20 恐喝
家に帰れば警官が来たと報告され、事件を作られたと弁護士に報告する事になる。
その挙句、あいつは罪に問われるそうで、またクラスから人が減る事になりそうだ。
しかしな、繁華街の地図に親の店が掲載されたが、その色がどうにも何と言うかなぁ。
どうして赤と黄色が混ざっているのか。
もしかして繁盛してないのか。
困ったな、確かに追加の投資をしてやりはしたが、何とか青色に変わってくれよな。
親の店を遠くから見るが、どうにも客が入っているようには見えない。
とは言うものの、オレが客になる訳にもいかん。
女子向けの店だから。
副支店長までやった親父なのに、営業はからっきしだったのかよ。
女子向けなら母親をメインに置いて、親父は奥向きの仕事をやるべきだが、どうして店内をうろついているんだよ。
だから客が逃げるんじゃないのか? 仕方が無いな。
そこらの青いオーラの主に調査をお願いしてみる。
店の調査と銘打って、親に内緒で何か買ってみて欲しいと。
買った品物はあげるので、何とかお願いしますと頼んでみた。
2000円渡して調査を依頼し、何か買うついでに調べてみてくれと。
親父が客の相手とか、勘弁してくれよな。
母親はレジ係? 何を考えているんだ、あの夫婦は。
しばらくして彼女は戻って来て店の感想を話すんだけど、オレと同じ結論か。
「君には悪いけどあの店は無理だわ」
「役割が逆だよね」
「そーそー、まさにそれよ」
「それとなく親に進言してみるよ。今日はありがと」
「いえいえ、どういたしまして。実はさ、欲しい物買えたしね」
「アルバイト料で」
「ありがと、じゃあね」
「助かりました」
(ああいうのを孝行息子って言うのかしら。中学生ぐらいだけど、感心な子よね。うん、店の様子が変わったら宣伝してあげるから。何とか改善するといいわね)
家に帰ってのんびりしていると、両親が帰ってくる。
早速にも調査の結果を話し、確かにそうよねと母親が……はぁぁ、何だよそれ。
なんかさ、父親はまだしも、母親はどうにもやる気があるような無いような。
確かに盗聴器での話も、母親からだったしな。
それにあの400万、ちゃんと父親に渡っているんだろうな?
あえて確かめてないが、もし違っていたら……波風は起こしたくないんだけど、余りに黄色いオーラだからさ。
オレが1千万も出してやってんのに、父親はともかく母親の色が黄色いんだ。
これは調査の必要があるかも知れん。
父親と話す機会を作り、それとなく貸した金の話題にする。
おいおい、600万と認識されても困るんだが、ならあの400万はどこに消えた。
こりゃ私立探偵に頼むしかないか。
どうなっているんだよ、母親は。
確かに放任っぽいのは確かだけど、何かやってんのか?
父親が600万と認識している以上、母親に問い詰めても無駄だろう。
余計な疑惑を持たさない為にも、ここはプロに任せるしかあるまい。
青っぽい探偵を探すのに苦労はしたが、何とか見つけて依頼する。
「何の調査をすればいい? 」
「何かはよく分からないんだけど、とにかく変なんです」
「うーん、弱ったね」
「とりあえず100万円で」
「えっ、君、そんな大金」
「詳細に調べてくれるなら、追加報酬もありですよ」
「これは、問題無い金なんだろうね」
「親には内緒ですけど、オレには専属の弁護士がいます」
「おいおい、そりゃまたどうなってんだ」
「ちょっと内職が派手になりましてね、資産管理をプロにお任せしているんですよ。んで、うちの両親に知られると大変になりそうなので」
「もしかして、親に貸したのか? 」
「ええ、少し」
「成程な、それで何か様子がおかしいと思ったんだな」
「人は金を手にすると変わると言いますし」
「君は変わらないか」
「多少は変わりましたね。でも、無理に使う事も無いですし」
「分かった、調査はしっかりやろう」
「お願いします」
家に帰るとやっぱり黄色い母親のオーラ。
400万でも解決しなかったらしいな。
まあ、帰り道にまた50万下ろしたし、これから毎日下ろしていこうか。
「ねぇ、コーちゃん」
「なぁに」
「あのね、支払いがね、ちょっと苦しくてね」
「200万でいい? 」
「あのね、ちょっと、もう少し」
「じゃあ500万ね」
「うん、それだけあれば、多分足りると思うから、何とかお願いね」
「ああ、分かったよ」
こりゃ急いで調査してくれよ。
ただ事じゃないぞ、この金の必要数は。
最近始めた商売で、不足金900万とかあり得ない。
調査を待つ間にも、何かの進展があると困るので、独自の調査も併用する事になる。
オレが学校に行っている間に何かしているのかとも思ったが、共働きでそれはあり得ない。
となると、深夜に何かやっているのか?
オレは早朝のトレーニングがあるから、夜は早めに寝る。
父親も仕事が終われば疲れているからと、早々に寝てしまう。
となるとやはり深夜の行動になるな。




