チェケナ:レガリアダンジョン
船に乗れてよかった。宿屋の場所も教えてくれたし万々歳だ。1日目はゆっくりと市場探索。服屋と武器屋で買い物もした。まだお金はあるが。稼ぎたいところ。
起床。大広間へ。メリルもやってくる。
「チェケナ。おはようございます」
「チェケナベイベー」
「まだ眠そうって?大丈夫です」
食事の肉野菜炒めとコンソメスープだ。それらをチェケナベイベーしながら口に運んでいく。チェケナ美味しさにベイベーな食べやすさ。堪らない。
「チェケナは調子どうですか」
「チェケナベイベー」
「大丈夫ですか。良かったです」
「チェケナチェケナベイベーチェケナチェケナ」
「私も大丈夫ですよ。食べ終わったら行きましょう」
終え、冒険者ギルドへ。調査依頼なんかあるかな。依頼板の確認。ゴブリン討伐。ラビット討伐。トレント討伐。庭掃除。荷物運び。お店のお手伝いなどなどだ。調査依頼はない。このままダンジョンへ行こう。てかダンジョンの場所わからないぞ。カウンターへ。受付嬢。話しからするとこの街を出て北にあるらしい。助かった。向かおう。冒険者ギルドを後にした。歩く歩く。着いた。ダンジョン入り口。その近くで別のパーティーがいた。
「よお。これから行くんか」
「チェケナベイベー」
「は。なに言ってやがる。意味わからないぞ」
「チェケナはこれから行くぞ。って言ってます」
「お嬢さんはこいつの言葉がわかるんか」
「なんとなく伝わってきます」
「チェケナチェケナベイベー」
「だからなに言ってやがる」
「君たちもこれならダンジョンですかってことです」
「もう終わりましたよ」
「通訳ウケるわ。てか。それしか喋れないのなんで」
「チェケナ......」
「呪いです。と言っています」
「そんな呪いがあってたまるか」
「嘘ついてません?僕たちを馬鹿にしているんですか」
「チェケナチェケナベイベー」
「本当なんだ。信じてくれって言ってます」
「まぁ。これ以上はいいよ。ほら。みんな帰るぞ」
「ういー」
「OKだ」
去っていく。青年3人組。もしかしたら心が汚いやつにはチェケナベイベーは通じないらしいことがわかった。なんか残念だな。
F1階。ゴブリンが5体現れた。気づかれていない。先手必勝。斬り上げ振り下ろし水平斬りと3体もっていく。メリルの矢。続けて眉間を捉えて2体撃破。討伐証明の耳を回収する。
F2階。ラビットが6体現れた。気づかれている。突進してくる。間一髪で交わす。角で突く攻撃。メリルは避ける。俺が斬りかかり1体撃破。矢。角下を捉える。撃破だ。残り4体。俺が斬りかかり1体の首を刎ねる。矢3本続けて射出。角下を確実に捉えた。撃破だ。討伐証明の角を回収する。
F3階。罠があることをメリルが知らせてくれる。短剣で刺し破壊する。そしてトレント5体の登場だ。斬りかかるが浅い。コアが木々で守られているのはわかる。隙間を通すならメリルだ。
「チェケナ」
「コアですね。わかりました」
矢を射る。コアを捉える。撃破。俺はメリルがやりやすくなるようにコア周辺の木々を斬りつけていく。再びメリルの矢。コアを捉えた。撃破。残り3体だ。斬りかかる。コアが見え易くなる。メリルが射抜く。撃破。中々に大変だ。連続斬り。2体のコアを露出させる。メリルが矢を射る。撃破。俺も短剣を突き立て撃破する。計5体の討伐劇だ。
F4階。ゴブリン5体とラビット4体だ。俺の出番!!!斬り上げ斬り降ろし回転斬りとゴブリンを3体もっていく。メリルの矢もゴブリン2体の眉間を射抜く。撃破だ。ラビットの突進。俺にヒット。吹き飛ばされ壁に衝突する。
「チェケナベイベー」
「チェケナ!!!」
起き上がる。まだ戦闘は終わってない。メリルだけに任せる訳にはいかない。
再び斬りかかり。首を刎ね飛ばす。メリルの矢。角下を捉える。撃破だ。残りラビット2体。俺が斬りかかり首を飛ばす。メリルの矢。大丈夫だ。撃破。安堵する。討伐証明の耳と角を回収する。
