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さすらいの魔皇子2   作者: 黒田明人
中3 2学期
16/119

16 融資

改訂)どうにも計算がおかしいですね(汗

 


 流れる汗をシャワーで洗い流し、ベッドに横になればすぐに眠気がやって来る。

 そのままぐっすりと眠り、目覚めたのが7時過ぎ。

 寝たのが4時頃だから、3時間睡眠か。

 それにしては妙にスッキリしているな。


 はぁぁ、しっかし参ったな。


 1時過ぎに拉致して2時に殺し、3時前に証拠品の処分だろ。

 だからあいつ、朝の3時半に屋上にいたんだよな。

 そんな朝早くから何をしていたのかは知らんが、もう終わった事と忘れないとな。


 朝食を食べた後、部屋でのんびりする。


 ううむ、何となく気分がイマイチと言うか……食事以外の殺しが響いているのかな。

 爽快は爽快なんだけど、気分的に少し……参ったなぁ。

 それから少し眠ったようで、昼に起こされて飯を食い、また部屋でぼんやり。

 夕食前にサイトで事件関連を調べていると、変な記事を発見した。


『女子寮で首吊り自殺の下着ドロ、女装のまま発見される。彼には刑事殺害容疑が……遺体の捜索難航』


 うえっ? あいつって下着ドロだったのかよ。

 女の子じゃなくて女装かよ、何だよそれ。

 じゃあ屋上へは忍び込む為の準備か何かだったのかよ。

 首を吊る為のあのロープって、忍び込む為の道具だったのかよ。


 道理で都合良くロープがあると思ったんだ。


 まああれで捜査があっちに行ってくれれば、こっちは安泰になるな。

 結果オーライかなぁ……とばっちりみたいだけど、済まんな。

 同じ犯罪者同士、運が無かったと思ってくれ。


 さて、飯を食いに降りるか。


 この時間帯だと父親と時間が合うようで、進捗状況を聞きながら朝食を共に食べる。

 どうやら繁華街の片隅の小さな店が借りられるようで、親父の人脈も大したものだと感心する。

 ただし、リース料はあんまり負けてくれないらしく、月額25万と敷金半年、礼金3ヶ月をクリアするのが大変なので、どうするかを考えている途中らしい。

 後は隣のパーキングを借りるのに初期費用で100万必要になるとか。


 仕入れの為にも必要なので、これもネックのひとつらしい。


 ふむ、最初に駐車場に100万と礼金と家賃で100万と敷金の家賃半年分で150万、合わせて350万が初期費用か。

 後は仕入れに100万、店内改装に150万を見込めば、何とか600万あれば開業出来るのか。

 親父の退職金が400万、蓄えが250万。650万だから足りる計算だが、そうするとオレの高校が怪しくなる。

 だからそれがネックなのだと言われれば、高校ぐらいは自力で行ってやると息巻いてみる。


「おいおい、お前、勉強しながら働くつもりか」

「実はねぇ、宝くじが当たってね」

「おいおい、いつ当たったんだ」

「中1の頃」

「お前よく誰にも言わずに過ごしたな」

「そんな訳で、貸してあげようか、クククッ」

「おいおい、いくら当たったんだ」

「へっへっへっ、実は何と」

「コーちゃん、そんなに当たったの? 」

「母さんもパートを止めてさ、父さんと一緒に店をやりなよ」

「そんなにあるのね」

「貸そうか600万」

「本気なのか、お前」

「3000万は伊達じゃないよ」

「うおお、そんなにもか」

「当てにされると困るけど、600万ならいいよ」

「そうよ、お父さん。それはあくまでもコーちゃんのお金。借りるのはいいけど当てにしたらダメよ」

「ああ、判っているとも」

「それで今はいくらになってるの」

「他にも貸したから2000万ぐらいかな」

「おいっ、誰に貸したんだ」

「自分の甲斐性、父さんには関係無い」

「はは、参ったな」

「残りは高校の授業料な」

「それで無駄遣いしなかったのね、偉いわ」


 部分でバラしたが、これでもう小遣いもお年玉も期待出来なくなった。

 仕方が無いが、父親の仕事の都合だから諦めようと思っている。

 とりあえず600万貸し出し、父親は店をやると決めたようだ。


 オレからの600万を開業資金とし、650万をそっくり蓄えに回し、母さんもパートを止めて父親の事業に協力する。

 仕入れと通勤に軽トラックが必要だと、中古で安い車を買うらしく、蓄えから100万を抜いて全て込みで購入したとか。

 残り550万、無くなるまでに何とか繁盛してくれればいいんだけど。600万引いて2000万。


 毎月の小遣いを自分で設定し、その額は5万円と決めた。

 札入れに4万と千円札10枚、後は小銭の類。

 毎月とは言うが、月初めに減った万札を補充するだけだ。


 そもそもそこまでは金遣いも荒くないので、帰り道の買い食いぐらいしか使い道は無い。

 本は本屋の立ち読みか、図書館で朝から晩まで読みふけるぐらい。

 他に買うものと言えば文房具かトレーニングの道具ぐらいなのだから。


 まあ、ハンカチは大量に買ったな。



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