表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/36

チェケナ:図書館

 ダンジョン。怪我なくいけて良かった。その後のメリルの着せ替え楽しかったなぁ。買ったのは桃色のワンピース。中々良い買い物だ。今日は図書館へ行く日。チェケナベイベーだ。


 起床。大広間へ。メリルが先に座っている。食事が出てくる。ご飯と味噌汁。漬物だ。それらをチェケナベイベーしながら口に運んでいく。


「今日は図書館でしたね。どこにあるんでしょう」


「チェケナベイベー」


「市場で見た?それはいいですね。迷わなくて済みます」


「チェケナはどんな本が読みたいんですか」


「チェケナチェケナベイベー」


「魔王についてですか。あるかな。いや。あるといいですね」


「チェケナチェケナ」


「私も図書館楽しみです」


「チェケナチェケナチェケナ」


「その後はどうしようって?市場でも周りますか」


「チェケナ」


「賛成ですね。わかりました」


 宿屋サルジを後にする。市場へ。中央に佇むは商業ギルド。俺は縁がなさそうだ。その隣に図書館。入る。散り散りになって読みたい本を探す。探しまくる。あった。<魔王と勇者について>


<魔王現れし時。不思議な言葉を喋りし者が死闘の末に倒す。魔族をも勇敢に相手取る。諦めずに前へ進め。必ず道が開かれよう>


 不思議な喋り方って俺かぁ。俺?そんな筈は。でもこうしてチェケナベイベーしか喋る事はできない。呪いには意味があったのか。そうなんだろうか。いじわるでされたのかと思った。俺以外の転生者がいるとするなら。またチェケナベイベーしか喋れない身体になっているんだろうか。そこだけが疑問だ。他の転生者。会ってみたいぜ。


「チェケナ。いい本はありましたか」


「チェケナ」


 見せる。チェケナな驚きとベイベーな疑問。まさにチェケナベイベーじゃないだろうか。


「魔王と勇者について。ですか。チェケナの最終目標は魔王を倒すことなんです?」


「チェケナチェケナベイベー」


「そうなんですか。チェケナが選ばれし勇者ですか。とても興味深いです。でも魔王の場所も魔族と戦ったこともないでしょう。そんな経験これからできるんでしょうか。私は楽しみです」


「チェケナ」


「危険に晒せないって?なんですか。こう言っちゃうのもなんですが。私はチェケナの奴隷なんです。好き嫌い言ってられませんよ」


「ベイベー」


「どこへでもお供します」


「チェケナチェケナ」


「ありがとうですか?お互い様です」


「チェケナチェケナチェケナ」


 終え、昼時。市場探索だ。武器屋。防具屋。洋服屋。商業ギルド。肉串屋がならんでいる。高さの一緒の建物だ。行きたいところはない。噴水で座る。


 商業ギルドって行ってみたいけど卸せる物がないのが残念だ。なにか極め付けの何かがあれば良かったんだろうがなんとも悔しい。


 そこから酒場へと向かう。酒のビール2つとジャーキー2つ注文する。しばらくして運ばれてくる。


「チェケナ」


「乾杯です」


 そこに青年がやってくる。黒髪に黒い瞳。水色の服にジーンズのズボンだ。剣を背中に背負っている。


「なぁ。パーティー探してないか」


「チェケナ」


「不思議な喋り方だな。でもなんとなく伝わってくるよ」


「パーティーなら探してませんよ」


「そうは言わずに。俺の名前はガトーだ。よろしくな」


「チェケナチェケナベイベー」


「他を当たってくれって?そんな冷たいこと言うなよ」


「私はチェケナに任せます」


「チェケナチェケナベイベー」


「ほんとか。ありがとう。なら早速。明日ダンジョン行くか。俺の腕前を見せてやりたいところだしな」


「チェケナチェケナ」


「何階層まで行けてるんだ」


「チェケナチェケナベイベー」


「F5階層か。ボス部屋前じゃないか。凄いな」


「チェケナは優秀なんです。えっへん」


「チェケナ」


「言いすぎました」


「チェケナチェケナチェケナ」


「なら朝方。冒険者ギルドで集合だ。それでいいか。因みに泊まってるところはどこなんだ」


「チェケナチェケナ」


「宿屋サルジか。知らないなぁ。まぁ。明日よろしく」


 去っていく青年。まるで台風の目が自らやってきたような勢いだった。喋るだけ喋って帰っていった。勝手なやつだ。それでもまぁ。好感は持てる。元気でやる気に満ち溢れてる。


「チェケナチェケナベイベー」


「ですね。中々の勝手ぶりでした」


「チェケナ」


「まぁいいって?優しいですね。チェケナは」


「チェケナベイベーチェケナ」


 酒場を後にした。夕時。酒場サルジへと帰る。まだ食事まで時間がある。短剣の素振りをする。それをうっとりと眺めるメリル。なんかその恥ずかしいな。勢いもつけちゃおうかな。斬り上げ振り下ろし回転斬り。なんちゃって。繰り返し行う。鍛錬は必ず力になる。そう思うよ。しばらくしてメリルが呼んでくれる。食事だ。チキンのグリルにサラダだ。それらをチェケナベイベーで口に運んでいく。


「明日は人数増えますね」


「チェケナチェケナ」


「取り分が減っちゃいますね」


「チェケナチェケナベイベーチェケナ」


「それでもいいって?優しいチェケナ」


「チェケナベイベー」


「連携上手く合うかちょっと心配です」


「チェケナチェケナチェケナ」


「大丈夫だって?そうだといいんですが」


「チェケナチェケナベイベー」


 後にし。それぞれの部屋へ。顔と身体を拭きベットへと入る。明日のダンジョン。人が1人増える。連携も楽しみだ。と思いながら眠りについた。おやすみなさい。


 チェケナベイベー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