第8話 楽な仕事
翌日、空を見ると黄昏の光が私の部屋に差し込んでいた。
今日は、会社出勤1日目だ。
しばらく歩くと駅に着いた。今日は、やけに人が多い。
私は、詰め詰めの車内を人をどかしながら座る場所を探した。
あるはずがない。
しばらくすると車内が空いた。どうやらここらは大都会らしい。
車窓から景色を見ると、周りは大都会にたちめぐされ、雲のようになっていた。
前来たときは、こんなとこ見てもいなかった。
乗車率は、20%ぐらいであった。私は誰も座ってないイスを独り占めし座った。
「ふー」
日ごろの疲れがどこかに消えうせた。
そしてようやく駅に着いた。
急いでバスにのり琴羽警察署についた。ここらの雰囲気は、あんまり
変わらないのでいご心地が良い。
そして私は、扉をひき中に入った。
「すいませーん」
「あぁいらっしゃいましたか。とりあえずお上がりください」
「あのー失礼ですがお名前はなんと申されるのですか?」
名前が分からないのであればこれから困る。
「あぁ私ですね。山本修治といいます」
「修治さんですか。いいお名前ですね」
私は、嘘をついた。全くいい名前だとは、思わない。
「ありがとうございます。室井さん」
「あぁこちらこそ」
「それよりこちらが、主な仕事場です。携帯などは、使用可能です」
「へぇー」
なぜ、携帯が使用可能なんだ!?不思議としか言いようがない。
「では、さっそくパトロ−ルのほうに出かけてください。2時間ぐらいで帰ってきてください」
「え・えぇ分かりました」
あまりにもいきなりなので私は、動揺を隠せなかった。
というか、研修は?
それがないのが、一番不思議である。
私はこの仕事をすぐやめそうである。
「あぁ、それと私服でいいですよ」
一番予想外な一言。全く警察という感じがしない。
私は、そっちのほうが楽だが。
早く家に帰りたい。あまりにも面白くない。
とりあえず私は外へ出、パトロールに出かける。
私を冷たい北風がまとわりついた。
今は、この仕事が続くかが心配である。