裏声とは
【音程の安定】裏声とは何か
― トレースすると変になる理由を、基礎からほどく ―
好きな歌を、
原曲に合わせて歌ってみる。
すると、こんな感覚になることがある。
・声が薄くなる
・急に裏声っぽくなる
・なんだか素人っぽい
これは、とてもよくあること。
そして、よく分からないまま悩みやすい部分でもある。
■ そもそも「裏声」って何?
裏声は、特別な声でも、失敗の声でもない。
声には、力の入り方が軽い状態がある。
その状態で出た声が、一般に「裏声」と呼ばれている。
裏声の特徴は、とてもシンプル。
・息が多め
・声の重さが軽い
・柔らかい響き
つまり、
裏声=軽い出し方の声。
それ自体が悪いわけではない。
■ なぜ歌うと「裏声っぽく」なりやすいのか
原曲をなぞって歌うとき、体の中では、こんな意識が働きやすい。
・音を外したくない
・高い音をきれいに出したい
・原曲に近づきたい
この意識があると、
体は自然に安全な出し方を選ぶ。
その結果、
・力を抜く
・声を軽くする
・息を多めにする
こうして、裏声っぽい状態になりやすい。
これは、無意識の調整。
誰にでも起きる。
■ 裏声が「素人っぽく」聞こえやすい理由
裏声そのものが、素人っぽいわけではない。
違和感が出やすいのは、
切り替わり方。
トレース中に起きやすいのは、
・急に声の重さが変わる
・音程は合っているのに芯が薄い
・フレーズの途中で質感が変わる
プロの歌では、
・少し重い声
・少し軽い声
この間の移動が、
とてもなめらか。
初心者は、切り替えが一気になりやすい。
だから、「変」に聞こえやすい。
■ トレース中に見るポイント
ここで大事なのは、
高さよりも声の重さ。
歌いながら、
こんなことを感じてみる。
・今の声、軽すぎないか
・さっきより薄くなっていないか
正解を当てる必要はない。
判断もしなくていい。
気づくだけでいい。
■ 今日のワンステップ実践
― 裏声を理解するための入り口 ―
ここで、ちょっとだけ良くなる実践。
実践:母音で一度だけなぞる
好きな歌を流す。
いつも通り歌ってOK。
そのあと、同じフレーズをもう一度。
・言葉を使わず
・「あー」か「えー」で
・同じ高さをなぞる
ポイントはこれだけ。
・声を少し前に感じる
・大きくしない
・張らない
・息を少し太く
これで、
・声に芯が戻りやすくなる
・軽さが均一になる
・高さが安定しやすくなる
■ もう一度、言葉を戻す
そのまま、
もう一回だけ歌う。
今度は、
・さっきの母音の感覚
・少しだけ重さのある感じ
これを残したまま、
言葉を乗せる。
それだけで、
トレース中の違和感はかなり減る。
■ 今日のまとめ
・裏声は自然な声の一つ
・軽い出し方の状態
・トレース中は起きやすい
見るポイントは
高さより、声の重さ




