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異世界転生したので選んだら神様になりました  作者: ユリウス


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理由

 王女様といえば、ちょっと有名な俺と同い年の定められた道を行く、お嬢様だと思って


いたが、俺は彼女が放つこの雰囲気に気をされていた。


「ご紹介ありがとうございます。改めまして僕はシュルトウォルテン町の町長の息子で、


アルス=ボルク=シュテイン=ブラフマーです。この春から王立学園マラージュに通いま


す。将来は国の為に役立ちたいと思います。さきほどは王女様に失礼を致しました。」


頭を下げ、挨拶をする。こんなところで王家の方に会えるなんて、失礼な事をしないよう


にと思って、内心ビクビクしていたが、そう思っていると、


「顔を上げてください。そうですか、あの急な発展を遂げたシュルトウォルテン町のご子


息ですか。つまり、あの『聖光のアルス』様だというわけですね。私もあなたの事は存じ


上げています。あなたがお強いのは、そんな理由がおありになられたからというわけです


ね。わかりました。ご丁寧な紹介をありがとうございます。


 こちらは私の友達のシルベーヌ=カーゴイン=ボン=サラマンダーと言います。」


シルベーヌが頭を下げる。


「紹介に預かりましたシルベーヌと申します。あなたは私たちを襲った男達とは違うよう


だ。本当に怖い思いをした。今日は入学式だというのに。」


「シルベーヌ。大丈夫ですか。私たちも王立学園マラージュに今日から通いますの。あな


たには助けていただいたし、あなたとはお友達になりたいと思っております。リサと呼ん


でいただいてもらっていいですよ。


 あなたはどちらの学部でしょうか?魔法学科の方でしょうか?」


 えー。王女から名前で呼んでもいいですと。助けた恩義はあれど、近くはないですか!


両者の自己紹介に驚き、そして学園に一緒に通うことになる?


ええっ、王女が学園に通う話は町でも話題になっていたが、同い年だったか。まさか知り


合いになれるなんて。


俺は驚き続きで、どうしようかさっきから考えていたが質問を投げかけられてすぐに返事


した。


「はい、魔法学科に入学になります。判定はAでした。不足ながら優を授かりました。」


 これは本当で、家族も喜んでいたが、Sとか取れないのかとか冗談も言われた。


そんな簡単にとれないとは返したが、みんな喜んでいて俺も和やかに過ごしていた。


これは隠しておこうかとも思ったが、王女だしきっと成績も優秀だろうし、話してもいい


と思ったんだ。


「まあ、優秀ですね。でも、試験の時に的を正確に射抜いたり、鉄や鋼を蒸発させたり、


その実力は群を抜いていたと聞きます。


 あなたの事をアルスと呼ばせていただきますね。」


 リサはそう言ってシルベーヌに視線を向けると、シルベーヌは察した様に、


「僭越ながら、私も呼ばせていただきます。それはS判定が取れててもおかしくないです


から、申し上げにくいことですが、王女様がいたからでしょう。しかし、王室や学園で注目を


得ているのはたしかでしょう。」


そう言って、シルベーヌが解説した。


リサはため息をついて、


「王女であるから仕方ないのかも知れませんが、誠実な判定をお願いしたいですね。」


王女は謙虚な人のようで、王室の在り方に疑義を言った。


「優れた者は一つの事に秀でるばかりでなく、優秀な人を引き連れて統治しなければなり


ません。お嬢様の言葉ですが。」


シルベーヌがリサを引き立てるが、


「それを言ったのは10年も前でしょう。あのときは王室で混乱がありましたから。


 知識を身につけるのは本人の教養です。シルフィがよく適切に記憶しているからで


しょう。」


すかさず、リサが付け加える。二人とも思いやっていて知性や教養というものが出ている


なと感じた。ダスマルク王国は先々代の女王の活躍があって、文化的に社会的に進歩した


ところが大きい、この二人も聡明で親しみを感じる。


そこで俺が、


「お二人ともご聡明であられる。ところで、お付きの人などはいないのでしょうか。


 これから、入学式に出席なされるとお伺いしましたが、なぜお二人だけで市場におられ


たのでしょうか。」


二人に疑問に思っていたことを口にした。これから入学する王族貴族である年頃のお嬢


様が、大人を連れずに朝市をうろついているなんておかしな話だ。


現に人さらいに会い、いかがわしい事をしようとしていた裏に誰かがいるようだが、高貴


な身分の者が画策したなんてことあり得る。欲求や本能を抑えられないものはいずれ悪事


の端揃えにつかわれるのだ。


 最近は、戦争の波がよく表れていて、内陸、湾岸の国々が内紛や戦争を起こして、貿易


の上でも圧力をかけている。小国は、例えばダスマルク王国に統治権を渡すなど国の放棄


や大国に有利な状況で外交が進められている。


 この世界が狭く、資源が限られているからだ。こういった事は常識だったが、隣国で国


においては資源が乏しく、人の営みも相手の生活や社会を保ち、利益を捗って、その利益


は下準備に使い、まっとうな仕事や国政に関わる仕事で人間の営みを保ち、向上させると


いう事をしようと発言し、国から迫害されるという事があった。


 これをエドガー問題というのだが、これは帝憲の上でも相手の事を捗る上でも礼儀だと


思っていたので、驚いた。西洋なら“用意はここまでしていて”とした上で図るのかなと


考えていた。


 その人、エドガーは親族が誘拐されて交渉中だ。ダスマルク王国や他の国々にも親戚が


いるので多くの国々で恐れられている。


 二人は王族だから気を使うはずだが。


周囲からも大人はいないのかといくつか聞こえてくる。


二人は困った顔をして、


「先ほど衛兵にも話しましたが、私達は、使いの者には朝食を取ると嘘を言って、使いの


者が準備をしている間に宿を抜け出してきたのです。使いの者はもうじき来ますが、しか


られてしまうでしょう。」


 リサがそう言って、困った顔をしている。シルベーヌは付け加えて


「その上、暴漢に襲われて、私は服まで破かれたのですから。代わりの服は持ってくるよ


うに伝えましたが、入学式の出席も危ういです。しばらく学校の中の制約を受けた生活に


なるでしょう。」


 それは困られたでしょう、と返事をする。


「替えの服をご用意致しましょうか?」


そう聞くと、シルベーヌが、


「服は従者に言づてを頼みました。もう直に届けに来るでしょう。」


「それならよかった、マントがあるから羽織る?」


「いいです。すぐに来ます。」


そんなやり取りの後俺は、すごく嬉しくなった。王族であられる方が平民の俺なんかを気


遣ってくれている。二人からは気遣いと覚悟のようなものを感じていた。


 これはすぐに行動に移さないと。俺は、


「なんでまた抜け出してきたのですか?二人はなにも食べてないの?二人は動けないだろ


うから、そこの屋台でなにか買ってくるよ。」


シルベーヌは、


「形式ばかりで文言を言ったり、お祈りしたり遅かったからです。叱られるでしょうがそ


れはいいのです。」


と言った。


リサは、


「気を使わないで。仮に買うんだとしても、お金は出します。」


と言った。


それを聞いて、俺は、


「それじゃあ決まり。買ってくるよ。」


そう言って、くるりと振り返ってそこの出店まで走っていく。


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