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さすらいの魔皇子2   作者: 黒田明人
中3 2学期
30/119

30 調整

 


 まあそうなると思ってたんだ。


 この前の株式暴落とかさ、景気低迷の予想とか出てたし。

 これから景気は少しずつ悪くなりそうとかさ、小さな店とかひとたまりもあるまい。

 まあ、好きなだけやってみればいい。


 ただし。


「父さん」

「うん、何だい」

「年中無休は反対だよ。平日でも良いから休みは作るべき」

「そりゃ休みたいのは山々だけどな」

「現在600万、追加融資もするとなると、もし、株でもあれば経営参加も可能な額だよね。だからオレの意見も聞いて欲しいな」

「だがな、儲けが出なければどうにもなるまい」

「無理して身体壊したり、睡眠不足で交通事故でも起こしたらどうするの。それこそ取り返しが付かないよ」

「まあなぁ、それは確かにそうだがな」

「いい、これは交換条件だよ。追加融資の代わりに、週休1日」

「ああ、分かった、そうしよう」

「もっとさ、大きく構えようよ。目先の利益に拘らずにさ」

「お前も働くようになれば分かると思うが、なかなか大変だぞ、働くと言うのは」

「オレはもう働いてるよ」

「何だと、それはどういう事だ」

「だから本年度は確定申告の予定だし」

「お前、何をやっているんだ」

「株式投機、言っとくけど黒字だよ」

「お前、そんな事、一言も言わずに」

「自転車だと思った? 」

「じゃあ、あれもそうなのか」

「公営ギャンブルは違反でも、株式投機は問題無い。そんな違反とかやる訳無いでしょ」

「黒字か……それで、どれぐらい貸してくれるんだ」

「追加で400かな。ちょうど1千万にしとこうか」

「そんなに儲けているのか」

「だからさ、父さんはもっと大きく構えて。家族で稼げば良いんだし」

「ああ……そうしような」

「そのうちきっと儲かるようになるからさ、無理だけはしないでよね」

「ああ……ありがとうな」


 まあいいか、依存になっても。


 どれだけ依存されても問題無いぐらいか。

 最近、疲れているみたいだし、ここいらでのんびりと……そうだ、夫婦で旅行にでも行かそうか。

 リフレッシュさせたほうが良いかも知れん。

 ふむ、もう年末は無理かも知れんが、温泉旅行でも行かせるか。

 オレ達は関西、なら北陸辺りでのんびり10日ぐらい……良いかもな。


「父さん」

「まだ何かあるのか」

「年末年始休暇、2週間確保して」

「そんなには無理だぞ」

「臨時休業。それでね、金は出すからリフレッシュして来て。今のままじゃいくら融資しても同じ事。気分転換しないと無理」

「しかしな、固定客も少しずつ増えているんだ。今が一番大事な時なんだ」

「赤字で大事も何も無いよ。いい? 北陸で10日、温泉でも浸かってのんびりする事。資金は全てオレが出すから。そして帰ったら融資だ」

「お前、一体どれぐらい稼いでいるんだ」

「5千万ぐらい」

「んな、そ、そんなにもか」

「税金にかなり持って行かれるけどね」

「まさかそこまで儲けているとはな」

「今ならまだ間に合うかも知れないから、とっとと店を閉めて2人で旅行代理店。北陸10日の予約してら」

「本当に良いんだな」

「いい? 予算100万で組んでも良いから、のんびり出来るようなスケジュールにするんだよ」

「ああ、分かった、そうしよう」


(済まんな、父さんが不甲斐ないばかりに心配を掛けて……お前の稼ぎに頼るようだが、ここは甘えさせてもらうぞ。旅行か、あいつと旅行か。新婚旅行以来だな。

 そう言えば、新婚旅行も1泊2日だったか。もっと長期にしたかったが、これがその埋め合わせになるか……ああ、お前の好意に甘えさせてもらうよ、コージ)


 調整完了。


 これで年末年始は不在と。

 ならこっちも旅行延長も可能と。

 どのみち、ツアーじゃないからその辺りは自由だし、お互い楽しもうぜ、クククッ。


 どうせならと父さんと一緒に店に付いていき、母さんとも話し合って店を閉める。

 その足で旅行代理店に行き、北陸10日の旅のセッティングを頼む。


「今からですと、少し厳しいかも知れませんが」

「10日で予算は100万」

「コーちゃん、それはいくら何でも多過ぎるわよ」

「どうなの? それでやれそう? 」

「確かに100万もあれば可能ですが、本当に宜しいんですか? 」

「構わんよ、即金で支払おう」

「コーちゃん」

「心配無いよ。これはオレからのプレゼント。2人で楽しんで来てよ」

「ごめんね」


 ペタリと1束を置いて、後は2人にお任せ。


「じゃあ後は2人で決めてね」

「ありがとね」

「済まないな」


 やれやれ、やっと1束減ったな。



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