第2話 入学式
頑張って投稿していきます
入学式のこと初めて気付いた。
―――意味わかんねー!!!―――
ゼロは思わず声を上げそうになったのは、高等部入学式の時だ。
その理由は、担任の、
「入学式は、番号順に並んだら、後は何とかなるから。じゃあねー」
という一言だった。
風のように現れ、脱兎の勢いでどこかへ走り去っていってしまった。唯一の救いはレナと番号が一緒で隣にいるということだった。入学式は9時から始まる。のだが、只今の時刻9時52分、クラスの皆はまだどうすんだよ、とか誰かまとめればいいのに、などと言っている。ソイツの言う通りになるのは癪だが、このままではいつまでたっても埒が開かないので、適当にまとめることにする。こういうことする人じゃないんだけどな、俺。
「皆、もう、取り敢えず適当に並んで体育館に行こうぜ。他のクラスは全員行っちまったぞ」
「それで、間違ったたらどうすんだよ」
その、質問は想定内だ。
「担任のせいにする(キリッ)」
おおー、と納得する声がそこかしこから聞こえる。これで何とかなるはずだ。そこでレナに視線を送る。
―――DO!YA!
すごーい、とパチパチと拍手された。嬉しいなぁ。ちょっと無表情だが。
入学式は結論から言うと、成功した。
やることは座って校長や教頭の挨拶を聞く。校長の話が長いのはほとんど共通の事実であろう。全く中身の詰まってない話しかされなかったので、もう入学式の話は飛ばそう。
「ハハハッ、ごめんなさいね。先生も忙しいのよ。まっ結果オーライということで」
担任が教室に入ってまず、土下座しながらこう言ったのだ。
先生、それ、土下座しながら言うことじゃないですよね?そう思わずにはいられなかった。少なくともゼロには。音声だけ聞くとものすごく反省が感じられないが、土下座しながらこう言うと、どう反応すればよいのか全くわからない。しかも顔を俯けたままだ。
「まず顔を上げて下さい」
女子が言った。すると、担任はすっ、と顔を上げ、申し訳なさそうな表情をしていた。
「自己紹介していいですか」
いいですよ、という皆の返答を待ってから、担任は自己紹介を始めた。
「私の名前はミナリス・ランシディングと言います。好きなモノは豚カツと酒です。この学級を楽しくしていきたいので何でも相談しちゃってください!」
容姿は若く、いかにも仕事ができそうな雰囲気を出している。まぁ美人の方に入るのではないだろうか。最初は頼りない、というより頼りたくなかったのだが、先程は本当に忙しかったようだ。
皆さんの自己紹介もしてもらえますか?という質問という名の決定で自分たちの自己紹介もやることになった。まあ、聞き流す位はしてやる。
本当に聞き流していたら、いつの間にか自分の前の人の自己紹介が終わり、自分の番が回って来たようだ。
「ゼロ・ラグナスです。好きなのは肉とレナです」
終わった・・・あ。レナが好きって言っちゃった。ま、いいや。レナは驚いたようだが自分の自己紹介をやめる気はないようで立ち上がった。レナの自己紹介でも聞こうかな。
「名前はレナ・アレスティです。ゼロと付き合ってまーす。宜しくー」
クラスが静まる。俺の自己紹介に加えて次の自己紹介がこれでは少し唖然とするに違いない。しかし、担任は目を輝かせて、いつから付き合っているの?と言わんばかりの表情だ。あとで聞かれそう。
まあ、そんなこんなで自己紹介は無事(?)終わり、授業中だが、教室から出ないこと、騒ぎすぎないように気を付けることを条件に自由時間が設けられた。当然周りに人が集まって来るわけで・・・。やはりそこには友人の姿はなく(まずクラスにいない)レナの友人らしき人物が七名ほど詰め掛けてきた。予想通りいつから付き合っているのかと聞かれたり、中には裏切り者!と軽くパンチする者もいた。しばらくたって残ったのは一人だけとなった。
「レナは渡さない」
あれ、何か敵視されている気がする。というかあなた女の子でしょ。男なのかと思い、注意深く観察するがふっつうに女子用の制服を着ていた。
「ああ、レズか―――
「パーンチ!」
顔のパーツが全部肉に埋もれてしまった。なんとか引っ張りだすと鼻やその他諸々の部分がジンジンした。よほど勘に触ったのだろうか・・・。
「大丈夫ー?」
と、レナが気にかけて駆け寄ってくれるが・・・(あれ、名前知らない)女子の、
「レナはこんなヤツのことなんて気にしなくていいよ」
という言葉ととおせんぼによって阻まれた。一応その人の彼氏なんだけど・・・。膝枕のチャンスだ!と思って鼻血がでかけたのは余談。名前を聞いてみる
「お前名前なに」
「ΞηΨψΦだよー」
「取り敢えずこの大陸の言葉でいってもらえるかな」
「アシラ・リヴィッチだ」
へー、そーなんだー
読めないのは適当にギリシャ文字並べただけなので間違ったても読みを調べたりしないで下さい