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「結婚しよう。」  作者: まひる
第一章
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≪Ⅱ≫命の浄化【1】

≪Ⅱ≫命の浄化


「…ぅん…。」


 眩しいです。朝なのでしょうか。あぁ、仕事に遅れてしまいますね。起きなくてはならないのに、心地よい揺れと身体を包む温かさが上下の瞼を仲良しにさせます。…?何故揺れているのでしょうか。温かいのは良いですが、揺れるのはいけません。地震ですか?パチリと目を開けました。男の人の顔が目の前にあります。えっと、この人誰ですか?


「起きたのか。」


 声を掛けられました。聞いた事のある声ですね。私はパチパチとまばたきを繰り返し、現状把握に努めます。揺れはこの辺りで良く移動手段に使われるウマウマさんのようです。


 ウマウマさんは四つ足の哺乳動物で、顔から首にかけてフサフサな赤い髪で覆われていますがその全身は黄色です。そして私は普通にウマウマさんに乗っている訳ではなく、男の人に抱き止められていました。


 この人、確かヴォルでしたね。この人生初の状況にも関わらず私が冷静でいられるのは、まだ理解が追い付いていないからなだけです。身体を起こして周りを見ます。家がありません。全くありません。


「…ここ、何処ですか。」


「パリーナ平原だ。」


 はあ…。何処ですか、そこ。村から出た事がない私に、その○○平原は何処に位置するのかも分かりません。そもそも、村の外の知識が全くありません。


「分からなくても問題はない。」


 そうでしょうね、あなたには問題がないでしょう。ですが、私は違います。村の外じゃないですか!それくらいは分かりますよっ。誘拐じゃないですか、何でこんなにこの人は冷静なんですかっ。も、もしかしなくてもこういった事に慣れておいでですか?このまま私はぼろ雑巾のように捨てられるのですかっ?



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