃ。


      ☆


(おほほほほほ……いいアングル発見よ……このままスケッチスケッチ……イマジネーションかき立てられるわね)

(あっ、僕も混ぜてもらおうかな、くすくす)


 周囲がざわめいて目覚めると、佳代さんはスケッチ、山本は同じになっていた。

 佳代さんはやっぱり腐女子で、山本はソッチの気ありか。

 どうにもオーラの色がなぁ、昨日と全然違うんだもんなぁ。

 佳代さんは空色、山本は淡いピンクだ。

 あの、黄色と白のストライプってのが上の特徴か。

 つまり、青と白の混ざりと思ってた斉藤さんはやはり。


 いかんいかん、フタだったな。


 それにしても、両親は昨日の夜また頑張ってたが、本気で作る気かオレの下を。

 親父が39才でお袋が36才だろうに、36で妊娠はまだいけるのかよ。

 こりゃ頑張ってサポートしないとな。

 精神体でサポート要員頑張るか、クククッ。


 待てよ、そう言う事じゃないのか?


 例えばこの混ぜた力を、胎児に浴びせると同類になっちまうとか。

 どうにもありそうな話だけどな。

 つまり、ミツヤの母親とオレの母親、共に何かの要因で出産がヤバかったと。

 それに対して上の力での干渉があったんじゃないのか。

 だからオレ達がこんな存在になっちまったと。

 どうにもあり得そうな推測で怖いな。

 つまり、危険になるまでは放置しないと、同類を作っちまうって事か。


 うっかり手が出せんな。


 てかさ、魔法での治療でも魔法の素質になるんじゃないのかな。

 こりゃうっかり手が出せないな。

 こんな世界で魔法の素質を植えつけたら、またぞろどっかの世界から打診が来て、勇者召喚の役者にされたりしてよ。

 そんな波乱万丈、望みもしないのに親と永遠の別れとか、可哀想だから止めておきたいな。

 けど、危険なら使うから諦めてくれよ。

 確かに身体も作れるし、それに植え付けるのもやれはする。

 だけど最初はあくまでも自然に発生させたいしな。

 人為的な生まれとか、どうにも自然な存在じゃないみたいでよ。


「うおおおおおお」

「朝から賑やかだな、ミツヤ」

「なななな、何でこんな事になってんだよ」

「ミツヤ君、朝から煩いよ」

「山本ぉぉぉぉ、お前もかぁぁぁ」

「シンジと言って欲しいね」

「シンジ、愛してる」

「くすくす、ボクもだよ、コージ」

「うおおお、お前らぁぁぁ」

「あはは、晩御飯ゲットだね」

「オレもだな。しかし、ミツヤはカップ麺だ」

「うげ、まだいいよな、あれ、佳代さんは? 」

「スケッチ終わって部屋に篭ったよ」

「しまったぁぁぁ」

「オレとシンジの対話が決め手になったみたいで、オーケーサイン出たからな」

「そうそう、あれでいけたみたいだし」

「うぐぐぅぅ」

「同じメシが食いたいなら、ヌードモデルでもして来いよ、クククッ」

「あはははは、それしかないね」

「くそぅ、こんな方式、ヤバいだろ」

「料理人の意欲に繋がれば、美味い飯が食える。ミツヤも賛成したろうに、今更かよ」

「仕方がねぇ、ここは恥を忍んで」

「くすくす」


 あれからそういう方式に決まり、佳代さんの美味い手料理には交換条件が付いた。

 オレ達は美味いメシが食え、佳代さんはネタに困らない。

 皆が得をするこのシステムは、全員賛成で始まった。

 そもそも佳代さんは家政婦として、部屋の掃除と洗濯がメイン。

 料理は店屋物でも構わないつもりだったのだ。

 だけど、料理も作れるという話であり、あくまでもサービスの一環。

 そこにネタ提供なら腕によりをかけるって話になったのであり、後付けでの特典みたいになっただけなのだ。

 つまり、給与外での労働に当たるから、そこに何らかの条件は必要だったのだ。


 それはともかく、佳代さんはじゃれてるオレ達を色々スケッチして、イマジネーションをかき立ててそのまま作品にする。

 それがかなり調子が良いようで、今度の即売会に出品の作品も、種類がかなりあるらしい。

 その道ではそれなりの知名度らしく、時期になったら大勢が集まりそうな話だ。

 なのでその時期には部屋を貸す事になっていて、オレ達は他に退避する。

 それと言うのもネタ元を秘密にしないと、想像されるとお互いに困るからだ。

 なので集まりがある時はそれぞれの部屋はロックして、オレ達はホテル住まいになる。

 それで佳代さんは想像の存在を描いている事になるし、オレ達はモデルと言われなくて済む。

 まさか一緒に住んであれこれモデルにしているとか、風聞も悪い話だし……特にオレ達が。

 進学校にそれは致命的かも知れないし、そこは徹底して隠す予定だ。

 あくまでも佳代さんは家政婦として、オレ達の面倒を見る契約になっていると。

 まあ、その保証人が斉藤さんなので、弁護士相手にどうにこうのは無かろうというのが安心なところだ。


 山本以外は親戚同士という事もあるしな。


 まあその山本も3位入学で秀才だし、オレはトップ入学だ。

 ミツヤも15位とか言ってたし、そんなのをそうそう排除もやれまい。

 無理な排除は後見が煩くて、そして後見は現役の弁護士と。

 それでも追い出すなら本家3男のミツヤの伝で、県立に揃って転校だ。

 そうなったらどうなるかだな。

 追い出した奴、かなりヤバい事になるぞ。

 私立の評判落としたとか言われたりしてな。


 オレ達はそれなりの大学の予定だけど、県立に転校になったら国立でも狙ってみるか。

 てか、留学にも興味があるんだが、あいつらどうなんだろう。

 高校では無理でも、大学で留学とかやりたくないかな? 

 オレは興味があるんだが、そのうち相談とかしてみるか。



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