「チェケナ」
「ここまでにしましょう?いいですよ」
ダンジョンを後にする。それなりの距離だ。出て冒険者ギルドへ。扉を開く。カウンターに討伐証明を並べていく。受付嬢。
「お疲れ様です。ゴブリン10体。ラビット10体。トレント5体。合計1600チェケです。お納め下さい」
俺の所持金が2898チェケになる。いい稼ぎだ。明日も行こう。ダンジョンに。チェケナベイベーだよ。本当に。
酒場へ。着いた。酒のビールとつまみのジャーキーをチェケナベイベーして注文。座る。しばらくしてもってきてくれる。
「チェケナ」
「いい成果でした。トレントって魔物。倒しずらかったですねー」
「チェケナベイベー」
「でもいけたって?そうですね。コア一点狙いならあっさりですね」
「チェケナチェケナベイベー」
「ゴブリンとラビットは楽勝でしたね。でもチェケナダメージ受けませんでしたか」
「チェケナ」
「恥ずかしいと」
「チェケナチェケナベイベーチェケナ」
「明日はもっとスムーズにいけたらいいですね」
「チェケナベイベー」
「矢は足りてるかって?ちょっと減ってきちゃいました」
「チェケナ」
「なら買いに行こうって?ありがとうございます」
酒のビール2杯つまみのジャーキー2つ。合計200チェケだ。払う俺の所持金が2698チェケになる。出て市場へ。夕時も近いが活気づいている。武器屋へ向かい老耄が出てくる。矢が欲しいと説明したらセットを取り出してくれる。400チェケだ。払う。俺の所持金が2298チェケになる。よしよし。明日の準備も万端だ。短剣の手入れはタダでやってくれた。研ぐのが好きらしい。しばらくして返してくれる。触る。イタッ。切れ味が上がってるかも。指が血で滲む。なんてこったい。
「チェケナベイベー」
「大丈夫ですよ。またのご来店お待ちしてます」
「チェケナ」
「ありがとうございます。手入れのしがいがありますよ」
「ベイベー」
武器屋を後にした。宿屋サルジへ。夕食までにはまだ時間がある。素振りしよう。空を斬る。斬る。回転斬りの練習。いい汗をかいたな。そして呼ばれる。メリル。
「ご飯ですよー」
「チェケナチェケナベイベー」
「はい。いらしてください」
中へと入る。メリルの隣に腰を降ろす。食事のカレーとサラダだ。それらをチェケナベイベーしながら口に運んでいく。
「チェケナチェケナ」
「明日もダンジョン行こうかって?ですか。お任せしますよ。私はついて行くだけです」
「チェケナベイベーベイベー」
「はい。危険になったら帰りましょう。今日の感じからするとラビット要注意ですね」
「チェケナ」
「トレントも厄介って?大丈夫ですよ。私がついてますから」
「チェケナチェケナベイベー」
「頼りになります。えっへん」
「チェケナベイベー」
「心汚い人には言葉が通じないって?そうですね。どれ程くらいなのかはわかりませんが、ああいう輩は大嫌いです」
「チェケナチェケナチェケナベイベー」
「残念って?落ち込む意味ないですよ。次ですよ次」
「チェケナチェケナ」
「また出会しても私が通訳しますから大丈夫です。安心して喋ってくださいね」
「チェケナチェケナベイベー」
終え。それぞれの部屋へ。水の張った桶とタオルを使い身を清める。ドアが鳴る音。
「いま大丈夫でしょうか」
急いで着替える。なんだろう。
「チェケナベイベー」
「お邪魔します。あの。その。今日も一緒に寝れませんか?寂しくて」
「チェケナチェケナ」
「それじゃ。部屋を2つ借りた意味がないって?ごめんなさい」
「チェケナ」
「ありがとうございます。明日からは自分のところで寝ます」
背中合わせにベットに入る。何故か良い匂いがする。甘い香りだ。なにか付けてるんだろうか。いや、そんなもの買った覚えはないし。気のせいか。気のせいだよな。ドキドキしながら眠りについた。おやすみなさい。
チェケナベイベー。