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resce person  作者: kazuki
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第二話 過保護な姉登場!

 家に帰り彼女を背中から下ろすとすでに寝ていた。

 彼女を私のベッドまで連れて行き寝かした。

 今夜、私は、ソファーの上に寝ることにする。

 

 翌朝、起きると美味しそうな匂いが漂っていた。

 そばにおいてあっためがねをかけると結衣が料理を作っていた。

 「おはよ〜」

 その言葉で昨日の記憶を復活できた。そうだった結衣をつれてきたんだった。

 「おはよ」

 私は、低い声で挨拶した。というかなんで料理してるんだ?

 冷蔵庫あさってしまったか。私でもすぐ閉めてしまいたくなるあの冷蔵庫を。

 「あの、冷蔵庫。臭いが強烈だね。賞味期限切ればっかで、よく暮らせるね」

 軽い嫌味を言われテンションが下がる。

 「さっ、料理ができたわよ。お召し上がり」

 口調は、優しい。一緒に暮らしてもいいといったせいだろうか。

 言うんじゃなかった。後悔した。

 だが、お味は、なかなかだ。良くあんな冷蔵庫からこんなすばらしいものを作れたな。

 「ところで、なんで料理作っているんだ?」

 「お礼よ。それが礼儀っていうもんでしょ。それより名前で呼んでくれるほうが

  嬉しいんだけど。」

 私は、それを軽く受け流す。

 「なんだ、無視か」

 名前で呼ぶのは、慣れない。なぜか、今日は寒気がする。

 「あのさ、今日は、お姉ちゃん来るわよ。」

 「えっ!?」

 私は、一瞬食べたものを吐き戻しそうになった。

 それにこいつは、本当に話しの展開が早い。

 「はっ?なぜ姉がここにいること知っているんだ?」

 「うちのお姉ちゃん結構、過保護だからね。父に頼んで携帯の場所突き止めたんだろうね」

 さすが、金持ち家族だ。というかヤバイ。部屋は、荒れ果てている。

 警察に連絡されたら、誘拐容疑で逮捕されるかもしれない。だって過保護だもんな。

 「そろそろ、来るよ」

 まさかの不意打ち。というかなんてことを。昨日言っといてくれれば良かったのに。

 「ピーンポーン」

 チャイムの音が606号室に響いた。

 「早く開けてよ、結衣!」

 おいおい、ここは人のうちだぜ。しかもなぜ結衣で呼ぶ。

 「結衣、スットプ。ここは、私が開ける」

 当たり前だ、ここは人のうちだ。 

 ドアを開けると私を、押しのけて1人の女性が突進してきた。私は、その場に倒れた。

 しばらくすると泣き声が聞こえた。私は、とりあえず結衣のほうに歩み寄った。

 「お姉ちゃん、久しぶり」

 あいかわず結衣は、笑っていた。

 「そこのあんた!」

 結衣の姉の声だ。

 「えっ!私!?」

 なんか、嫌な予感がする。結衣が言うには、過保護な姉だからな。

 「結衣に触れた?」

 「はっ?」

 まったく意味がわからない。私はとりあえず本当のことを言った。

 「えぇ、まぁ」

 「何をするんですか!私の妹に!しかもこんな汚い家に連れてこさせて!」

 そこは、キレる場面なのか?全く意味がわからん。こんな奴に出会ったのが初めてだ。

 「あの、連れてきたんじゃないんですけど……」

 「はっ?嘘つきなさいよ。そうよね結衣」

 「…………………」

 「ほら、みてみなさいよ」

 いや黙ってるだけじゃん。よく見ろよ。老眼か。

 「あの〜黙ってるだけなんじゃないですか?」

 「でも、とりあえずつれてきたんでしょ?」

 「いや、そんなことはありません」

 「とりあえず、結衣こっちに来なさい!」

 「嫌!!」

 「結衣がそのように言っておられるのでしばらくの間面倒を見てもらいます」

 「はっ?」 

 そこは普通、家に連れて帰るだろ。しかもお願いしますという言葉なしで。

 すぐあきらめたところは、結衣の性格とかぶっている。

 というかどんだけ過保護なんだ、そりゃぁ結衣だって家出したくなるのは当然だ。

 姉は、鋭い目つきで私を見つめ、

 「それでわ、かえります。ッ」

 さっき、舌打ちしたよな。意味不明だ。なんか地味に怒りが沸いてくる。

 しばらくしてから結衣のもとに近づいた。

 「大丈夫か?奴は、帰った」

 「えぇ、大丈夫よ。さぁ電気屋さんで冷蔵庫でも見に行くか!」

 めちゃくちゃ元気じゃん。まさか演技!?

 「なんでそんなに元気なの?」

 「あいつには、謙虚な態度とっととかないと、何言われるか分からないからね」

 あぁ〜〜何か納得できる。奴は、過保護だもんな。

 「あぁ、それと冷蔵庫代誰がだすの?」

 私には金がないからな。これだけは、聞いとかないと。

 「私だよ。親から金、奪還してきた」

 「何円?」

 「軽く、200万かな?」

 一瞬血の気がひいた。私の年収と同じぐらいの額だ。

 「じゃ、行こう」

 結衣が大丈夫か?と言いたそうに言った。

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