チェケナ:再び図書館
ガトーとの連携はバッチリとれた。入れ替わり立ち替わり完璧だった。今度ダンジョン行く時はボス戦だ。でもとりあえず今日は図書館。魔族に関しての本あるかなぁ。
起床。大広間へ。メリルが待っててくれる。隣に座った。食事のパンとバター。スープだ。それらをチェケナベイベーしながら口に運んでいく。
「体調はいかがですか」
「チェケナ」
「良かったです」
「チェケナチェケナベイベー」
「お互いにいい本が見つかるといいねって?そうですね。私は弓の教材とかあれば見てみたいです」
「チェケナベイベー」
「魔族に関する本。見つかるといいですね」
「チェケナチェケナチェケナ」
「私はいくらでも待ちますよ。私はチェケナのもの。なんですからね」
「チェケナ」
「対等でいたいって?そうはいきません。私は奴隷ですから」
「チェケナチェケナベイベー」
「食べ終わりましたね。早速行きますか」
宿屋サルジを後にして図書館へと向かう。着いた。中へと入っていく。ずらっと並ぶ本たち。指でなぞりながら探す。中々見つからないな。魔王と勇者についての本はあっさり見つかったのに。どうしてだ。探そう。探そう。数時間してやっと見つかった<魔族の特性>
魔族は角と翼が生え。知力は人間をも上回る。狡猾に人。また他種族を襲っては楽しむ。倒すのは困難。まずは翼をなんとかしないといけない。宙にいられると攻撃が届かないからだ。剣などを投げ対応することができる。地面に着かせたからといって油断大敵だ。爪での引っ掻き攻撃は鉄に穴を開ける程の威力。しっかりと避けよう。
これだけか。他の本はないかな。探す。メリルが近づいてくる。いい本が見つかったらしい。どれどれ。<弓の扱い上級者編>凄いな。勉強熱心なのはいい事だ。俺は再び本を探し続けていく。指でなぞる。紙の感触が気持ちがいい。ただ指を切らないか心配だけど。あった。
<魔族領について>
魔族の本拠地。ずっと南にある。その中央に佇むは魔王城。魔の森に生息する魔物は強く。そして魔族に従う。操られているほうが正しい。近づくのは厳禁。死にに行くようなものだ。余程のことがない限りは近づかないことを推奨する。
有益な情報あった。で。メリルは本に夢中だ。話を聞いてくれそうにない。そっとしておこう。本をあった場所にしまう。椅子に座り小休憩。数時間後。こちらに気づいて近づいてくる。
「遅くなりました。ごめんなさい」
「チェケナベイベー」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
「チェケナ」
図書館を出る。ずっと南か。どのくらいなんだろう。行くとしたら長旅になりそうだな。まずはダンジョン攻略だな。明日が楽しみ。ガトーとまた会いたいな。そうだ。酒場にいるって言っていたな。行こう。数分歩き着いた。扉を開けると。手を振ってくれる人。近づいて酒のビールとつまみのジャーキーを頼む。2人分だ。
「今日は有意義に過ごせたのか」
「チェケナベイベー」
「魔族に関しての本か。俺は会ったことも戦ったこともないや」
「チェケナ」
「よかったらついてきてほしい?長旅になるだろ。俺はパスだ。ごめん」
「チェケナ......」
「あー。そんな顔するな。新しい仲間でも探しな。それか新しい戦闘奴隷を買うかのどちらかだな」
「チェケナチェケナベイベー」
「ダンジョンボス倒すところまでは一緒だからな。寂しくなるなって」
「チェケナチェケナチェケナ」
「せっかくいい連携できてるのにって?それは確かに一理あるな。ははは」
「チェケナチェケナベイベー」
「明日の集合場所か。いつも通り冒険者ギルドで落ち合おうや」
「チェケナ」
「了解」
「私。話し置いてけぼりなんですけど」
「チェケナ」
「宿屋でいくらでも喋れるって?そうですが。なんか妬けます」
「チェケナは余程。好かれてるんだな」
「チェケナベイベーベイベー」
「ジャーキーとお酒のビール美味しいです。チェケナもほら。あーん」
食べる。なんか恥ずかしいな。周りの目線も気になってしまう。まぁいっか。見せつけてやる。
「じゃ。明日はよろしくな」
「チェケナ」
ガトーの奢り。酒場を後にした。宿屋サルジへ向かう。夕時。まだご飯まで時間がある。少しでも鍛練せねば。短剣を振るい宙を斬る。斬りかかり。回転斬りとこなしていく。数時間後。メリルが呼んでくれる。食事の肉野菜炒めとご飯。それらをチェケナベイベーしながら口に運んでいく。
「チェケナチェケナ」
「新しい戦闘奴隷を買おうかって?そうですね。ガトーさんはついてきてくれないですし。いいかもしれないです。でも1番は私ですからね。ね」
「チェケナベイベー」
「そういえばこの街には奴隷館はありませんね。他の街でしょうか」
「チェケナチェケナ」
「そうですね。どこで買うかですね。とりあえずは明日。ダンジョンボスを倒してから決めましょう。それからでも遅くはない筈です」
「チェケナチェケナベイベー」
「簡単に倒せるかって?そうですね。一撃は覚悟してた方がいいかも」
「チェケナ」
「今のパーティーならあっさりいけるって?ガトーさんとの連携よかったですからね。ボスにも通用するかもしれません」
「チェケナベイベー」
「エルフの集落があったらお別れするかって?そんな事はしません。私はチェケナと一緒がいいです」
「チェケナチェケナチェケナ」
「嬉しいです。そう言ってもらえて」
「チェケナベイベーベイベー」
「ではそろそろ寝ましょうか」
「チェケナ」
終え、それぞれの部屋へ。身体と顔を拭きベットへと入る。明日はダンジョンボスだ。心して行こうと思いながら眠りについた。おやすみなさい。
チェケナベイベー。




